【30歳・派遣社員女性のケース】
朱莉さん(仮名)は、20代半ばから派遣社員として働いています。不倫に足を踏み入れたのは、職場の正社員である年上男性から熱烈に口説かれたことがきっかけ。まさか自分が不倫をすることになるとは考えてもいなかった… と当時を振り返っています。
「自分のことは、不倫とか無理! というタイプだと思っていたのですが、相手の男性がとにかく押しが強くて。気に入ってもらえたのはありがたいけれど、相手が既婚者だったのでお断りをし続けていました。
ですが毎日の電話、LINEに加えて職場内でもあからさまに優遇してもらったり家の近くにも押しかけられたりと熱烈な口説き方をされて、不倫を始めてしまいました」
相手の男性は、当時40歳の山口さん(仮名)。結婚13年目だったものの子どもはおらず、夫婦ふたりで暮らしていました。
「山口さんからは、口説かれているときも交際を始めてからも“運命の出会いだ!”と連呼されました。そんなふうに言われることは嬉しかったし、実際、山口さんは不倫中もとにかく私を大事にしてくれました」
不倫相手の妻に不倫バレ。離婚へと進んだものの…
妻以外の女性にゾッコンになっている夫の姿が分かりやすかったのか、山口さんの妻が不倫に気づくまでそう時間はかからず、不倫開始からわずか3ヶ月で山口さんは離婚協議へと進む展開に…。
「ある日、山口さんから『俺、離婚するね!』とLINEがきて、そこからは速いスピード感で奥様と離婚の話し合いを始めていました。家に居場所がなくなった山口さんは、その頃から私の家に入り浸るようになって…。
実はこのあたりで私は山口さんに対して少し違和感を感じていたのですが、自分が離婚の原因だと思ったら山口さんを受け入れるしかありませんでした」
その後、2ヶ月を経て山口さんの離婚が成立。家を失った山口さんはそのまま朱莉さんの家に住み着いたのです。
家もお金もない元不倫相手が家に住み着いてしまった…!
「そもそも『一緒に暮らそう』という話があったわけでもなく、成り行きでウチに住み着いている感じです。離婚原因が不倫だとわかっているので、“出て行って”とも言えずどうしていいのやら…。
それに山口さんは離婚の際、ほとんどの財産を奥様に渡したらしく、お金が全くない状態。生活費は月に3万円だけもらっていますが家事は全くしてくれません。こう言うのは悪いけれど“寄生虫”のような暮らし方です…」
今となっては、朱莉さんは山口さんに対して「もともと夫婦仲がうまくいっていなくて乗り換え先を探していたのではないか?」と疑問を抱いているとのこと。しかしすでに離婚が成立し、さらに離婚原因が自分との不倫だと聞いている以上は家から追い出すこともできずに、どうすればいいのか途方に暮れているそうです。
「不倫をした私がいけないんですけど、短期間で展開が早すぎて違和感が強いです。けれど不倫をしていたというのは事実なので、私も責任がありますし、山口さんからも『君も共同責任でしょう?』と言われています。正直、山口さんとは別れて家からも出ていってもらいたいのですが、山口さんからは結婚を迫られていて困っています。
あのときに戻れるなら絶対に山口さんと付き合おうとは思わないし、なんでこんな男性と関わってしまったんだろうと思うと後悔しかありません…。これから先どうしたらいいのでしょうか。私は山口さんの言うように、責任をとって山口さんと結婚しなくてはならないのでしょうか?」
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並木まき
ライター・時短美容家。シドニー育ちの東京都出身。28歳から市川市議会議員を2期務め政治家を引退。数多くの人生相談に携わった経験や20代から見てきた魑魅魍魎(ちみもうりょう)な人間模様を活かし、Webメディアなどに執筆。