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【スタイリストが解説】オフィスカジュアルとは?
「今日はオフィスで1日内勤」という日、どんな服を選びますか? 「社外の人と会う予定がないからスーツじゃなくていいかな」「ちょっとリラックス感がほしいな」というとき。そんな日に活躍するのがオフィスカジュアルです。
ただし、カジュアルといっても普段着のようなラフなスタイルはNG。そこで今回は、「オフィスカジュアル」のきちんと感とカジュアルさのさじ加減や着こなしのコツを、スタイリスト・城長さくらさんに教えていただきましょう。
オフィスカジュアルの意味や着こなしの特徴
「オフィスカジュアルとは、スーツやかっちりとしたジャケットスタイルを、少しくずした通勤コーデのこと。基本的に社内での仕事を想定したスタイルを指す場合が多いようです」(スタイリスト・城長さくらさん 以下「」同)
ビジネスカジュアルとの違い
「オフィスカジュアルがデスクワーク中心の日のスタイルだとすると、ビジネスカジュアルは、社内で来客対応をする日の服装。ざっくり言うと、オフィスカジュアルよりきちんと感がやや高めです。仕事相手への最低限の礼儀を保っていることが前提にあり、取引先に訪問しても失礼にならないような服装を意味しますね」
オフィスカジュアルのポイント<レディース>
ジャケット×パンツ=オフィスカジュアル」のような方程式がないため、解釈が少し難しいオフィスカジュアル。まずは、これだけは押さえておきたい3つのポイントをご紹介します。
POINT1|休日服のようなカジュアルではない
「カジュアルと言っても、Tシャツ×デニムやスウェットのセットアップのような、ゆるい服装のことではありません」
POINT2|清潔感やきちんと感が必要
「ジャケットやテーパードパンツ、タイトスカートなど、きちんと見えるアイテムを少なくとも1点は取り入れるようにしましょう。清潔感やきちんと仕事できる雰囲気がありつつ、親しみやすさを感じさせる少し抜け感のあるコーディネートが理想です」
POINT3|程よいリラックス感がこなれ見せのコツ
「ややオーバーサイズのジャケットを選んだり、細身のパンツをワイドパンツに代えるなど、どこかにリラックス感のあるアイテムを加えるとコーディネートにメリハリが生まれ、こなれて見えますよ」
【アイテムごとの着こなし】オフィスカジュアルのおすすめスタイル
大事なポイントを押さえたところで、実際の着こなしを見ていきましょう。まずは、お仕事シーンで活躍するアイテム別コーディネートからスタート!
セットアップ|ミドル丈ジレ×ワイドパンツで鮮度高く
「セットアップはきちんと感がありつつ、洒落感を出してくれる頼れるアイテム。ここ数年、ジャケット×ビスチェ、ジャケット×ワンピース、ジレ×パンツなど、セットアップのバリエーションがどんどん増えているので、新しい組み合わせにもぜひ挑戦してください」
メンズライクなシルエットにゆったりとしたボウタイシャツを合わせて、リラックス感をひとさじ。切りっぱなしのパンツ裾も抜け感を出してくれます。
着回し抜群の「ミドル丈ジレのセットアップ」は、オンオフ共に頼れる!
ジャケット|きちんとテーラード×カジュアルボトムの王道コンビ
「オフィスカジュアルをつくるいちばん簡単な方法は、テーラードジャケットのようなきちんと見えするジャケットを選んで、インナーやボトムでカジュアル要素を取り入れること。オフィスカジュアルの王道的スタイルですね」
ビスチェのようなひとクセアイテムも大人の余裕でさらりとまとめあげるテーラード。カジュアルにもスッとなじむ、やわらかなウール素材でこなれた空気感をまとって。
ブラウス|クラシカルなブラウスをシアー素材で今どきに
「定番のブラウスコーデも、トレンドのシアー素材を取り入れることで、上品かつファッション性も高いオフィスカジュアルコーデが完成します」
オフィスシーンでも映えるシアートップスなら、クラシカルなふんわりブラウスがおすすめ。持ち前の品のよさと体に張りつかないギャザーフォルムで、透け感をエレガントに演出してくれる。フレアスカート&スエードブーツで脇を固めれば、間違いのない好印象なスタイルのできあがり。
パンツ|タック入りワイド×程ゆるニットでこなれた雰囲気に
「通勤スタイルでも人気のワイドパンツは、Tシャツやローゲージニットなど、カジュアルなトップスを合わせてもきれいめに仕上げてくれるのでおすすめ。タック入りのややリラックシーなパンツを選ぶのが、コンサバになりすぎないポイントです」
優しい色のニットをクールに傾けるマニッシュパンツが名脇役に。チャコールグレーは黒に似て扱いやすく、黒にはないニュアンスを醸し出せる深みのある色だからこそ、テクニック要らずでコーデが簡単にあか抜ける!
タイトスカート|インナーのロゴTで程よいカジュアル感を
「オフィスカジュアルでスカートと言えばタイトスカート。チェック柄やレースタイトのような、やや華やかなデザインにも挑戦してみてください。シンプルなタイトスカートをはくときは、真面目になりすぎないよう、Tシャツやパーカ、ニットカーディガンなどを合わせて抜け感をつくるといいですよ」
オフ白のニットタイトにラフなロゴTを合わせてカジュアルダウン。ミルキーベージュのウールテーラードならかっちりジャケットも優しげに。
【季節ごとの着こなし】オフィスカジュアルのおすすめスタイル
次にご紹介するのは、シーズンごとの着こなし。ジャケットやシャツといった定番アイテムも、シルエットや丈を見直すだけで、グッと鮮度が上がります。
春|ボクシーなジャケットでリラックス感をプラス
肩幅を少し広めにとった、今っぽいボクシーなシルエットのジャケット。爽やかな白のパンツを合わせて清涼感&きちんと感を両立。
夏|Tシャツ×華やぎスカートを黒でまとめてきれいめに
チュールにフェザーがたっぷりあしらわれた華やぎスカートに合わせたのはヘルシーなTシャツ。ベーシックなアイテムで引き算するのが〝軽快さ〟を引き出すコツ。
晩夏の黒コーデには、シルバーアクセの瑞々しい存在感が不可欠!
秋|丈短シャツでベーシックを更新!
ストライプシャツ×マニッシュな太パンツの定番コーデも、シャツの丈を短くするだけで今っぽく。ロゴニットの肩がけやスニーカーで、抜け感と親しみやすさを出して。
冬|ラメニットで通勤コーデをブラッシュアップ
流行中のラメニット。それだけで十分華やかなので、まずはきちんと感のあるアンサンブルニットで取り入れるのが正解。さらにベーシックカラーなら難易度も低く、上半身の着こなしが際立つデスクワークの多い内勤派が真っ先に取り入れるべきアイテム。
最後に
ジャケットのインナーをTシャツにしたり、定番シャツをクロップド丈に更新したり。そんなちょっとした工夫で、いつもの通勤コーデがお洒落なオフィスカジュアルに変わります。「堅苦しさを手放して、ちょっとだけリラックス感が欲しい」という日は、ぜひ参考にしてください。
監修者:スタイリスト 城長さくら
スタイリスト・望月律子氏に師事し、独立。シンプルなアイテムを色やシルエットの組み合わせでおしゃれに味つけするスタイリングで人気上昇中! 現在は『Oggi』などの女性誌や広告、カタログなどで活躍の場を広げている。Instagram(@shiroosa)では日々のスタイリングを公開中。おしゃれのヒントが詰まった投稿はどれも見逃せない。