植物のことを本当に知っていますか?
山を見れば緑の木々で覆われ、野を見ればさまざまな草花が咲いています。そして道ばたには雑草が生え、花壇では色とりどりの植物が私たちの目を楽しませてくれていますよね。
そんな私たちの暮らしの身近なところにある植物ですが、実は知らないことも多いのではないでしょうか。
そこで書籍『眠れなくなるほど面白い 図解 植物の話』の中から、植物の生態やしくみについてご紹介。計3回にわたるプチ連載形式でお届けします。
植物の正体を知れば知るほど、自然の偉大さや不思議さに驚嘆するはず!
前回の記事はこちら>>知ってたらすごい! チューリップが完全に開かないのはなぜ?
植物にも血液型があるってホント?
私たちの体を流れる血液中の赤血球に含まれるヘモグロビンを調べると、分子が植物の葉緑素、クロロフィルとそっくり。違うのは、真ん中にある元素がヘモグロビンは鉄、クロロフィルはマグネシウム。たったそれだけの差なのです。
▲赤血球のヘモグロビンは中心の鉄以外はクロロフィルと同じ構造。「ポルフィリン環」の真ん中が鉄(Fe)ならばヘモグロビン(図:左)、マグネシウム(Mg)ならばクロロフィル(図:右)
それなら植物には、人間と同じような血液型があるのでしょうか。
実は、血液型をもつ植物は結構あります。人間の血液型は血中の「糖たんぱく」の種類で決まります。そして1割くらいの植物は、人間と似た糖たんぱくをもっていることが知られています。
植物の血液検査の結果、O型やAB型が多く、たとえばダイコンやキャベツはO型、ソバはAB型となるそうです。
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今回お届けした内容について詳しく知りたい方は、書籍でチェックしてみて!
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『眠れなくなるほど面白い 図解 植物の話』
稲垣栄洋 監修/日本文芸社
大ヒット「眠れなくなるほど面白い」図解シリーズに、【植物学】が登場。色仕掛け、数学の応用など、生き残りをかけた植物のたくみな戦略を徹底解説。図とイラストで、ひとめで植物の生態としくみがわかります。読めば、「ふだん見かけるあの植物に、そんな秘密が!?」と驚くはず。身近な疑問から、花粉を運ばせるための昆虫だましテクニック、一歩踏み込んだ光合成のしくみまでわかりやすく紹介します。監修は、植物学者・静岡大学教授の稲垣栄洋先生! 植物たちの巧みな戦略とたくましい生き様が見える一冊です。
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