前回までは、スパークリングワインの基本についてお届けしました。今回はスパークリングワインをよりおいしく、楽しく飲むためのTipsをご紹介します!
>> スパークリングワインを嗜もう♡:これまでの記事
▶スパークリングワインの基本【前編】
▶スパークリングワインの基本【後編】
【1】買ったその日が飲みごろです。
\寝かせなくてもOK/
泡の出ないワインは、熟成させると渋みが落ち着き、香りがよくなるなど、おいしくなるものがありますが、「スパークリングワインは一度出荷されると、長く置く程泡が抜けたり、味わいも変わるので、基本的には買ってすぐに飲むのがおすすめです」(柳原さん)
【2】冷蔵庫でよく冷やしてから飲みます。
\おいしいのは5~8℃/
冷やすと炭酸が溶け込み、泡立ちも美しい!「冷蔵すると4〜5℃、グラスに注ぐと6〜8℃になり、おいしく飲める適温に。冷凍は爆発することもあるのでNGです」(柳原さん)。冷蔵だと飲みごろまでに1〜2時間かかるので、時短するなら氷水に30分程つけて。
平野さんが愛用する「アイスクーラースリーブ」は、冷凍庫で冷やしてボトルにかぶせるだけで、「10分で常温(18℃)を12℃まで冷やす」スグレモノ。ボトルの水滴でテーブルを濡らすこともなし。買いです。¥2,300(ル・クルーゼ ジャポン)
Check! 乾杯スパークリングはホストが用意したい!
人を招くとき、もてなす側はスパークリングワインを準備したいもの。「前もって冷やしておけるとスマートです。料理に合わせやすい泡は何本あってもいいので、持ち寄るのもあり。その際、氷も持っていくと、冷蔵庫に入りきらなくて冷やせない! というときにも使えて、気が利いています」(平野さん)
【3】しっかり冷やすとふきこぼれません。
\ワインオープナーは不要です/
大きな音がしそう、ふきこぼれそうと、開ける前は少々ドキドキ。「しっかり冷やし、ボトルに衝撃を与えないでおくとふきこぼれ防止に。栓のワイヤーを外すとガス圧でコルクが飛び出すことがあるので、ナプキンなどをかぶせてから開けると安心です」(柳原さん)
[1]キャップシールをはがし、布をかぶせ、片方の手の親指でコルクをしっかり押さえる。
[2]布をかぶせたまま、ワイヤーのつまみを回して全体をゆるめる。
[3]コルクが飛ばないように手でしっかり押さえ、反対の手でボトルを固定しながら、コルクを回す。抜けそうになったら斜め上に少しひねって抜くと、大きな音がしない。
【4】グラスによって味や香りが変わります。
\家では白ワイングラスでOK/
スパークリングワインを楽しむグラスは、かつてはクープグラス、その後はフルートグラスが主流に。現在は白ワイングラスが人気。「フルートは泡を楽しむためのグラス。ワインの味をより楽しむなら香りも集めやすい白ワイングラスがおすすめです」(平野さん)
右から、ピッコロ 6ozフルート¥1,050・マロン 8ozシャンパーニュ¥950・ピッコロ 10ozワイン¥1,000・オーセンティス カジュアル白ワイン 14-3/4oz¥1,000・ピーボオーソドックス 63224-210¥4,400(木村硝子店)
A【フルートグラス】
泡立ちが美しい、でもちょっと洗いにくい
細長いフルート型は、泡立ちが美しく見える形。ワインが空気に触れる面積が少ないので、炭酸も抜けにくい。
B【白ワイングラス】
味わいも香りもバランスよく楽しめる
ボウル型のグラスはスパークリングワインの味と香りを引き出してくれるので、よりおいしく楽しめる。
C【クープグラス】
社交界の定番シャンパンタワーはこの形!
短い時間で人数分を注げるため、結婚式や晩餐会などで使われる。頭を上げず飲めるので飲む姿が美しく見えるとも。
Check!「シャンパンタワー」の起源は日本かも!?
グラスをピラミッド状に積み上げ、上からシャンパンを注ぐ、結婚式や夜の街でもおなじみのあのゴージャスな演出。起源はフランスでぶどうの収穫を祝ったことや、日本の古来の「水合わせの儀式」ともいわれています。
教えてくださったのは…
料理家/ソムリエ 平野由希子さん
ひらの・ゆきこ/フレンチベースのおしゃれな料理、ワインとのペアリングセンスは常に評判。フランス農事功労章シュヴァリエを叙勲。著書に『ソムリエ料理家のワインを飲む日のレシピ帖』(KADOKAWA)など。
サントリー ワインインターナショナルスペシャリスト/ソムリエ 柳原 亮さん
やなぎはら・りょう/日本ソムリエ協会認定シニアソムリエ。年間3000種類以上のワインをテイスティング。ワインとともにチーズもこよなく愛し、チーズプロフェッショナルの資格も持つ。特に好きなのがヤギ乳製チーズ。
明日は残り4つのTipsをご紹介します!
トップ画像:右/ネックレス¥29,000・リング¥35,000(アガット) ピアス¥27,000(ココシュニック) その他/スタイリスト私物、中/ニット¥31,000(ANAYI〈スローン〉) パンツ¥21,000(ロートレアモン) イヤリング¥10,500(ココシュニック オンキッチュ 有楽町マルイ店〈マージョリー・ベア〉) リング¥37,000(ココシュニック)、左/カットソー¥16,000(GUEST LIST〈Le minor〉) ピアス¥10,000(ノジェス) バングル¥9,000(SILVER SPOON)
撮影/須藤敬一 スタイリスト/渡辺智佳(人物)、洲脇佑美(静物) ヘア&メイク/川嵜 瞳(PEACE MONKEY/有末さん分)、後藤若菜(ROI/東さん、神谷さん分) 料理/村山由紀子 イラスト/ヤマグチカヨ モデル/有末麻祐子、東 あずさ、神谷由香 本誌デザイン/スズキのデザイン 構成/松田亜子
●この特集で使用した商品の価格はすべて、本体(税抜)価格です。