回数を数える「度」と「回」は何が違う?
「一度、行ったことがある」「一度、参加したことがある」と出来事などの回数を数えるときには「一度、二度、三度」と数えますよね。場合によっては「一回、二回、三回」と数えることも。では、この「度」と「回」を使い分ける基準を知っていますか。
たとえば、ことわざに「仏の顔も三度」がありますが、この「三度」を「三回」に言い換えて「仏の顔も三回」と言うことはできるでしょうか。
【問題】
「仏の顔も三度」というものがありますが、この「三度」を「三回」に言い換えて「仏の顔も三回」と言うことはできる?
1. できる
2. できない
正解は?
2. できない
答えはNOです。なぜなら、「度」と「回」の間には意味の違いがあり、単純に入れ替えることができないからです。
「度」は、「回」に比べると度重なる経験や繰り返されることが予測しにくい行為を数える傾向があります。例えば、「太郎には一度会ったことがある」「二度目の優勝」のように、再び太郎に会う保証がない場合、次に優勝することを予測することができない場合には「度」で数えます。
一方、「回」は、「三回忌」や「第三回大会」のように、繰り返されることが予測・期待される行為や催しを数えます。
もし、「仏の顔も三回」と言ってしまうと、同じこと(仏の顔をなでる行為)を意図的に繰り返して行うことになり、ことわざとして説得力が無くなってしまいます。わざと計画的に仏を怒らせるわけではありませんので、「三度」を「三回」に置き換えることはできません。
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