「気遣い」で状況は変えられる
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車の運転や食事など普段の生活でも気遣いができる人と気遣いができない人がいますよね。その「気遣い」、仕事の場では評価につながるなんてこともあるかもしれません。
自分自身を少し見直してみることで、まわりの状況は変わるというお話をします。
気遣いができないと、総合評価は「ゼロ」
CA時代、尊敬する先輩に「いくら仕事が速く正確にできても、感じが悪いと思われたら評価はゼロになる可能性がある」と言われたことを思い出します。
つまり、人間の評価は総合力。各能力は、かけ算であって足し算ではない。どこかが「ゼロ」だと、結果「ゼロ」になってしまうこともあるのです。
どんなに高い事務処理能力があったとしても、気遣いができないだけで「ゼロ」の評価をくだされることだってあります。「感じが悪いからあまり関わりたくない」と思われたら、まわりの協力を得られないだけでなく、いずれ孤立して立ち行かなくなるでしょう。
ほんのちょっとの気遣いで「感じが良い」とまわりに信頼される人もいれば、ちょっとの気遣いができないばかりに「感じが悪い」と見放されてしまう人もいるということを知っておいてほしいのです。
では「感じが良い」と思われると、どんな良いことがあるのでしょうか?
ほんの少しの気遣いで人生が好転する?
たとえば出会いが広がる。まわりから好かれる。情報が集まってくる。大変なときに協力してもらえる…。
ほんのちょっとの気遣いができるだけで、まわりの状況は一変してきます。少しずつ人生が変わりはじめてきます。大袈裟かもしれませんが、本当のことです。
私の友人も言い方や振る舞いを少しずつ見直していったことで、少し経つとまわりの人たちが協力し、賛同してくれるようになった経験があると言っていました。結果「自分のやりたい仕事を思い通りに進めることが出来るようになった」と明るい表情で話していたのを思い出します。
ほんの少しの気遣いで状況が変わることがわかりましたね。そのときの立場や環境に合わせて、自分自身を見直していくことが大切なのかもしれません。
仕事はできるのに人間関係でつまずくということは?
思ったことを直球で相手に伝えてしまうことってありませんか? 長い付き合いであれば、裏表のない人と思ってもらえることもありますが、職場の人間関係としては悩んでしまうこともありますよね。
ビジネスシーンにおいては、気長にじっくり付き合ってくれて、自分の良さを時間をかけて見極めてくれるなんてことは非常に稀です。最初の印象で「この人は感じが悪い」と見切られてしまう可能性だってあります。人の評価は、とてもシビアなのです。
『仕事も人間関係もうまくいく「気遣い」のキホン』発売中
今回紹介した、気遣いの秘訣はほんの一部。発売中の著書『仕事も人間関係もうまくいく「気遣い」のキホン』では、気遣い上手になれる秘訣がたくさん詰まっています。
読んだ次の日から実践できるものばかりなので、ぜひチェックしてみてください。
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人材教育講師 三上ナナエ
新卒でOA機器販売会社に入社し、販売戦略の仕事に携わる。その後ANA(全日本空輸株式会社)に客室乗務員(CA)として入社。チーフパーサー、グループリーダー、OJTインストラクター、部門方針策定メンバーなどを経験。
ANA退社後は、研修講師として活躍中。独自の切り口で行う接客・接遇・コミュニケーション力向上セミナー、プレゼン能力アップ研修などは、官公庁や民間企業、大学など多数で採用され、受講者総数は20,000人以上。年間100回以上の企業研修を任されている。
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