ライター・安本由佳が悩める女性の人生にアドバイス♡<働く女性のお悩み相談室#39>
こんにちは、ライター・安本由佳です。
およそ1年前から、Instagramのストーリーズでお悩み相談を受けています。
私自身すべての「正解」を知っているわけではありませんが、相談者さんの立場に立って真摯に考え発信し続けたところ、連日たくさんのお悩みが届くようになりました。
Oggi.jpでは、いただいたお悩みの中から、ぜひ皆さんと共有したい内容をピックアップ。一緒に答えを探していきます。
前回記事:『暇すぎ! 夫の転勤で地方に引っ越し… 楽しみもなく憂鬱な毎日<働く女性のお悩み相談室#38>』
お悩み相談は、現在もInstagramのストーリーズで受け付けています(匿名も可能)。真剣な相談内容には、種類を問わず可能な限りすべて答えます。
さて… 今回みなさんと一緒に考えたいお悩みはこちら!
子ナシ・共働き夫婦は結婚の意味がない?
お悩み:先日、夫がテレビを見ながら「結婚する意味ってないよな」と言った言葉にモヤモヤしています。私たち夫婦に子どもはおらず、共働きでお財布も別。共通の趣味もなく休日も別行動が多いです。夫婦仲は良く、私は夫と一緒にいることで精神的安定を得ているのですが、もしかして夫は私に存在価値を感じていないのでしょうか。「一般論だよ」と弁解してはいましたが…。
まず、ご主人がテレビを見ながら何気なく言ったセリフを悲観的に捉えるのはやめましょう。
彼も「一般論だ」と弁解していたようですが、相談者さんとの夫婦関係について言ったわけではないと思います。
自分たちのことを「意味がない」と思っているなら、逆に安易に言葉にできないのでは。それに、発言したあとに、わざわざフォローなどしないと思います。
テレビを見ながら客観的に考えてみたら、結婚に意味を見出すのって難しいなと感じた。きっとそれをなんとなく口にしてしまっただけです。
私はむしろ、ご主人の発言をポジティブに受け取りました。
なぜなら裏を返せば、ご主人はメリットや損得勘定なしに相談者さんと結婚生活を続けているってことじゃないですか?
子育てや金銭面で協力する必要もなく、お互いに自立して自由な生活を送っていても、それでもなお人生を共にしたいと思える相手。貴重なパートナーに出会えた相談者さんは幸運です。
「存在価値を感じていないのかも」なんて変に勘ぐったり邪推せず、築き上げてきた関係性に自信を持っていいと思います。
そもそも結婚に意味などなくてもいい
確かに世の中には「子どもを作らないなら結婚する意味がない」という価値観の人も多くいます。
人それぞれの考えがあるのでポリシーを否定する気はないですが、一方で、子育ては結婚生活のごく一部でしかないことも事実ではないでしょうか。
先日、札幌地方裁判所が日本で初めて同性婚の違憲判決を出し話題になりました。この判決のベースにも「結婚は子を作って育てるためのもの」という解釈が絶対唯一ではない、という判断がありますよね。
そもそも結婚にわかりやすい意味やメリットが必要でしょうか。
婚姻は両性の合意のみに基づいて成立する。憲法24条にそう明記されているとおり、必要なのはお互いが結婚したいと思うこと。本来はそれだけです。
子孫が残せる、金銭的に楽、家事分担できる、社会的立場… etc.、明確な意味を求めて結婚する人もいれば、ただ単純にしたくてする人もいる。
どちらが正しいも優れているもありません。
夫婦の数だけ結婚生活がある。主観的で些細なことでも、二人にとって価値があるなら十分です。
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ライター 安本由佳
慶應義塾大学法学部法律学科卒 化粧品メーカー広報、損害保険会社IT部門で勤務したのちフリーランスへ。 2015年に軽井沢に住まいを移し、ホテルやカフェのPRに従事するほか、軽井沢暮らしを紹介するコラムを連載中。2016年〜2020年1月 東京カレンダーWEBにて執筆。2020年10月15日 講談社文庫より初書籍「不機嫌な婚活」発売。現在Amazonにて販売中。