【目次】
・「喪失感」の意味や読み方とは?
・「喪失感」の使い方は? 例文でチェック
・「喪失感」を感じる時って、どんな時?
・40代前後、不意に訪れる「喪失感」
・「喪失感」から立ち直るには?
・最後に
「喪失感」の意味や読み方とは?
心にポッカリ開いてしまったようで、何にも手につかない…。そんな感情を「喪失感」といいます。本記事では、「喪失感」がある時、そして立ち直り方などをご紹介します。
「喪失感」とは、どんな気持ちのことをいうのでしょうか。正しい意味をおさえておきましょう。
◆「喪失感」の意味と読み方
「喪失感」とは「そうしつかん」と読みます。「喪失」とは、「記憶喪失」などのように使いますね。何かをなくすこと、失うことです。「感」は感覚、気持ちのことですから、何かをなくしたような感覚、失ったような気持ちのことを「喪失感」といいます。「喪失感」という言葉は、単なるなくし物では使いません。「大切な何かをなくしたときの悲痛な感情」をいいます。
「喪失感」の使い方は? 例文でチェック
では、「喪失感」の使い方を確認しますね。
1:喪失感を覚える
「喪失感」を感じたとき、「喪失感を覚える」という言い方をします。「覚える」には、記憶するという意味のほかに、自然にそう思われるという意味があるのですね。
2:喪失感が大きい
「喪失感」については「ひどい」「重い」などではなく、「大きい」という表現を使います。「大きい」の反対は「小さい」ですが、「喪失感」自体が強い気持ちを示す言葉なので、「小さい」という表現は、実際にはあまり使われません。
3:喪失感にかられる
「~にかられる」という表現は、激しい感情に動かされるときに用いられます。「不安にかられる」「好奇心にかられる」などというように使いますね。「喪失感」も激しい感情ですから、「かられる」とセットで用いられることが多くあります。
「喪失感」を感じる時って、どんな時?
「喪失感」を感じた経験はありますか? 「喪失感」にかられるときはどんなときかかんがえてみました。
◆失恋したとき
失恋は「喪失感」を覚えるときの筆頭に挙げられるのではないでしょうか。いつも一緒にいたカレがもうそばにいない…。深い寂しさととに大きな「喪失感」を感じる瞬間です。
◆大好きだった人が亡くなったとき
大好きだったおじいちゃん、おばあちゃんなど、身近で大切な人がいなくなったときの「喪失感」は計り知れません。また、長年一緒に暮らしたペットが死んでしまったときに「喪失感」を覚える人も多いと思います。
◆出産後
これは女性特有の感情ですね。お腹にいた赤ちゃんが無事に生まれたのはうれしいのですが、一方で一心同体だった日々を思うと、ある種の「喪失感」を覚える人も多いものです。
40代前後、不意に訪れる「喪失感」
「ミッドライフ・クライシス」という言葉を知っていますか? 40代前後、不意に訪れる「喪失感」をいいます。人生にある程度の見通しが立ち、充実しているはずなのに、変化がないことに不安を感じてしまうのか「自分はこのままでいいのだろうか…」と呆然としてしまうことがあるのです。
「ミッドライフ・クライシス」は中年期、ちょうど体に変化が訪れる時期とも重なります。変化のない日々に加えて、心身の衰えを感じたとき、それらが相まって「喪失感」が生まれるのかもしれません。
「ミッドライフ・クライシス」を感じたときは、まずは自分の気持ちを静かに受け止めましょう。無理に、意気込んだり、現状を変えようとする前に、現状を受け入れることが大切です。
そのうえで、これまでの自分のがんばりを客観的に評価し、次へつなげていくことを考えましょう。そうすることで、新たなステージが見えてくることでしょう。
「喪失感」から立ち直るには?
では、「喪失感」から立ち直る方法をご紹介しましょう。とはいえ、「喪失感」を感じているときは心身ともに弱っていますから、無理に元気を出さなくても大丈夫。時間がゆっくりと助けてくれることも多いのです。
1:失恋で感じた「喪失感」
終わってしまった恋を悔やんでも前には進めません。「あのとき、あんなことを言わなければよかった」「もっとこうしていれば…」、「もう一度、話し合ってみようかな」とあれこれ考えてしまいますが、ひとまずそれらを置いて、まずは、思いっきり泣いてすっきりしましょう。友達に愚痴ってもいいですね。とにかく、あなたの中にある感情を、一度思いっきり吐き出すことが大切です。
2:仕事で感じた「喪失感」
大きなプロジェクトが終了したとき、達成感とともに「喪失感」を感じることがあります。それは、あなたがものすごくがんばった証拠。悲観的になる必要はありません。
そんな時におすすめしたいのが旅行です。普段、見られないような景色を見たり、知らない人と話をしたり…。非日常に自分を置くことで、新しい気持ちとやる気が静かに湧いてくると思いますよ。
3:死別で感じた「喪失感」
大切な人やペットなどとの死別は、頭では理解できても、なかなか心が受け止めてくれません。そんなときは「喪失感」を否定せず、「喪失感」と一緒にしばらくのときを過ごしましょう。
お別れをした人やペットとの時間が長ければ長いほど、一緒に見た景色、ともに過ごした時間を思い出すたびに「喪失感」を感じてしまうでしょう。しかし、時間は人にとても優しいものです。何度か繰り返しているうちに、「喪失感」から立ち直るまでの時間が短くなっていることに気づくはず。思い出とともに、焦らずゆっくりとした時間を過ごしていきましょう。
最後に
どんなに前向きな人でも「喪失感」を覚えて立ち止まってしまった経験があるものです。それはきっと、あなたがそのことをとても大切に思い、がんばってきた裏返し。「喪失感」を感じられることは、ある意味では幸せなことなのかもしれません。
「喪失感」のさなかにいるときは辛く悲しいものですが、無理にがんばろうとせず、それまでの自分を褒めてあげましょう。あとは時間がゆっくりと解決してくれるはずですよ。
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