【目次】
・「見栄を張る」の意味は?
・なぜ人は「見栄を張る」の?
・使い⽅を例⽂でチェック
・自己を振り返って確認してみよう
・英語表現は?
・最後に
「見栄を張る」の意味は?
過去に「見栄を張って」しまった経験はありませんか? 少しでも誰かに自分を大きく見せようと外観を飾ったり、話を大きくしたりすることを指しますよね。人はなぜ他人に「見栄を張る」のか。本記事では、「見栄を張る」という言葉の意味から、その原因、使い方から英語表現まで丁寧に解説します。ぜひ、ご参考になさってくださいね。
意味
「見栄を張る」とは、「(他人によく見られるように)ことさらに外観を飾ること。うわべを取り繕うこと」を意味します。「見栄っ張り」という名詞形もありますが、これは「見栄を張る人」として一般的に使われていますね。「彼は相変わらず見栄っ張りだ」といった風に使います。
また、「見栄も外聞もない」というフレーズもありますが、これは「ある状態に陥って、人の目やうわさを考える余裕もない」という意味。「困窮していた彼女は見栄も外聞もなくその話に食いついた」などと使えます。
なぜ人は「見栄を張る」の?
では次に、「見栄を張る」原因について深掘りしていきます。「見栄を張る」人の深層心理とはいかなるものか? あなたにも当てはまるものはありますか?
1:周囲からの評価をあげるため
学校や職場で、先生や上司、同僚や後輩などから褒められたり称賛されたりして喜ばない人は少ないですよね。少しでもよく評価されたいと思うのが、人間の心理だと思います。余裕がないのに誰かについつい奢ったり、できるかどうか自信がないのに「やります!」と二つ返事をしたり、「頼もしい人」という評価が欲しいがために、「見栄を張って」しまうことはあると思います。
2:相手に認めてもらうため
好意を寄せている相手などに少しでも振り向いてもらうために、「見栄を張って」しまうことも、多くの人が経験していると思います。まったく興味がないけど「わたしもアウトドアが好き!」や、得意じゃないのに「料理は結構得意で…」などなど。
相手に認められたい気持ちから、「見栄を張って」しまうんですね。あまりに事実とかけ離れていると、後々大変なことになるかもしれないのでご注意くださいね。
3:憧れている人に追いつくため
最近はSNSを通じて、自分と友人や憧れの芸能人などとをすぐ比較できる環境にありますよね。誰かと比べてうらやんだりすることは人間としてよくある感情です。憧れの人に少しでも追いつくために、「見栄を張って」自分の身の丈を超えたブランド品や車を購入したりすることも、「見栄を張る」といえます。
使い⽅を例⽂でチェック
1:「後輩の手前、見栄を張って全額ご馳走すると豪語したものの、お会計がとんでもなく高額になり泣きたくなった」
この経験をしたことがある人は少なくないのではないでしょうか。後輩の前だと、ついつい「見栄を張って」しまう、頼りがいのある先輩と思われたい気持ちからくるものですよね。
2:「好きな人の前で料理が得意だと見栄を張ってしまったが、実は包丁を握ったことなどほとんどない」
これは女性の方に多いのでは。かわいい見栄ともいえますね。言ってしまった手前、彼に腕前を披露する前に、猛特訓するしかありません!
3:「彼女はいつも、周りのお金持ちの友人に合わせ高級ブランドで身を包んでいるが、ただ見栄を張っているようにしか見えない」
周囲に認められたい、仲間外れになりたくない、という気持ちから、ついついこういった見栄を張ってしまう人、実は多いかもしれません。
自己を振り返って確認してみよう
自己を振り返って、自分が実は「見栄を張る」人なのかどうか、チェックしてみましょう。3つとも当てはまる方は、もしかすると「見栄っ張り」なのかも…。
1:見た目において、他人としょっちゅう比べてしまう
すぐに誰かの持っているのをうらやんだり、外見ばかりを気にしてしまう方は、「見栄っ張り」の可能性があります。
2:金欠なのに食事の誘いに乗ったり、奢ってしまう
今月厳しいのになぁと思いつつ、飲み会に誘われたら二つ返事で参加したり、ついつい奢ってしまったり。「ノリがいい」「人がいい」「頼りになる」という周囲の評価を得たいという気持ちから、「見栄を張って」しまうのかもしれません。
3:余裕がなかったり、自信がないのに依頼を受けてしまう
やるべきことが山ほどあって、余裕がないにも関わらず、誰かから依頼を受けると断れずにいる人は、もしかすると「見栄っ張り」の可能性が。周囲の評価を下げたくなかったり、失望されたくないという気持ちから、こういう行動に出てしまいます。
英語表現は?
「見栄を張る」を英語にするときは、“keep up with the Joneses”という表現が使えます。“Joneses”という名前は、アメリカでは一般的な名前で、ここでは「ご近所」という意訳になりますが、“ご近所に後れを取らないように”、つまり「見栄を張る」につながります。
・I heard that he bought a BMW but I think he is just keeping up with the Joneses.
(彼は高級車のBMWを買ったらしいけど、僕が思うに、ただ見栄を張っているだけだ)
最後に
いかがでしたでしょうか? あなたにも当てはまるものはありましたか? 子どもでも大人でも、相手に自分をよく見せようと「見栄を張って」しまうことは少なからずあると思います。ただ、「見栄を張る」ことで、自分を偽ったり誤魔化したりすることは、後々自分が苦労したり困ったりすることになるかもしれません。
外観を飾ることも時には大事ですが、周囲の目ばかりを気にするのではなく、中身から輝き、自信を持てる人になりたいですよね。
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