これって恋人? それともセフレ?「曖昧な関係」で苦しむ女性が知っておきたい3つのこと
「私たちの関係って一体なんなの?」
お互い恋心があるような、そして付き合っているような、いないような、しょっちゅうデートしている、セックスもしているけど…。だけど「付き合っていない」、そんな男女は世の中多いのではないでしょうか。そしてそのことに対し、悩んでいる女性は非常に多いものです。
今回は「曖昧な関係でモヤモヤする女性」の内面に寄り添い、その苦しみから脱出するために知っておきたい3つのことをお話します。
◆なぜ男性から「付き合ってください」を引き出すことが大切なのか
「私たちの関係性に名前をつける必要はない」とし、「付き合ってください」という言葉なしでも問題ないと思っている女性もいます。
もちろん「2人の関係性に名前をつけることにこだわらない」ことが間違っているとは思いません。しかしながら、この「付き合ってください」という言葉があるかないかは重要。なぜなら、関係が始まった当初は問題なかったとしても、その彼との関係にしっくりこなくなってしまうと「愛されているかどうかの不安と戦う」ことを余儀なくされてしまうから。
彼から「付き合っている」という言葉を引き出すことで、女性側はこの不安をかなり軽減することができ、また男性側の心理にも、ある種の責任が伴ってきます。
「付き合っている」という言葉を彼から引き出せない人の中には、「君のことは好きだけど仕事を頑張りたいから付き合えない」などといった男性の言い分を信じようとしている女性もいるかもしれません。しかし厳しいようですが、「本当に大好きな女性がいて、そしてその男性には特定のパートナーがいない」ケースで、男性が仕事のために「付き合う」という選択肢を取らない、というケースは通常見られないからです。
その男性にとってあなたが「本当に好きな女性」であれば、「付き合う」という選択肢をとる可能性が極めて高いという事実をまずは受け入れなければなりません。そのうえで「なぜ自分とは付き合わないのだろうか」と目を背けずに真の理由を探すことで、関係性を修正する可能性が出てきます。
◆実は男性は「すぐにセックスする女性が苦手」という一面がある
好きな男性から体を求められると、「付き合おう」という言葉がないままセックスしてしまう女性が数多くいます。その気持ちはものすごくわかります。
なぜそうなってしまうのか… それはいくつかパターンがありますが、
1. 自分は好きだけどまだ相手に好きになってもらっていない状況を打破する方法だと考えげしまう。
2. 断ることで気まずくなったり、嫌われたりしてもう会えなくなってしまうんじゃないかという不安がそうさせる。
3. 付き合えないのであれば、せめて体の関係だけでも持ちたいと思ってしまう。
だいたいそのような理由から「付き合う」ことなしにセックスする関係性、いわゆる「セフレ関係」に突入してしまいます。女性の多くが「セフレ関係」に割り切れず、この人とちゃんと付き合いたいのに… と悩みながらも関係を続けてしまう理由はここにあります。
そんな男性に対し、「遊びでセックスだけしてずるい男」とか、「付き合うことなしにセフレゲットするのって男からするとラッキーだよね」なんて思う人も多いのではないでしょうか。もちろんそう考えている男性も多いですし、またその一面は間違いなくあると思います。
しかしこんな声を私は何度も聞いたことがあります。「せっかくいいなって思って付き合おうと思ってたのに、すぐにそういう関係になっちゃって残念だった」という声。なんて身勝手な! そう思うかもしれません。
しかし男性の中には、自分でモーションをかけておきながら、それでもなびかない女性こそ本命にしたいと意識的にか、無意識的にか、ジャッジしている人がいます。男性心理としては、セックスはしたい、でも簡単にセックスさせず自分を夢中にさせてくれる女性がいい、という相反する矛盾を抱えているということ。
そんな男心を理解することで、「ここでセックスしなければ男が去ってしまう」という不安や強迫観念のようなものを捨てることで、「納得のいかないセフレ関係」を回避することができるようになるでしょう。
◆被害者意識から脱し、あなたが主導権を握りましょう
男性の心理を理解し、自分自身もちゃんとした関係を望んでいるにも関わらず「セフレ関係」がやめられず苦しむ女性があとを絶ちません。
そしてそのモヤモヤを抱えたまま関係を続けると、「なんでこんなに好きなのに!」「体だけ目当てで悲しい!」「普通のカップルみたいなことしないのになんでしてくれないの?」などと、いつしかあなたは自分自身が被害者かのような心理になっていることに気づくでしょう。
そして大好きな彼と一緒にいるはずなのに、自らの手でどんどん「不幸せ」な状態を作り上げてしまいます。本来であれば「相手からの好きや付き合おうを引き出すまではセックスしない」というのが恋愛のセオリーです。
しかしながら一度してしまったのであれば、もう後戻りできないのですから進むしかありません。その際に重要なことは「被害者意識を捨て、彼とできる限り対等な関係になるよう努めること」、これしかありません。そのためには2人の関係の主導権を彼に渡さないこと。
実は2人の状況を分析すれば、あなたにこそ主導権があることがわかります。彼はあなたと付き合えないけれどセックスをしたいと思っている。しかしそれにはあなたからの合意がなければこの関係性は終わるのです。
彼が終わらせるのではなく、終わらせるとしたらあなたから。
主導権が自分にあることを知れば、彼の感情の変化に怯えたり、顔色を伺ったりすることはだいぶ減っていくはずです。そしていつでも嫌になったら離れればいいだけなんです。そういうある種の覚悟のようなものが出てくると、恋愛においては特に不思議と人は魅力的になっていくものです。そうなれば彼のあなたに対する思いも変化していくことは十分あり得ます。
以上3つの心得のようなものをお伝えしましたが、まずは好きな人とたとえ「セフレ」だとしても、その状況を最大限楽しむ!
これによってモヤモヤ、鬱々とした気持ちがだいぶ落ち着き、自己肯定力も高まり、彼との関係性を終わらせる決意ができたり、また彼と真剣に向き合おうという覚悟ができたりと、何かしらのポジティブな変化が起こるのではないでしょうか。
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吉田奈美
雑誌・書籍・webメディアライター・編集者。著名人インタビューや著名人エッセイ、恋愛、女性の生き方、旅、料理などの分野で活動中。吉田奈美名義の著書に『恋愛saiban傍聴記』(主婦の友社)。