歯医者さんの口臭事情… 口が臭い人っている?
口の専門家である歯医者さんに口臭がある人はいるでしょうか。歯医者さんも皆さんと同じように飲食しているため、口臭がないわけではありません。ニオイのきつい食べ物を食べた後や、喫煙をしている歯医者さんでは度々口臭を感じることがあります。
しかしながら、お口のトラブルや磨き残しから発する口臭は少ないと思います。歯医者さんは、なぜ口臭が発生するのか、また自身のお口の中やケアについて熟知しているため、口臭のリスクを極力避けているように思います。
と、ここまで歯医者さんの口臭事情をお伝えしましたが、実際に歯医者ではどんな口腔ケアをしているでしょうか? 今回は口臭予防を紹介します。
【口臭予防】マスクの中で口呼吸をしないことが一番
マスクをしていると他人に口元を見られないため、何かに夢中になっている時や、歩いている時など特に無意識の時に口呼吸をおこなっていることがあります。
口呼吸は、口の中の唾液が蒸発し、乾燥を引き起こします。唾液は、口の中を洗い流し、かつ抗菌するのですが、乾燥下ではその働きは発揮されません。その結果、細菌は増殖し、口臭が発生するのです。
その点、歯医者さんは、意識して口呼吸しないよう気を付けています。
【口臭予防】歯磨きを疎かにしない
患者さんに歯磨きをきちんとやっていますか? と尋ねると、100%きちんとやっていると返ってきます。
では、“きちんと”とは、何を指すのでしょうか。
1つは、スマホやテレビを見ながらではなく、鏡を見て1本1本確認しながら歯磨きをしているかどうか。
2つめは、衛生士さんに歯磨きの癖や磨き残しを教えてもらい、正しい歯磨きをしているかどうか。歯磨きの癖は誰にでもあるものです。
3つめは、毎日、歯間ケアはおこなっているかどうか。
質問をこのように変えていくと、きちんとやっていると答える方は減ってくるのではないかと思います。
磨き残しは、歯周病や虫歯はもちろん、口臭の原因にもなります。歯医者さんは、きちんと歯を磨くことがどれだけ難しいことか知っているからこそ、口のケアは徹底しています。
【口臭予防】歯と歯茎の間に溜まった歯垢や歯石をそのままにしない
歯と歯茎の隙間汚れは歯磨きではなかなか落としきれません。特に歯垢が固まって歯石になっていると、歯磨きでは落とすことが出来ず、歯科医院で落とすしかないのが現状です。
歯石自体は嫌な臭いを発しませんが、歯石が出来たことによって、歯石の下に位置する部分が蓋をされたようになります。するとその中で細菌が増殖し、嫌な臭いのするガスを放出してしまうのです。
歯と歯茎の間にある溝は、歯茎に炎症がある人程深くなります。そのため、定期的に歯科医院でしっかりとお掃除をしてもらうことが、口臭の軽減、予防にも繋がります。
口臭は口への気遣いで軽減するものが多い
口臭の原因は様々ですが、約8割は口の中が原因です。自身の意識で変えられる所から変えていきましょう。
もし気になる場合には、歯科医院を受診することをおすすめします。
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Oggi.jp's 野尻真里
日本審美歯科学会所属の歯科医師。朝日大学を現役卒業後「うずら歯科」に勤務。写真集『美人女医図鑑』を発売中。華道脇教授の資格を持つなど充実した趣味と、美容やファッションにもこだわっているインスタグラム@nojirimari も要チェック!
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