いい加減に不倫をやめる、そう決めた女子に起こった「連鎖」
外出自粛が解かれ、久しぶりに会ったアラサー友達A子。彼女は3年を超える不倫生活にようやく終止符を打ったらしい。悩んでいたことを知っていた私からの忠告はなかなか実行に移せなかった彼女だけれど、やっぱりこの新型コロナの自粛期間はじわじわ心と体に効いていたそうだ。
A子「結局ね、わかってはいたけど、外食とエッチができなければ、私と彼は成立しない。コロナ自粛の間、当たり前かもしれないけれど、会いにも来ないし、ラインでも話したいことがあまりない。気持ちでつながっていると思っていたのに、そうじゃないんだなと。もともと共有するものがないし」
―――っていうか、そういう、日常と違った環境にいることこそが不倫の醍醐味(醍醐味という言葉を使うのは嫌だけど)のようなもの、だと思うけど。だから先がないし刹那的。そのかわりに刺激があるんだよ。それにしても3年は長過ぎたから、もう潮時だったんだよ。
A子「自分の調子がいいときはいいけど、Badになったとき、結局なにもしてもらえないし、逆に自分もしてあげる環境にないし」
―――だってそれが不倫だし。
A子「わかってたけど、後ろめたさを自分で自己弁護したかったのかな。好きだから仕方ない、そういう純粋な気持ちがあると思い込み過ぎていたのかも」
―――実際以上に好きだと思い込み、執着しすぎていたんだね。自己嫌悪に陥りたくないから。
彼女は、別れ話をしてもあまり意味がないと、彼の携帯番号とラインをブロックし、そっと引越しをしてフェードアウトしたのだ。
A子「ま、向こうもホッとしてるんじゃない。修羅場なんてめんどくさいし、修羅場すら起きないかもしれないし。でも別れてみたら、意外と私、大丈夫だった!!!」
―――もっと寂しくなると思ったら、めちゃくちゃすっきりして、夜はよく眠れるし、いま彼は何をしているかとか気にしなくてよくなったし、向こうの予定に合わせるために待機していなくてすむし、自分の時間は全部自分のもの、と思ったって、それ当たり前だよっ!
A子「気づいたのは、私は実は自己肯定感が低かったんだなってこと。だからちょっとした優しい言葉に流されてしまったんだよ。しかも、一度心を開いたら、また誰かに心を開けるのか自信がなくて、彼がいなくなることが怖かったんだ」
―――いや〜、ほかにいくらでも素敵な男のひとはいるよ!
新しいおうちに引越しをしたら、近くに偶然、会社の同僚が住んでいたり、近くのコーヒースタンドの店長と話すようになって毎日通ったり、停滞していた人間関係がなんとなく動き出したような気がするそうだ。
よく眠れているからか、彼女の顔色も良くなってる! 吹き出物も減って、生理痛も前よりひどくないのだとか。やっぱり疲れる恋愛は顔や身体に出るよね。
自分が窓を開けなければ、いい空気が入ってくることもない。何かいま、自分が停滞していると感じたら、何でもいいから動いてみて! ストレスフルな恋愛なんて、良くない連鎖を引き起こすいちばんの要因。無駄に執着していたことに気づくかも。そして、新しいことを始めよう。
今まではコロナ禍で何かを始めることはやや難しかったけれど、できることをちょっとずつ。まだまだ以前よりは家にいる時間も多くなるだろうけれど、家でも始められることはいくつもある。
例えば、いつもの朝の習慣(起きる時間や朝のストレッチ)を変える。部屋のレイアウトを変える。敬遠していた色を着てみる。知らなかった作家の本を読んでみる。ファスティングをやってみる。自分を新鮮に感じるコトを重ねていくと、少しずついい連鎖を生まれると思います。
不倫相手と別れられて良かったね! すべてのことは繋がっている。
恋愛アクティビスト ミキ オナリ Miki Onali
数多くの女性誌やwebでライターとしてファッションやカルチャーの記事を手がけるかたわら、これまで200人以上の悩めるアラサー女子にアドバイスをしてきた恋の伝道師。自身は、恋愛、結婚、離婚、再婚をすべて経験してきた40代。アラサー世代の姉御的存在として、日々恋愛相談にのっている。
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