【目次】
・イースター休暇とは?
・イースター休暇の象徴
・イースター休暇の楽しみ方
・各国のイースター休暇の過ごし方
・イースター休暇を楽しんでみよう
イースター休暇とは?
イースター休暇とは、春分の日以降、最初の満月から一番めにくる日曜日に行われるイベントです。復活祭とも呼ばれています。キリスト教のイベントで、キリストの復活をお祝いするためのお祭りです。春の息吹きを楽しむイベントでもあります。
ここでは、イースター休暇の意味やイースターと呼ぶ理由などを見ていきましょう。
キリスト教のイベント「復活祭」
イースター休暇はキリスト教最大のお祭りで、日本では復活祭とも呼ばれています。キリストは弟子のユダに裏切られ、十字架にかけられ処刑されますが、3日後の日曜日に復活したとされる日です。
その復活を記念して、イースター休暇が生まれました。キリスト教の人々にとっては重要な日であり、イースターは12月25日のクリスマス以上に大切なお祭りなのです。
2022年は4月17日(日)
イースターはクリスマスやハロウィンのように日にちが決まっているわけではなく、「春分の日のあと最初の満月の次の日曜日」とされています。2022年は4月17日(日)がイースターです。
ただし、キリスト教の宗派により暦が異なるため、イースター休暇もそれぞれ違う日になります。カトリックなど西方協会が使うグレゴリオ暦では4月17日ですが、ギリシャ正教など東方教会が使うユリウス暦では2022年4月24日です。
イースターは当日お祝いするだけでなく、休暇の前40日間とその後の50日後までの90日間がお祝いをする期間とされています。
イースターと呼ぶ理由
イースターはゲルマン神話に出てくる春の女神「エオストレ(Estore)」が由来とされています。キリストの復活が、寒さの厳しい冬から春へと変わる様子とイメージが重なるため、春を象徴する女神の名前をつけたということです。そのため、イースターは春を迎えるお祝いの日という意味も含まれています。
イースターの呼び方は宗派によって変わり、カトリック教会では「復活の主日」、ギリシャ正教会では「パスハ」、プロテスタントでは「復活日」と呼ばれることもあります。
ちなみに、モアイ像で有名なイースター島は、イースターの日に発見されたことで名付けられたということです。
イースターの象徴
イースターの時期は、カラフルな卵の飾りや可愛らしいうさぎのモチーフをあちらこちらで見かけることも多いかと思います。これらの卵やうさぎはイースターの象徴であり、イースター休暇には欠かせません。卵はイースター・エッグと呼ばれ、色や絵柄にも意味があるとされています。
ここでは、イースターの象徴であるイースター・エッグとうさぎについて紹介しましょう。
イースター・エッグ
イースター・エッグは生命や復活を象徴しており、復活したイエス・キリストを連想するものです。イースターエッグはカラフルな色や絵柄が施され、赤は幸福、ピンクは健康、星はキリストなど、それぞれに意味があるとされています。
イースター・エッグはクリスマスツリーのように木の枝に飾るほか、ゲームやプレゼントなどにも使われます。
うさぎ
うさぎは一度にたくさんの子どもを産み、さらに1年間に何度も妊娠出産することから、子孫繁栄の象徴とされ、それがイースターで用いられている理由です。うさぎはイースター・バニーとも呼ばれ、イースター・バニーがイースター・エッグを運んでくるという言い伝えもあります。
イースターのうさぎは野うさぎであり、うさぎのエサである草が春先に茂り、春の訪れを感じさせるとも言われています。
イースター休暇の楽しみ方
イースター休暇には特別な料理を作ってパーティーを開き、ゲームをするなどさまざまな楽しみ方があります。イースターに決められた料理はありませんが、特別な日として各国では豪華な料理が作られています。
ここでは、イースターで作られている代表的な料理やよく遊ばれているゲームなど、イースター休暇の楽しみ方についてご紹介します。
イースターの代表的な料理を作る
キリスト教では伝統的に、イースター前の「四旬節」と呼ばれる40日間、肉や卵、乳製品、アルコールなどが禁じられます。イースター休暇はその解禁日となるため、肉や卵を使った料理やデザートを作ることがほとんどです。
メインディッシュにはラム肉を使うことが多く、ローストラムに野菜を付け合わせたメニューが定番となっています。
エッグハントで遊ぶ
イースター休暇はイースター・エッグを使ったゲームも楽しまれています。庭や公園に隠された卵を探しにいく「エッグ・ハント」、イースター・エッグを割らないようにスプーンで転がして遊ぶ「エッグロール」、スプーンにイースター・エッグを乗せてゴールまで運ぶ「エッグスプーンレース」といったゲームです。
特にエッグハントは家族や友人みんなで春を感じながら楽しめるゲームで、プラスチックのイースター・エッグの中にプレゼントを入れることもあります。
各国のイースター休暇の過ごし方
イースター休暇は、キリスト教圏の国では盛大なお祝いが行われる日です。イースターの前後は祝日となり、祝日にはそれぞれ名称があります。
休暇には教会のミサに参列したり家族でパーティーやゲームをしたりして過ごすのが一般的です。また、国ごとに特有の過ごし方もあります。各国のイースター休暇の過ごし方について見ていきましょう。
ヨーロッパ
ヨーロッパの多くの国ではイースターの日の前後が祝日になり、3〜4日間の連休になります。休暇となる曜日には次のような名前がつけられています。
・木曜:ホーリーサーズデー
・金曜:グッドフライデー
・土曜:ブラックサタデー
・月曜:イースターマンデー
ここでは、ドイツ、イタリア、スペインのイースター休暇についてご紹介します。
◆ドイツ
ドイツのイースターは「「オースターン(Ostern)」と呼ばれ、イースター前後の4日間が祝日に定められています。イースターの過ごし方は教会で礼拝し、家族や友人と食事したり「エッグハント」を楽しむのが一般的です。
また、イースターの前夜には、高く積み上げた薪を燃やして豊作を祈る「イースター・ファイヤー」がドイツ各地で行われます。
◆イタリア
イタリアのイースターは「パスクア」といいます。「イースターマンデー」が祝日に制定され、休暇は3日間です。
イースター休暇は礼拝をしたあとエッグハントのゲームで遊び、家族や親戚、友人などとお祝いの料理を囲みます。食後には鳩の形をしたケーキ「コロンバ・パスクァーレ(復活祭の鳩)」を食べるという伝統もあります。
中におもちゃが入っている卵の形のチョコレート「ウオーヴァ・ディ・パスクア」は、伝統的な子どもたちへのプレゼントです。
◆スペイン
カトリックの国であるスペインでも、イースターは「セマナサンタ」と呼ばれる大切な行事です。各地でイベントが催されています。
スペイン共通の祝日となるのは「グッドフライデー」で、「セマナサンタ」の期間は宗教行事が行われるのが特徴です。
また、「セマナサンタ」ではフレンチトーストのような「トリハス」やドーナツのような「ロスコ」という伝統的なお菓子を食べる習慣があります。
アメリカ
アメリカでは国としてイースターの祝日はありませんが、一部の州でイースターを祝日としています。
イースター当日は礼拝を行い、家族や親戚、友人とパーティをするのが一般的な過ごし方です。幼稚園や小学校では、イースター・エッグ作りやエッグハントのゲームが行われます。
また、ホワイトハウスでは、子どもたちが参加するイースターエッグロールのゲームが恒例行事となっています。
イギリス
イギリスでは「グッドフライデー」「イースターマンデー」が祝日となり、イースター休暇は4連休です。イギリスはキリスト教以外の宗教も多く、イースターは宗教的なイベントというよりも春の訪れを祝う要素が強くなっています。
イギリスのイースターでは、子どもにチョコレートで作られたイースター・エッグを渡す習慣があります。
イースター休暇を楽しんでみよう
イースター休暇はキリストの復活を祝うとともに、春の訪れを楽しむイベントです。世界各地でさまざまなイベントが行われています。
2022年のイースター休暇は4月17日の日曜日です。イースター・エッグを作ったり、家族や友人とエッグハントを楽しんだり、それぞれのイースター休暇を過ごしてみてはいかがでしょうか。
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