DVはけっして治らないからこそ冷静な恋人選びを!
離婚相談者の多くは「こんなはずじゃなかった」「幸せな結婚生活を送るはずだったのに」「できれば結婚前に戻って結婚相手を選び直したい」と涙ながらにおっしゃいます。
離婚自体は、まったく恥ずべきことではないし、人生の汚点でも何でもないと私自身は考えています。それでも目の前で苦悩の表情を浮かべる相談者を見ていると「結婚前に的確なアドバイスや情報があれば、この離婚は避けられたのに」と、もどかしく思います。避けるべきなのは、離婚自体ではなく、離婚に至るまでの長く苦しい不毛な結婚生活なのです。
そこで婚活中の女性が多いOggi.jp読者の皆さんに、弁護士として多くの離婚相談を行なってきた中で発見した「結婚してはいけない人」の傾向を見抜く、いわば「秘訣」をお伝えしていきたいと思います。
いま交際しているお相手にちょっと不信感を抱いている方、この人でいいの? と思っている方、いつか結婚したいけどパートナー選びに必要な知識を得たいと思っている方にぜひ読んでいただければと思います。
モラハラ男に続き、DV男について解説していきます。
DV男を見分けるチェックポイント
早速ですが、あなたの彼氏にこんな特徴はありませんか?
□ 感情のコントロールが効かず、瞬間湯沸かし器のような怒り方をする
□ 一度手が出た後、暴力がエスカレートする
□ 暴力をふるった後は、人が変わったように優しくなる
□ 束縛が激しく、いちいち行動を管理しようとする
□ ストーカーかと思うくらい異常に嫉妬深い
□ 外面は極めてよく、周囲からの評判は「好青年」
□ クレーマー気質で、粘着的な怒り方をする
□ 立場が弱いものに強く出て、強いものには何も言えない
□ 幼少期、親にひどいDVを受けていた
結婚を考えている彼氏に、当てはまる項目はありましたか? DVはけっして治らないので、1つでも当てはまる項目があれば、最大限の注意を払っていただきたいと思います。
DV男の特徴って?
DV男とモラハラ男は、共通点が非常に多いです。一番の共通点は、「相手を支配しようとする」こと。DV男には他にも次のような特徴があります。
1. 感情のコントロールが効かない
2. ストーカー気質である(束縛する・嫉妬深い)
3. 外面が極めてよくて、周囲からの評判は「好青年」
4. 幼少期DVを受けていた(DVの連鎖)
5. クレーマー気質である
6. 立場が弱い者に強く出て、強い者には何も言えない
7. 自己評価が低い人の心につけ込む
正直なところ、DV男を事前に見抜くのは難しい面があります。というのも、DV加害者は狡猾で、なかなか尻尾をつかませないからです。
モラハラと同様、自分の直感を信じて冷静に見ていれば、DV男の兆候は必ずあります。
要は、この兆候を見逃さないことが大切なのです。中でもモラハラ・DVに共通する「弱い者には強いが、強い者には弱い」「外面が極めていい」という2つの特徴には、特に注意してみてください。
DVを受けた場合にはどうした方がいい?
一方で、交際期間中に、もし一度でもDVを受けた場合には、相手の懇願に一切耳を貸さず、すぐにお別れすることも、また大切です。
ほとんどのDV加害者はDVの後にはものすごく優しくなったり、別れたくないと泣いて懇願してきたりします。DV加害者と真剣に縁を切るには、情にほだされてはいけません。
DVが改善することは残念ながらほとんどありません。少なくとも私は聞いたことがありません。自分を大切にして、強い意志でDV加害者と縁を切ってください。
モラハラ・DV男を結婚相手に選ばないだけでも、離婚のリスクは大きく減少します。なぜなら、しつこく言いますがモラハラやDVは、結婚後の改善が期待できないからです。彼らを結婚相手として選択しないことは「幸せな結婚」の大前提なのです。
次回は、「DV男の特徴」について細かく紹介していきます。
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ページ数:248P
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フェリーチェ法律事務所代表 後藤千絵弁護士
京都府出身。大阪大学文学部卒業後、大手損害保険会社に入社するも、5年で退職。大手予備校での講師職を経て、30歳を過ぎてから法律の道に進むことを決意。派遣社員やアルバイトなどさまざまな職業に就きながら勉強を続け、2008年に弁護士になる。2017年にスタッフ全員が女性であるフェリーチェ法律事務所設立。
離婚・DV・慰謝料・財産分与・親権・養育費・面会交流・相続問題など、家族の事案をもっとも得意とする。中でも離婚案件は女性を中心に、年間約300件以上、のべ3000人以上の相談に乗っている。神戸在住。