種類違いの洗剤はどう使う? 基本をマスター!
掃除に使用する洗剤にはたくさんの種類がありますね。その中でも大きく中性・アルカリ性・酸性の3つに分けられますが、それぞれの特徴や性質によって掃除をする場所や汚れの種類との相性が決まってきます。この組み合わせを理解すると、汚れが簡単に落とせて掃除の時間も短縮できるんです!
◆洗剤選びの基本は?
洗剤と汚れは基本的に、“反対の性質をもつもの同士”の相性が良いといわれています。反対の性質をもつ洗剤を使うことで、汚れを中和(=汚れを中性に近づけること)させて落としやすくすることができます。
例えば…
あらゆる汚れ:中性洗剤
アルカリ性汚れ:酸性洗剤
酸性汚れ:アルカリ性洗剤
◆日常的なおうちの汚れには?
家の汚れの約80%は酸性といわれていて、中性洗剤やアルカリ性洗剤で掃除のほとんどをカバーできます。中性洗剤は軽い汚れなど日常的に使うことができ、手にも優しく効き目も穏やか。食器洗剤やマルチクリーナーなどに多いですよね。それでも落ちない頑固な汚れには酸性洗剤を使います。
いずれのタイプの洗剤も、注意事項をしっかりと確認して使用することが大切です。
洗剤×汚れの組み合わせはコレ! 効果的な使い分けをマスターしよう♪
それでは、具体的にどのような場所の汚れに使えるのかをチェックしながら、使用方法や注意点も詳しく見ていきましょう。
【中性洗剤】pH値6~8
中性洗剤は洗浄力が強すぎないので手に優しく、軽い汚れ掃除に向いています。
・キッチン
・浴室
・トイレ
・壁
・床
他にもあらゆる場所に使用可能な万能洗剤です。日々の掃除に手軽に利用できるので、スプレーボトルに常備しておくととっても便利。モノを傷めにくいため、まずは中性洗剤で掃除をしてから残った強い汚れを酸性・アルカリ性などの洗剤で落としていくのが良いでしょう。
【アルカリ性洗剤】pH値9~11(弱アルカリ性)、11超(アルカリ性)
アルカリ性洗剤は、油汚れとの相性が抜群! 弱アルカリ性・アルカリ性の2つに分かれます。
・コンロ
・レンジフード
・ドアノブなどについたガンコな手垢、皮脂汚れ、指紋、黒ずみ汚れ
キッチン掃除にお勧めのアルカリ性洗剤。ひどい油汚れにはつけ置き洗いが効果的です。実は掃除で人気の“重曹”も弱アルカリ性洗剤の仲間。強い洗剤を使用する際はゴム手袋などを使用し、肌への刺激には注意しましょう。
【酸性洗剤】pH値3~6未満(弱酸性)、3未満(酸性)
酸性洗剤は弱酸性・酸性の2つに分かれ、アルカリ性の汚れとの相性が抜群です。
・水垢
・石鹸カス
・タバコのヤニ
・尿石
水回りやトイレ掃除の強い味方! ピンク汚れや黄ばみなどの頑固な汚れ、トイレのアンモニア臭などアルカリ性の臭いにも効果があります。クエン酸も酸性洗剤として使えますよ。
注意ポイントは、塩素系洗剤とは“混ぜるな危険”ということ! 有毒ガスが発生し命の危険につながります。使用時は手袋を着用し、目などに入らないよう気をつけましょう。
洗剤と汚れの相性を正しく判断すれば、掃除も断然ラクになる! 次回は除菌効果もある漂白剤について紹介します。
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メンテナンスアドバイザー 鈴木光代
株式会社SBMplus 代表取締役。創業50年ビルメンテナンス会社3代目。ビルメンに携わること28年。
傍ら、日本の最先端技術活用の324ecoブランドを設立。
スキンケアスペシャリスト。睡眠コンサルタント。アーユルヴェーダマイスター。