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2021.05.06

こっそり学び直したい「ご参考ください」とはどんな意味? 意味や使い方もご紹介

「ご参考ください」は、ビジネスシーンなどでよく耳にする方も多いと思います。しかし、この「ご参考ください」は、日本語として正しいとは言えません。本記事では、「ご参考ください」の意味するところと、言い換えられる正しい日本語・表現について解説します。

【目次】
「ご参考ください」の意味とは?
使い方を例文でチェック
「ご参照ください」との違いは?
言い換え表現にはどのようなものがある?
最後に

「ご参考ください」は、相手に資料やデータを送った(渡した)時によく使われるフレーズです。日頃使われているこの「ご参考ください」という言葉に、違和感を覚えた方もいらっしゃるのではないでしょうか。実は「ご参考ください」は、日本語として正しいとは言えません。ここでは「ご参考ください」の意味するところと、言い換えられる正しい日本語・表現について解説します。

(c)Shutterstock.com

「ご参考ください」の意味とは?

まずは、正確な意味からおさえていきましょう。

意味

「参考」は、他の事例や資料などを引き合わせて、自分の考えの手がかりにすることです。相手に対する「ご参考ください」というフレーズは、資料などを渡して、相手に判断してもらう時に使われているフレーズです。

ところがこの「ご参考ください」は、日本語としては正しいとは言えません。それは、「参考する」という動詞が存在しないからです。もし、「ご参考ください」を日頃から使っている人の意味するところを汲み取るならば、「参考にしてください」とするのが正しいといえるでしょう。

近い言葉に「ご参照ください」というものがあります。こちらは正しい日本語です。もうお気づきだと思いますが、「参照」には「参照する」という動詞が存在するからです。

「ご参考ください」に違和感を覚えた方は、言葉で説明はできなくても、なんとなく感覚的にこの法則を理解していたのかもしれませんね。

「ご参考ください」が正しい日本語とされる説もあります。一般的に意味が通じ、普段使っていても特に注意されることもありません。ただ、目上の方や言葉に厳しい年配の方には使わないほうがベターでしょう。

敬語として使う時の注意点

「ご参考ください」を敬語として使う時の注意点をチェックしておきましょう。

「ご参考ください」を正しく言い直すと、「ご参考にしてください」ですが、これは敬語とは言えません。目上の方に使う敬語は、「ご参考になさってください」が正しいと言えます。「ご参考になさってください」の「なさる」は、「する」の尊敬語ですので、これなら言葉に厳しいご年配の方にも、不快感を与えない言い回しといえるでしょう。

使い方を例文でチェック

具体的に、「参考」を使った例文をご紹介しておきます。

(c)Shutterstock.com

1:「こちらの資料をご参考にしてください」

上で解説したように、「ご参考にしてください」は、「ご参考ください」の正しい言い方です。相手に資料を渡し、判断を促しています。

2:「よろしければ、ご参考までにどうぞ」

「よろしければ」というクッション言葉を冒頭に付け加えています。後半部分は、比較的カジュアルな言い回しです。

3:「今回のお話が皆さんの将来にとって、ご参考になれば幸いです」

「~であれば嬉しいです」という意味の「~幸いです」を加えた使い方です。「ご参考になれば幸いです」は、「ご参考になったら嬉しいです」という意味で、謙虚な表現といえます。

「ご参照ください」との違いは?

混同されがちな「参考」と「参照」の違いをご説明しておきましょう。冒頭で少し触れましたが、「ご参考ください」とよく似た表現で、「ご参照ください」というものがあります。前述のとおり、「ご参考ください」は正しい日本語ではありませんが、「ご参照ください」は正しい日本語です。

「参考」も「参照」も両方とも、物事を理解するために調べるという点については同じです。異なる点は、「参照」が資料・文献を対象としているのに対し、「参考」は資料・文献だけではなく人の意見も対象に含めるという点です。

つまり「参考」のほうが、対象を幅広くカバーしていると言えるでしょう。「参考」と「参照」の違いが不安な人は、まずは「参考」を正しく使いこなすことを目指しましょう。

言い換え表現にはどのようなものがある?

「ご参考ください(ご参考にしてください)」の言い換え表現にはどのようなものがあるか、ご紹介しておきましょう。

(c)Shutterstock.com

1:「ご覧になってください」

「ご覧になってください」は「見てください」の敬語表現で、目上の方にも使えるフレーズです。「ご高覧ください」という言い方もあります。

例文:「資料をデスクの上に置いておきますので、ご覧ください」
「御社にとって有益な情報かと存じます。添付の資料を一度ご高覧ください」

2:「ご一読ください」

「ご一読」は、ざっと目を通すという意味で使われます。相手に確認を促すフレーズです。

例文:「実際の操作に移る前に、マニュアルをご一読ください」
「おすすめの書籍をご紹介します。ぜひ、ご一読ください」

3:「ご参照ください」

資料や文献などを調べて理解を深めることを促すフレーズです。

例文:「当社の歩みにつきましては、こちらの社史をご参照ください」
「詳しくはホームページをご参照ください」

最後に

実は、日本語としては正しくなかった「ご参考ください」。一般的に意味が通じ、間違いだと指摘されることもないため、間違いだとは知らずに使っている人も多いのが実情。ですが、正式な場や、言葉に厳しい年配の方には使わないようにしたほうがいいでしょう。

TOP画像/(c)Shutterstock.com


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