【目次】
・「割れ厨(われちゅう)」の意味や由来は?
・「割れ厨」の使い方
・「割れ厨」による問題とは?
・「割れ厨」にならないためには
・ゲーム会社では「割れ」対策も?
・人気のネットスラング3選
・最後に
あなたは、「割れ厨(われちゅう)」という言葉を聞いたことがありますか? これはネット上で使われる言葉のひとつですが、特定の分野でしか使われないため、あまり見かけることはありません。
実は、この「割れ厨」は、ある問題行為のことを指して使われることが多い言葉です。一体どんな意味を持つ言葉なのか、由来や使い方、問題点について紹介したいと思います。
「割れ厨(われちゅう)」の意味や由来は?
初めに、「割れ厨」の意味や由来について紹介です。一体「割れ厨」とは、どんな意味の言葉なのでしょうか?
「割れ厨」の意味
「割れ厨」とは、「ネットで違法にゲームソフトやDVD、CDなどを入手する人」のことを指す言葉です。「違法ダウンロードする人」という意味でも使われていますよ。
「割れ厨」の由来
「割れ厨」の「割れ」は、「ネット上で不正手段を用いて、非合法でゲームソフトなどを入手したり、使用すること」「非合法で入手・使用されたソフトウェア」という意味のネットスラングです。
元々、海外では、違法コピーされたソフトウェアのことを「Wares」と表現していました。これをローマ字読みすると<ワレズ>と読めることが転じて、日本では「割れ」と呼ばれています。
「割れ厨」の「厨」は、1990年代から使われているネットスラングのひとつです。この頃のネット掲示板では、「中学生」を意味する「中坊」の隠語として「厨坊」が使われていました。それが「幼稚な発言で周囲に迷惑をかける人」という意味で使われるように。
その後「厨」と省略されるようになり、今では「特定の分野で人に迷惑をかける人」「中毒者」という意味で使われています。
今はあまり使われていない?
元々「割れ厨」は、「違法ダウンロードをする人」の批判的な表現でしたが、最近はあまり見かけることが少なくなりました。
これは、元々罰則対象でなかった漫画などが罰則対象になり、「割れ」で使われていたサイトが閉鎖したこともありますが、そもそも違法ダウンロード・アップロードが駄目だという感覚が薄くなってしまった可能性も挙げられます。
YouTubeなどで、公式チャンネルでもないのに、アニメやドラマ、それらの曲を視聴できることがありますよね。実は、これも本来は違法アップロードであるにも関わらず、自覚なく視聴している人が増えています。
「割れ厨」の使い方
「割れ厨」は先述の通り、「違法ダウンロードしている人」の蔑称です。そのため、違法ダウンロードをした話を聞いたりしたときに、「割れ厨になるのだけはやめた方がいい」といった使い方ができます。
「割れ厨」による問題とは?
「割れ厨」が増えると、一体どのような問題が発生するのでしょうか。
「割れ厨」の問題
「割れ厨」の問題は、何といっても違法ダウンロードになります。違法ダウンロードは、制作側には一切利益が出ない行為です。そのため、「割れ厨」が増えると、本来あるはずの利益が出なくなります。
そうすると、新作を作るための予算が足りず、クオリティが下がったり、最悪の場合、倒産につながってしまうことも…。
実は、「割れ厨」の逮捕者は少ない?
違法ダウンロードの罰則は、2年以下の懲役もしくは200万円以下の罰金と定められています。しかし、実際に逮捕されている人というのはかなり少ないです。
大きな理由は2つあり、1つは権利者が告訴しなければ起訴できない「親告罪」であること。そしてもう1つは、違法ダウンロードをした証拠を押さえるのが難しいからです。
ただ、今後取り締まりが厳しくなり、逮捕されやすくなる可能性は0ではありません。興味があったとしても、絶対に違法ダウンロードはしないようにしましょう。
「割れ厨」にならないためには
「割れ厨」にならないためには、必ず正規の方法でサービスを利用することです。ゲームショップやCDショップで購入をしたり、購入しない場合でもレンタルショップを利用するようにしましょう。
もし、以前に違法ダウンロードをしてしまったことがある場合は、まずその違法ダウンロードしたものは削除するようにしましょう。特に違法ダウンロードしたものをファイル共有したり、動画サイトなどにアップロードをしてしまうと、さらに重い罰則が適用されてしまいますよ。
ゲーム会社では「割れ」対策も?
実はゲーム会社では、「割れ」対策を行っている作品もあります。その中でも有名な作品が、『ドラゴンクエストV』。このゲームでは、冒頭で船に乗るイベントがあるのですが、「割れ」で入手したソフトだと、このイベントで船に乗った後、一向に港に着かず、ゲームをプレイすることができません。
他にもボスが倒せなくなったり、途中でセーブデータが削除される・難易度が通常ではクリアできないほどかなり高くなってしまうなど、様々な「割れ」対策をおこなっていますよ。
人気のネットスラング3選
最後に、最近使われているネットスラングをチェックしておきましょう。
1:今北産業
「今来た三行」が転じた言葉です。「今、ここに来たばかりなので、ここまでの流れを3行で説明してくれ」という意味があります。
ネット掲示板などの投稿が早く、流れに乗り遅れて状況を教えてほしいときに使いますよ。
2:沼
「沼」は、漫画やアイドルなど、特定の人物やジャンルにハマることを指しています。「ハマると抜け出せない」という意味から、「沼」という表現が使われていますよ。
3:マウント
「マウント」は、「相手より優位に立つために、態度や言葉で上下関係をアピールすること」という意味です。ネット上では、主にゲームなどのランクや、レアリティの高い「グッズ」の量をアピールしている人に対して、「マウント乙」といった使われ方をしています。
最後に
「割れ厨」は、ネット上で違法ダウンロードを行っている人のことを指す言葉です。そのため、常にネガティブな意味で使われています。「割れ厨」にならないためにも、必ず正規の方法で利用することをオススメしますよ。
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