初めて妊娠検査をした感想【30代からの不妊治療】
妊活を始めて3年。現在34歳の私の体験から、妊娠を考えているカップルにとって少しでも役に立つような情報をレポート形式でお届けします。
前回は、私のAMH(抗ミュラー管ホルモン)値が低いことから妊娠への影響についてお届けしました。今回は、まだまだ続く妊娠の検査について。
◆妊活の検査。積極的に受けたいモノなんてひとつもないよ…
年に一度の人間ドックで採血するのでさえ、いやいや受けているのに、短期間の間に、二度も血を取られ、スケジュールも自動的におさえられ、やっと終わった基礎検査。ところが…
医師「このあと、奥様には、排卵日直前におこなうヒューナーテストとか、月経開始8日目ごろに卵管が詰まっていないかチェックする超音波子宮卵管造影や子宮通水検査を受けていただくこともできますよ。どうしますか? 卵管通水検査をすると、妊娠しやすくなりますし」
私「えー! まだ検査あるんですか?」
診察室で手帳を見ながら、愕然とする私。妊娠しやすくなるといっても、お守りのためにどこまで検査をすればいいのかね…。
医師「必ずやらないといけない検査というわけではないので、一度タイミング法で取り組んでみますか?」
私「あ、はい! そうします(食い気味に即答)」
待っていました、その言葉。検査したからって、妊娠に結びつくわけではない…。基礎検査の段階でいきなり疲弊してしまった私は、夫とこの日から自然妊娠を目指すことにしました。
◆生まれつきの体質と言われても! もっと若い時にAMHの値を知りたかった
卵巣関係の謎のホルモン値「AMH」。ネットでひたすら検索するも、確かに先生に言われた通り、これが不妊の原因に直結するようなモノでもない様子。ただ、私は思ったのですよ。AMH値って、血液検査でわかっちゃうの? ということ。
「10代とか20代のときから、毎年受けている健康診断や人間ドックで血をとっているのだから、検査項目に“がん検診”のオプションみたいに、入っていればいいのになぁ~」とぼんやり思いました。誰に文句を言いたいわけではないけれど、いざ妊娠を考え始めた30代に言い渡されても… というのが正直なところ。
もし結婚したての24歳のときに、「卵巣関係のホルモン値が低めだから、子どもを考えている場合は早めに行動しましょう」とかわかっていれば、妊活のスタート時期もだいぶ変わった気がしています。
それでも、心配していたミドサー夫の精液検査も悪くなかったし、
夫「ま、ひとまずよかったんじゃない。何も知らずにいるよりは、早めに検査受けられてよかったよ! おつかれ」
と言われ、そういうものか! と私も気持ちを切り替えることにしました。妊活はじめる前から落ち込んでもしょうがないし。でもモヤる。
◆クリニックへ行くと、すごく疲れる…
ただの基礎検査。されど基礎検査。クリニックにいくと、「ほかの患者さんはいったいどういうフェーズの人なんだろう…?」と想像してしまいます。
「あの女性は同じくらいの年齢かしら?」「このあと仕事へ行くのかな?」聞いてみたいことはいろいろあるけれど、みんなシャッターを下ろしている感じで、世間話すらできない雰囲気です。
当たり前だけど、元気いっぱいな人はいない場所。「子どもがほしい」という同じ悩みを抱えているのに、誰とも友だちにはなれない場所。結果を聞いただけのこの日も謎の疲れがどっと押し寄せてきました。
そんな私の様子を見て夫は言う。
夫「気晴らしに、うまいものでも食べに行くか?」
私「あぁ、うん。実は、クリニックのあと、いつもひとりで焼肉食べてたんだ」
夫「おぉ、いいね。じゃあ今日も肉食いに行く?」
私「あなたと一緒だから、牛タンがいいな」
夫「いいよ、いいよ。お店電話してみるよ」
こうして私たちはクリニックの帰り道、わざわざ地下鉄で2駅先の牛タン屋へ向かい、気持ちの切り替えを図っていくことにしたのでした。一見、私より、切り替えがうまそうな夫ですが、翌日、会社から帰ってくると「タイミング法を研究する」と、妊活雑誌をたくさん買い込んできました。
口にはださないけど、やっぱりちょっと焦っているのかなぁ。ふと感じました。
そして、結論から言うと、タイミング法で自然妊娠を目指したものの、良い結果には至らず…。1年後、またこのクリニックに足を運び、無事に「不妊カップル認定」されてしまうのですが、ステップアップする前にセカンドオピニオンを聞きに行った病院で、夫の男性不妊問題が浮上、転院することにしたお話はまたおいおい…。
次回は、妊娠に関わる排卵日についてお話しようと思います。
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クロサワキコ
34歳・主婦ライター。妊活歴3年目。男性不妊の治療や人工授精に体外受精、ステップアップを重ねていくなかで感じた不妊治療のリアルな本音を発信しています。