末廣三知代さんってどんな人?
生活雑貨から文具、コスメ、さらにはDIY用品など、多彩な品揃えで利用者のニーズに応えるホームセンター・東急ハンズ。
2019年11月には渋谷スクランブルスクエア店がオープン。そこでグループリーダーを務めるのが、今回ご紹介する末廣三知代さん。
接客や商品陳列はもちろん、人材育成や新商品の買い付けなどを担当している。
−−現職に就いた理由は?
末廣さんが〝物を売る〟ことに目覚めたのは、高校時代。球技大会で必要なゼッケンを忘れてきた生徒たちに1枚30円でゼッケンを販売したことがきっかけ。「1000円以上売り上げた。売れる楽しみを知った瞬間」だったという。
大学に進学後、一時は教職を目指したが、生活に密着した物を売る仕事に魅力を感じて東急ハンズに就職。入社1年目から、家具や建具の足回りの売り場を担当。その後も懐中電灯、金具、郵便受けなどユニークな商品を受け持ち、意外な物が売れる楽しさを味わう毎日だった。
その後、管理部門への異動を言い渡され、一時は退職も考えるほど悩んだという。
しかし7年後、念願叶って再び売り場の担当に復帰すると「盆栽とカフェ」という異色のコラボ企画を実施し、店舗の売上記録を3度も更新。
末廣三知代さんの「7つのルール」
さて、そんな末廣さんが「いつもしている7つのこと」=「セブンルール」とは…?
■1. 商品はストーリー順に並べる
お客さんが商品を見つけやすくするため、商品は動線に沿ってストーリー順に並べるのがこだわり。たとえばキッチン用品であれば、料理ができあがるまでの工程に合わせ、包丁・まな板など→菜箸・トングなど→フライパン・お鍋など→食器・お箸などといった順に陳列。
■2. 棚の問題点は写真で伝える
売り場のスペシャリストとして現場をまとめる末廣さん。商品棚の問題点に気付いたときは、写真を撮影。担当者にビフォーアフターを共有し、問題点を明確化することで、技術を伝えている。
■3. 休日はゲレンデで無心になる
末廣さんが入社以来、20年続けているのがスノーボード。休日はゲレンデで無心になることで、仕事から離れてリフレッシュしている。
■4. 夫婦で買い物の相談はしない
夫と2人で暮らす末廣さん。お互いプライベートにはあまり干渉しないようにするため、お買い物の相談はしないのが夫婦間のルール。
■5. 仕入れは鮮度を最優先にする
売れると思った商品に出合ったときに心掛けていること、それは鮮度を最優先にすること。仕入れまでに時間をかけず、話を進める。
■6. 母の周りに花を欠かさない
月に一度、東京から8時間かけ訪れるのが、介護が必要な母が住む実家。そして花が好きな母のために、周りに花を欠かさないようにしている。
■7. 1つの物が売れる嬉しさを忘れない
ネットショッピング全盛のいま、たとえ1つの物でも、自分がお客さんと商品の間を取り持ち売れた瞬間が一番嬉しいという。その売れる嬉しさを忘れないようにするのが末廣さんのポリシー。