唇が痛い! なかなか治らないガサガサ唇の治し方
乾燥する季節は、肌と同じで唇もカサカサになります。唇が切れて痛みが出たり、お口のトラブルを招いたりということも。歯医者では、唇が引き起こすトラブルについても診療します。今日はなかなか治らない唇の荒れを治すポイントをまとめました。
ガサガサ唇を放置するとどうなる?
ガサガサ唇を放置すると、口唇炎や口角炎になる可能性があります。
口唇炎は、唇全体が炎症し、ひび割れ、出血、ただれが見られる状態です。口唇炎では、飲食で唇がしみたり、かゆみが出ることもあります。また、口紅やリップで治癒に遅れが生じる可能性もありますので、しばらく口元のメイクを避ける必要があります。
口角炎は、その炎症が口角に集中して起こる状態です。口角炎は大きく口を開ける度に口が裂けるような痛みを伴います。口角が真っ赤になるため、見た目にも影響が出てきます。
唇は、ターンオーバーが早いので、皮膚より唇の方が荒れの治りは早いのですが、口唇炎、口角炎になると、治りが遅くなります。
唇は薄いので肌よりマメな保湿が必要
肌は角質層があります。これはいわゆる、乾燥から守る盾のようなものです。しかし、唇はこれが極薄く、ペラペラの盾を持っているようなもの。これによって、水分を抱え込む力(保水力)も薄くなっています。
また、乾燥しても肌のように、皮脂や汗が出てこないので唇が自らで潤いを補うのは難しいです。肌よりも唇の方が圧倒的に乾燥しやすいので、朝夕に保湿するだけではなく飲食をした後や気になった時にマメに保湿が必要です。
乾燥を引き起こす癖を見直してみる
乾燥しているからと、唇を舐めるとより唇は乾燥してきます。唇の上の唾液が蒸発するときに唇の水分も一緒に蒸発するため、より乾燥するということが起きてしまうのです。
また、唇を噛んでしまう癖は、より乾燥するだけでなく、唇を傷つけ、唇のシワの原因にもなります。
どちらもストレスからやってしまう方が多いのですが意識してやめてみてくださいね。
生活習慣では、口紅やリップに含まれる染料やラメも唇には刺激になります。
オシャレを楽しむために、塗っても構わないのですが、クレンジングをする時に、唇もしっかりメイクオフするように心がけてくださいね。
唇はカサカサだけどまだダメージがないなら【保湿成分】を重視
唇にダメージはないけどカサカサが気になるなら、保湿成分の高いリップでマメに保湿することでカサカサが良くなり、荒れを防ぐことができます。
オススメの保湿成分は、まずは、ワセリンです。水分が蒸散するのを防ぐため水分をキープできます。歯科医院でもよく保湿に使われています。
同じような油性成分で、ミツロウ、ホホバオイルやオリーブオイル、シア脂なども保湿力が高いです。
また、ヒアルロン酸もオススメ。ヒアルロン酸には1gで約2リットル水分を保持できると言われています。
唇にダメージがあって痛い時は【医薬品成分】に頼る
唇に傷や痛みがあるときは、医薬品成分の入ったリップクリームを使って炎症を治すことが大切です。
代表的な成分は、アラントインやグリチルレチン酸があります。
炎症が治ったらまた保湿リップに変更して、乾燥しないように維持してください。
唇のガサガサにもう悩まない
感染症対策で口腔内の清潔に気をつけることは様々なところでも発信されていますが、唇のケアも忘れずに。唇が炎症して痛くなる前にケアしていきましょうね。
TOP画像/(c)Shutterstock.com
Oggi.jp's 野尻真里
日本審美歯科学会所属の歯科医師。朝日大学を現役卒業後「うずら歯科」に勤務。写真集『美人女医図鑑』を発売中。華道脇教授の資格を持つなど充実した趣味と、美容やファッションにもこだわっているインスタグラム@nojirimari も要チェック!
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