漫画から生まれた流行語から出題!「タブラン」とは一体…?
大人から子どもまで幅広い年代に愛されている「漫画」。現在では日本の漫画は国内だけでなく、フランスや中国など、世界各国から高い評価を受けています。そんなクール・ジャパンを象徴する漫画ですが、バブル時代にも『うる星やつら』や『キャプテン翼』といった名作が数多くありました。
今回は、そんなバブル期に流行した漫画から誕生した言葉「タブラン」を出題します。この「タブラン」とは、どのような意味が込められているのか、ご存知ですか?
【クイズ死語の世界】連載史上、もっとも難易度が高い(?)言葉とも言える「タブラン」は、当時にどのように使われていたのでしょうか? 下のヒントを参考にして、ぜひ意味を考えてみてください!
A男「俺は今からプロサッカー選手を目指して、ゆくゆくはペレのように“サッカーの王様”と呼ばれる存在になるんだ!」
B子「え、あなたって今年で30歳よね? それってタブランよ。」
正解は、「絶対にありえないこと」
「タブラン」とは、「100%ありえないこと」を指します。『漫画アクション』にて連載され、1979年にはアニメ映画化もされた、いしいひさいち先生のギャグ漫画『がんばれ!! タブチくん!!』に登場し、一世を風靡しました。
この言葉は、主人公である当時の阪神タイガースの田淵幸一選手が、入団時に比べて大幅に太ってしまい鈍足だったことから、「田淵のランニングホームラン」=「不可能」とネタにされたのが由来となっています。
「タブラン」と揶揄されていた田淵選手ですが、1983年(昭和58年)に3年ぶりの盗塁を成功させています。西武対ロッテ戦の3回、西武の4番の指名打者、田淵選手が出塁します。その後、田淵選手は片平選手の打席の3球目に猛然とスタートを切り、見事に盗塁を決めました。これは、田淵選手にとって3年ぶりの盗塁成功でした。
先述した漫画『がんばれ!! タブチくん!!』の中で使われた「タブラン」でした。しかし、その言葉が本当ではないことを由来となった田淵選手自身が証明した盗塁だったのです。
その他には「んちゃ!」「レッツラゴー」など
「タブラン」の他にも、漫画で使われた表現が流行語となった言葉に、「んちゃ!」や「レッツラゴー」があります。「んちゃ!」とは、鳥山明の漫画『Dr.スランプ』で主人公・アラレちゃんが使う挨拶の言葉の一つ。指をそろえて腕をまっすぐ伸ばし手の平を相手に見せていうのがお決まりのポーズです。
一方、バブリーネタで有名な芸人・平野ノラさんが使っていることで耳にしたことのある人も多い「レッツラゴー」ですが、「レッツゴー」をもじった赤塚不二夫の漫画『レッツラレッツラゴン』がもとだとの一説があります。「レッツラゴー」の言葉自体に特に意味はなく、例えば軽い気持ちで行く場合などによく使われていました。
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いかがでしたか? 今回は漫画で使われたことで流行した“死語”をご紹介しました。難易度が高いものからの出題でしたが、「タブラン」の意味をスラスラと答えられた方はいましたか…? 次回も引き続き思わずクスッと笑ってしまう愛おしい死語たちをお届けしますので、お楽しみに!
構成/篠﨑 舞