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【スタイリストが解説】ブルゾンとは?
季節の変わりめに活躍するブルゾン(blouson)。その言葉の由来や、似たようなアウターであるジャンパーやジャケットとの違い、大人っぽく着こなすコツなどを、スタイリスト・城長さくらさんに教えていただきましょう。
ブルゾンの意味と由来
「ブルゾンとは、着丈の短い上着のこと。元々は『裾を絞ったブラウス』という意味のフランス語(blouson)が由来だと言われていますが、今では丈の短い上着全般について使われています」(スタイリスト・城長さくらさん 以下「」同)
ブルゾンに最適な季節は?
「コートを着る手前の10月から11月や、コートを着なくなる3月から5月ごろに活躍することが多いです。2023年のような暑い日々が続くと、活躍するタイミングずれますが…。アウターなしでは少し肌寒いという時期にぴったりです。中にパーカやタートルネックのトップスを着たり、ブルゾンの上にトレンチコートなどのアウターをレイヤードするという着こなしも。コーディネート次第ではロングシーズン着回せるアイテムです」
ジャンパー・ジャケットとの違い
「着丈の短い上着」というと、ジャンパーやジャケットにも当てはまりますが、ブルゾンとはどう違うのでしょうか? その違いや見わけ方を解説します。
ジャンパーとの違い
「丈の短い上着という点では、ジャンパーもブルゾンも同じ。明確な線引きはありません。ただし、ジャンパーはブルゾンよりゆったりはおるタイプが多く、カジュアル度も高め。機能性を重視したものが多く、職場で着用する作業着や運動着、防寒着として用いられることが多いですね。一方ブルゾンはファッション性が高い傾向があります」
ジャケットとの違い
「ジャケットとブルゾンにも大きな違いはありませんが、ジャケットのほうがよりきれいめできちんとした印象。丈にも少し差があります。ブルゾンは腰くらいの丈が主流ですが、ジャケットの着丈はやや長めで、腰から尻丈のものが多いです」
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ブルゾンにはどんな種類がある?
バリエーションの多さもブルゾンの魅力のひとつ。ここからは、ブルゾンにどのようなタイプがあるのか、その一部をご紹介します。
【キルティングアウター】
生地の表面にステッチが入っている「キルティング生地」を使ったアウター。着心地が軽く、中綿入りで暖かいのが特徴的。春や秋など、トップス1枚では肌寒い時期に活躍。写真のような襟付きやノーカラータイプなど、デザインも豊富。
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【ボアアウター】
もこもこしたボア素材を使ったアウター。毛足が長く、毛と毛の間に空気を溜め込むため保温性も抜群。あたたかみのあるほっこりとした雰囲気が魅力ですが、大人っぽく着るなら、黒ボトムやブーツを合わせてキレ味よく。
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【ライダース】
元々はバイカーたちが愛用していたジャケットのこと。レザー素材が一般的で、バイクに乗りやすいようショート丈のものが多い。今ではデイリーに使われていますが、ハードな印象が強いので、フレアスカートのようなフェミニンなボトムを合わせるのがおすすめ。
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【MA-1】
元々はフライトジャケットの一種で、ナイロン素材でできているものが多め。軍服が元になっているため、カーキやベージュといったアースカラーが主流ですが、最近ではアイボリーや黒、シルバーなど色展開も増え、よりファッション性が高まっています。
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【ナイロンアウター】
スポーティな印象のナイロンアウター。シャカシャカした軽い着心地で、持ち運びにも便利。アウトドアシーンや休日用のカジュアルコーデはもちろん、タイトスカートのようなきれいめボトムに合わせたテイストMIXスタイルもお洒落!
【Gジャン】
2023年に再ブレイクしたデニム素材のジャケット。王道でありながら、シーズンごとに丈やシルエットが微妙に進化しているため、鮮度の高い着こなしを実現してくれる。デニムパンツを合わせた、カジュアルなデニムonデニムや、フレアスカートを合わせたフェミニンなスタイルなど、着こなしも自在。
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【2023年最新】ブルゾンを大人っぽく着こなすポイント
カジュアル度が高いブルゾンをきれいめに着こなすには? そのポイントを見ていきましょう。
POINT1|カジュアルブルゾンは大人トーンを選んで
「たとえばブルゾンの代表格、MA-1ブルゾン。カジュアル度の高いMA―1ブルゾンは、定番カーキではなくブラックやアイボリー、ベージュといったベーシックカラーを選ぶと大人っぽく着られます」
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POINT2|素材でメリハリをつける
「今季注目を集めているウールのシャツブルゾン。ウールやコットンのボトムを合わせるとほっこりしがちですが、艶のあるプリーツスカートやパッと華やぐサテンスカートを合わせて素材でメリハリをつけると、きれいめに着こなせますよ」
POINT3|きれいめカラーボトムでカジュアルさを軽減
「ブルゾンはベーシックカラーを選ぶのが無難。そこに、ポイントとなるカラーボトムを合わせてみましょう。きれいめなタイトスカートやストレートパンツ、クロップドパンツなどを選びます。カジュアルなブルゾンにきれいめカラーボトムを合わせることできちんと感も加味され、大人カジュアルなコーデネートに!」
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ブルゾン×スカートのおすすめコーデを厳選
ロングスカートを合わせれば、カジュアルなブルゾンが一気に女らしく! ボリュームのあるフレアスカートや構築的なシルエットの華やぎスカートなど、いますぐ挑戦したいスカートコーデをお届けします。
〝映える〟ブルゾンをダークなワントーンで楽しみたい
マスタードイエローと短め丈がチャーミングな襟付きキルティングジャケットで、ネイビーのワントーンをメリハリよく。合わせをダークトーンでまとめることで、カラーブルゾンを際立たせて。
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MA-1でフェミニン服に媚びないかっこよさを印象づけて
きれいめMA-1で、女っぽい服にちょうどいいかっこよさをプラス。クールな光沢感が、スカートスタイルをカジュアルに誘導してくれます。
旬のクロップド丈ならスタイルアップも叶う
クロップド丈ブルゾンは、上半身をコンパクトに見せる効果もあるので、ボリュームのあるワンピースやフレアスカートとも好相性。まろやかなベージュで品よくまとめて。
艶のある華やぎスカートをGジャンでデイリーに
トレンドのシアートップスや構築的なスカートを、かっこよく仕上げてくれるGジャン。コンパクトなショート丈なら、ボリュームスカートともバランスを取りやすい。
ブルゾン×パンツのおすすめコーデを厳選
こなれ感を出すならパンツ合わせがおすすめ。細身パンツでスタイリッシュに、太めパンツで今っぽく。なりたいイメージに合わせて着こなしを変えて!
ロングシャツ×スポーティブルゾンのプレッピースタイル
主張を抑えたシンプルなアウターだから、ブレザー感覚でシャツを合わせてもすんなり決まる。裾アウトで着るロングシャツが今年らしい全身バランスを形成。
ノーカラーのGジャンでマニッシュなパンツを今どきに
本格志向のヴィンテージ感を、ノーカラーで新鮮に仕上げたGジャン。白シャツの襟、マニッシュなネイビーパンツ、オーセンティックなローファーなど超・王道の要素を盛り込んで「にじみ出るセンスと品のよさを、ラフなGジャン一着で照れ隠し」的な線を狙いたい。
カーキのMA-1が辛口な女っぷりを発揮
MA-1の定番カーキも艶ありタイプを選ぶと女っぽく着こなせます。細身の黒パンツを合わせたシンプルな組み合わせに、インナーのフリルブラウスで大人の可愛げをプラス。グローブやショッパー風バッグで遊び心をちらして、鮮度高く着こなしたい。
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スポーティなコーチジャケットをカラーニットできれいめに
オフ白のコーチジャケットにパワーチャージできそうな、鮮やかイエローのニットを合わせて。白タートルを挟むことで肌なじみがよくなり、ぐっと距離感が近づく。
最後に
サラッと気軽にはおれるブルゾンは、コーディネートにこなれ感を出してくれる頼れるアイテム。フレアスカートやサテンスカートを合わせればきれいめにも着こなせるので、「カジュアルすぎるのは苦手」という方も、ぜひ挑戦してください。
監修者:スタイリスト 城長さくら
スタイリスト・望月律子氏に師事し、独立。シンプルなアイテムを色やシルエットの組み合わせでおしゃれに味つけするスタイリングで人気上昇中! 現在は『Oggi』などの女性誌や広告、カタログなどで活躍の場を広げている。Instagram(@shiroosa)では日々のスタイリングを公開中。おしゃれのヒントが詰まった投稿はどれも見逃せない。