「割り勘」からみる、対等の意味とは?
現代カップルの常識となりつつある、男女間の割り勘。実際「割り勘が良い・割り勘でも良い」と答える人は男女合わせて5割にせまるアンケートデータもあるとか。割り勘であれば、男性陣は金銭的に嬉しいかもしれませんね。一方、食事ひとつで「割り勘」を求めてくる男性は、妻子を養っていく覚悟がない証拠のように見て取る女性もいるようです。
そんな私、OLライタータケ子もその1人。将来を考える対象として、一種の不安要素でもあります。女性陣は就職する年代から男性との年収格差があるのは今も変わらず。まったく同じ職業の同僚男女ではなくとも、全国平均にすると圧倒的な差があるのです。それを分かっている女性も多いのに、なぜ現代女性は半数近くの人が「割り勘」でも良いのでしょう。
◆対等な付き合いがしたいから
「私たちは互いに仕事をしているから“対等”で居たい」という関係。“対等”とは双方に優劣を付けない意味ですが、そもそも年収の時点で差があるのにどのあたりを対等に考えるのか…。
気が楽だから
レストランで食事をするとき、奢ってくれるのか・割り勘なのかと考えるのであれば、最初から割り勘だと思い、食事をする方が良い・ラクだという意見。なぜなら食べたいものは、自分で選べるし、たくさん食べたいときも気にせず注文したいから。
結婚すると2人のお金だから
家族になると奢る・奢られるという概念は無くなってくるでしょう。そうなると旦那のお財布だけを使わせるわけにはいかない奥さんの家庭事情が垣間見れます。お金の管理がきっちりしていないと気が済まない女性がいるのも確かです。
しかし、割り勘を前提とする男性はいかがなものか、考えてみます。
◆服に、美容に…
0歳~成人するまでのおよそ20年間。教育に関しての事柄は除いた条件で男女の子育て費用について取材をしてきました。なるべく男女ともの子どもが居る家庭限定で。先に結果を書きますと、圧倒的に女の子にお金が掛かります。趣味嗜好の違いはあれど、“食事”以外は、ほぼすべてにおいて女の子がお金と合わせて時間もかかります。
ファッションでは、ズボン一辺倒の男の子に比べスカート・ズボンのみならず、ワンピースやキュロット。装飾品も髪飾りやゴム一本も計算に入れるとそれほど男の子と差があります。また、服だけではなく成長にともなって、下着や生理用品も含みます。
お風呂ひとつとっても、シャンプーの量やそれを洗い流す時間や水道代。女の子はカラスの行水では済まないのです。16歳ごろからアルバイトといっても、女の子にはさせない家庭が圧倒的で、自由に使えるお金はやはり家庭から捻出されるでしょう。
そして大きくお金の掛かるのが、美容代。美容院ではヘアの長さで異なる価格や、カラー・パーマ液の量に整髪料。ロングヘアの多い女性にとっては大きな出費のひとつになります。
また、化粧品はまさにピンからキリまで。低価格で買えるものもありますが、決して無料ではありませんよね。またその分ヘアメイクの時間も男性と比べものにならないのは、お察しの通り。世界的にみても、社会人でノーメイクは許されないように思います。肌を綺麗に見せる為や健康的に見せるため。いずれも男女問わずに不快感を与えないためにも、女性は化粧するのがこの国の社会ルールのひとつとしてある気がします。
必然的に女性は、お金と労力と時間が掛かるのです。これほどの差があるにも関わらずまだ“対等”な関係を求めますか?
◆本当の意味での“対等”を理解しませんか?
対等な関係を求める男性には、女性との食事で割り勘に違和感を感じてほしいのです。本当の意味で男女交際における“対等”をはき違えているのではありませんか? 男性との食事に女性はどれほどのお金と労力と時間が掛かっているのか。男性が一緒に食事をともにしたい素敵な女性は一朝一夕で出来上がった女性ではありません。
先に述べた、幼少期からの男の子との差があったからこその素敵な女性なのです。“対等”を望むのであれば、女性を理解し、その幼少期からの差を男性が補てんして、ようやく“対等”になるのです。
容易なことではないからこそ、一度の食事などで時間をかけて用意してくれたことに男性がご馳走する。素敵な女性ならそれに見合った用意や対応をしてくれるはずです。あなたからの誘いなら尚更。「割り勘」のひと言で恋も冷める場合もあるものですよ。
◆女性はルールを決めましょう
食事の会計時、私は払う気がなければ、一切バックから財布は出さない。見せもしない。私は明確なルールを作っています。
1. 男性からのお誘いには、決して友人であろうが彼氏であろうが一切お財布を出しません。
食後、必ずお化粧室に立って彼が会計をしてくれるのを待つ。レジ会計であれば、絶対一緒にいない。先にお店を出て、外で待っておく。いずれも店を出たタイミングで「ごちそうさまでした」と言葉を添えます。
2. 自分からの誘いの場合、ちゃんと払う気でお財布を出します。
男性が「いいよ」と言ってくれても「今日は私が誘ったから」と必ず一度言い、再度断られたら素直に奢ってもらいます。自分からの誘いは結果割り勘になっても文句を言わない。男性も「私もお金出すよ」的なアピールはとっくに見抜いています。
女性は男性と違い、結婚・出産で平均年収が年々下がっていきます。子どもが成長して、仕事復帰をしてもご主人である男性との年収の差は縮まることは少ないでしょう。女性陣も“対等”という意味をしっかり考えて。女性から見る“対等”はやはり価値観。ここに大きな差がないことで対等さを保つことが出来るはず。かけがえのない時間を共有するために。
ひとつ見極めるポイントになる“割り勘”。あなたの彼氏、ちゃんとあなたを理解してくれていますか?
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OLライター タケ子
恋愛コラムや指南書を読み漁り、婚活の糧にしているOLライター。スイーツや食にも興味あり♪