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LIFESTYLE

2021.10.25

「1円玉天気」は、晴れ or 雨どっち? 秋空が高く見える理由は?【気象予報士・太田絢子が解説】

「1円玉天気」の天気や呼ばれる理由、秋空が高く見える理由について、気象予報士の太田絢子が解説します。

気象予報士 太田絢子

「1円玉天気」とは?

突然ですが皆さんは「1円玉天気」という言葉を聞いたことはありますか?

1円玉天気」とは、これ以上崩すことができないという意味から、安定して晴れることを表しています。

長く続いた残暑もようやく落ち着き、爽やかな「1円玉天気」という日が増えてきました。秋の晴れはわざわざ“秋晴れ”と言われるくらい、さわやかで澄んだ青空が濃く気持ちが良いですよね。

でもどうして秋の空は高く、澄みわたっているのでしょうか。

なぜ秋空は高く見える?

◆理由1:高気圧の出身地が違うから

理由の一つが、高気圧の出身地の違い。秋に晴れの天気をもたらす高気圧は大陸育ちの乾いた空気を持っています。一方で夏に晴れの天気をもたらす高気圧は南の海育ちで、湿った空気を運んできます。

大陸育ちの高気圧の方が水蒸気が少なく、空気が乾燥して澄み切っているため、より青色が濃くはっきりと見えます。

春も大陸育ちの高気圧ですが、冬を乗り越えた春の空気はまだ植物が少なく、チリやほこりが舞いやすい状態です。このため空が白っぽく、秋ほど澄んだ青空にはなりにくいというわけなんです。

◆理由2:雲ができる位置が違うから

もう一つの理由が雲です。秋を代表する、刷毛ではいたような雲は巻雲と呼ばれ、空の最も高い所にできます。また同じく秋になるとよく見られるウロコ雲(巻積雲)も空の高い所に現れるのが特徴です。

一方で夏によく見られるモコモコとした入道雲は低い所にできやすい雲。空高い所に雲ができると、雲の下に空が見える割合も大きくなり、秋の空より一層高く見えるのです。

* * *

季節が進み、服装だけではなく空も衣替えが進んでいます。スポーツ、読書、果物狩りなど何をするのにもぴったりなさわやかな秋晴れ。もう少し季節が進むと外にでるのも億劫な寒さになりますから、貴重な秋晴れを楽しんでくださいね!

TOP画像/(c)Shutterstock.com

太田絢子

気象予報士 太田絢子

気象予報士、防災士。中学生のころから気象に興味をもち、大学在学中に気象予報士試験に合格。卒業後は損害保険会社に就職し、交通事故や自然災害に遭った人へのサービス業務に従事。自然災害が多発するなかで、犠牲者をゼロにしたいと思うようになり、気象キャスターへ転身。現在は地元名古屋のCBCテレビ「チャント!」などに出演中。趣味はモーニング巡り、季節の箸置き集め。

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