変梃ってなんて読む?
ひらがな表記がされることが多いけれど、実は漢字表記ができる言葉って意外と多いですよね。
今回は「変梃」。これは何て読む?
変梃の読み方知ってる?
変梃は「へんてこ」と読む
変梃は「へんてこ」と読むのが正解です。梃はきへんに園庭や朝廷など「てい」と読むことが多い廷の組み合わせですが、「てい」とは読まずに「てこ」と読みます。
変梃とは「奇妙なさま。変なさま。また、そのようなもの」をいいます。
「へんてこ」とひらがなで表記するとやわらかいニュアンスになりますが、変梃と漢字で表記すると変わっている印象が強くなりますね。なお、へんてこりんのりんは口拍子で添えられたもので、「変梃りん」という表記になるんですよ。
梃は当て字だった?
梃とは「1 棒の途中に置いた支点を中心に棒が自由に回転して、小さい力を大きな力に、小さい動きを大きな動きに変える仕組み。また、その棒。重い物を動かすときや鋏(はさみ)・滑車などに応用。槓杆(こうかん)。レバー。
2 ある大きな目的を達成するための、比較的小さくても強力な手段」の意味を持ちます。
理科の時間に使ったことのある“てこ”は梃(または梃子)と書くんですよ。ニュースなどでも耳にすることがある“てこいれ”は梃入れと表記します。とすると、変梃は変な梃からきているのかと思いきや、梃は当て字なんだそう。
人名や人を表す語(また、その一部)に付いて、親しみや軽蔑(けいべつ)の気持ちを込めて、その人を呼ぶのに用いるときにつく的(てき)が変化して、てこになったと考えられているんですよ。その音に合う漢字が梃だったんですね。
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いかがでしたか? へんてこは漢字表記よりひらがな表記の方がしっくりくる方が多いかもしれませんね。変わっていることを明るく面白がっているような、そんなニュアンスがひらがなの丸みから感じられるからかもしれません。
同じ言葉でもひらがな表記と漢字表記で印象が異なって面白いですね。
言葉の意味/デジタル大辞泉
鶴田初芽
都内在住のOLライター。マナーインストラクターであり、実用マナー検定準一級や敬語力検定準一級など、ビジネスにおけるマナーや、マネーに関する資格(2級ファイナンシャル・プランニング技能士、金融コンプライアンスオフィサー、マイナンバー保護オフィサー)などを保有。丁寧な暮らしに憧れ、断捨離修行中!