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2021.03.01

大人として知っておきたい! 厭う(いとう)の意味・類語・使い方などをご紹介

「厭う」という言葉を聞いたことがありますか? 「厭う」と書いて「いとう」と読むこの言葉は、ビジネスの場面でも使われることのある言葉です。本記事では例文を用いながら、厭う(いとう)の正しい意味や使い方について解説していきます。

【目次】
「厭う(いとう)」の意味とは?
「厭う」と「嫌う」の違いとは?
「厭う」の使い方を例文で覚えよう
「厭う」の類語にはどのようなものがある?
最後に

「厭う(いとう)」の意味とは?

(c)Shutterstock.com

「厭う」という言葉を聞いたことがありますか? 「厭う」と書いて「いとう」と読むこの言葉は、ビジネスの場面でも使われることのある言葉です。名字の「伊藤」や「伊東」とはアクセントが異なりますよ。意味は、「嫌がる」や「嫌に思って避ける」、「いたわる」。「避けたい」という意味合いが強い言葉です。

「厭う」は文章語のため、会話の中で聞くことはあまりないかもしれませんね。しかし、手紙などの挨拶の定型文として度々使われることのある言葉ですよ。ビジネスで目上の人や他社にメールや手紙を送る機会のある方は特に、この「厭う」の使い方について覚えておくことをオススメします。

「厭う」と「嫌う」の違いとは?

「厭う」によく似た言葉として、「嫌う」が挙げられます。「嫌う」との違いで特に大きいのが、「厭う」は前述のとおり「避けたい」という意味合いが強いということ。「嫌う」という感情を持った結果、「避けたい」という気持ちになった状態が「厭う」と言えますよ。

「厭う」の使い方を例文で覚えよう

(c)Shutterstock.com

続けて、「厭う」の使い方についてのご紹介です。前述のとおり、ビジネスでも使うことのある言葉なので、どんなシチュエーションで使うことができるのか、確認をしておきましょう。

1:「彼は自分の服が濡れることを厭わないで、土砂降りの雨の中帰っていった」

「厭う」は「厭わないで」や「厭わずに」のように、否定の形で使うことが特に多いです。否定の形にすることで、「嫌がらないで」や「嫌だからと避けないで」という意味になりますよ。

またビジネスシーンで「厭う」を使う場合、目上の人にも目下の人にも使うことができます。ただ、「厭わない」自体は敬語表現ではないため、目上の人へ使う場合は、「厭いません」のように敬語表現を加えるようにしましょう。「厭わないです」という表現もありますが、人によっては「厭わないです」という表現自体に違和感を覚えることもあるので、注意が必要です。

2:「ここしばらく体調が優れないと聞きました。どうか無理はせず、お体をお厭いください」

特に手紙などで「厭う」を使うときには、この例文の意味で使うことが多くなります。この「厭う」の使い方の場合、意味は「大事にする」「かばう」です。「健康面で気をつけてください」という意味になります。危険なことや悪いことを「避けて大事にする」ということに由来しますよ。

3:「僕の叔父は悲しい事件のせいで、世を厭み山奥の一軒家にこもってしまった」

「世を厭う」という形で使われた場合、「出家する」や「世俗から離れる」という意味で使われるようになります。「生きている上で直面するつらいことや恐ろしいことから逃げたい」「生きる苦しみを避けるために、世間を捨てる」という意味です。「世間を避ける」という意味から、厭世的なニュアンスを持つ言葉になりますよ。

先述の例文2つに比べるとビジネスで使う機会は中々ありませんが、ドラマや小説などではこちらの意味で使われることがあります。「嫌に思って避ける」「いたわる」と合わせて覚えておくことがオススメです。

「厭う」の類語にはどのようなものがある?

(c)Shutterstock.com

「厭う」の使い方についてのご紹介でした。続けてご紹介するのは、「厭う」の類語についてです。類語について覚えておくことで、状況に応じてより適切な言い回しを使うことができるようになりますよ。

1:嫌がる

「嫌がる」の意味は、「嫌いな気持ち・嫌だという感情を表情や態度で表すこと」です。ただ「嫌い」という感情を持っているだけではなく、それが見ている人にもわかるようにあらわしている様子を指しています。

イメージとしては、駄々をこねている子供の姿が「嫌がる」。そして抵抗することすら放棄して逃げ出しているのが「厭う」になります。

2:忌む

「忌む」の読み方は「いむ」です。「不吉とされるもの・穢れたものを避ける」という意味で使われますよ。「厭う」と同じ「避ける」という意味合いを持つ言葉ですが、「厭う」と「忌む」では使用場面が大きく異なります。

「厭う」を使うのは「世を厭う」の例文のように、「何かつらい経験や耐え難い出来事・トラウマによって避ける」です。一方「忌む」は、宗教や呪術的な禁忌・タブーのように、「個人的な理由や仏教的な要因によって避ける」という場面で使われますよ。

3:いたわる

「いたわる」は「何かを大切なものとして、大事にすること」という意味を持っています。漢字にすると、「労わる」です。漢字からわかるように、「大事にすること」以外にも、「他の人の苦労に感謝する・ねぎらう」という意味でも使われますよ。

「大事にすること」の意味で使われる「いたわる」は様々な状況で使いますが、「厭う」の場合は健康面について使われることが多いです。また、「厭う」の場合は第三者ではなく本人の体について使われていますよ。

最後に

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「厭う」についてのご紹介でした。いかがだったでしょうか? 「厭う」は、「嫌に思って避ける」という意味を持つ、ビジネスシーンでも手紙などで使われる言葉です。「嫌う」のようにいくつか類語があるので、意味と使い方をしっかり覚えて使い分けられるようになれると、周りから良い印象を得ることができるかもしれませんよ。

TOP画像/(c)Shutterstock.com

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