Twitter「きょうの140字ごはん」の寿木けいさん直伝レシピ
実はこんなにカンタン、野菜をたっぷり摂るには「酢の物」を1品! 野菜を摂らなくちゃ、と思っても野菜サラダじゃ味気ないし、かといって煮物は時間がかりそう…。そんなときにオススメしたいのが、酢の物なんです。
「我が家の食卓にはほぼ毎日酢の物が並びます。コツさえつかめば、本当に簡単。最強の副菜です」
そう話してくれたのは、シンプルで簡単、おいしい料理を約10年にわたってTwitterで発信し続けてきた人気アカウント「きょうの140字ごはん」の管理人、寿木(すずき)けいさん(ツイッターのフォロワー数はなんと11万人!)。
今回は、二人の子どもを持つ「家庭料理人」である寿木さんが、これまでTwitterに投稿して多数の「いいね!」を獲得した、簡単でおいしい、そして知ってると嬉しい酢の物レシピを教えてくれました。味の基本5味(甘・苦・辛・酸・塩)の中で、体に染み渡るのは酸味だけだそう。
酸っぱさの幅を自分で調整しながら、たっぷりの野菜やきのこと一緒に、最後の1滴まで飲み干せば、お疲れ気味のカラダも喜びます。
◆食感の違いが楽しい「みょうがとハムの酢の物」
細く刻んだハムとみょうがをボウルに入れ、砂糖、塩を加えて和え、酢を注ぎ、さらに混ぜる。最後に胡麻。15分置いて落ち着かせる。互いに絡みつく細かい具の場合は、予め調味した酢を用意してから具と合わせるのではなく、この作り方で十分おいしい。
◆疲れた胃に優しい「きのこの温かい酢の物」
冷えた体に染みる温かい酢の物。小さめの煮干しと水を小鍋で15分ほど浸けておく。鍋に小口切りのオクラ、椎茸、えのきを加えて火にかける。2〜3分煮たら、酢を好みの量、砂糖と塩、鶏ガラの素少々を加えて味を見る。ひと煮立ちしたら火を止める。煮干しも丸ごと食べる。
◆甘く香る変化球「梨と山芋の酢の物」
梨と山芋は皮をむいてサイコロに切る。作り置いた鮨酢(酢、塩、砂糖)をボウルに入れ、水を加えてのばし、すだちを搾る。そこに梨と山芋を加えて和え、最後に大葉のみじん切りを。味を見てもっと酸っぱくしたければ酢を足す。
◆滋味深い組み合わせ「焼椎茸とニラの酢物」
椎茸を魚焼きグリルで焼き、そこそこ熱いうちに切って、砂糖と酢をかけてなじませておく。熱が取れたら、みじん切りのニラ、ちぎった海苔を加えてよく混ぜる。加熱した具を使うときは、砂糖と酢を直にかければ馴染む。酢の物作りがうんとラクになる。
いかがでしたか。梨×山芋、ハム×みょうが。こんな組み合わせはなかなか思いつきませんよね。カンタンだけど、間違いなく新鮮。これなら酢の物の登場率がグンと上がりそうです。自分用のごはんにはもちろん、友人を招いての「家ごはん」にも、こんな酢の物があったら喜ばれそう。
そして今回…
寿木さんの人気レシピが本になりました!
「日々のごはん作りを楽しくするには食べたいものを自分で作れる少しの技術と手軽で持続可能なレシピがあればいい」と考える寿木さんだからこその、素材を活かしたシンプルで体に優しい、そして手に入りやすい材料で作れる、200レシピが掲載されています。
「“ただいま”から30分でできる!」レシピの数々、ぜひ忙しく働くみなさんに、手にとっていただきたい1冊です!
「いつものごはんは、きほんの10品あればいい」著・寿木けい(1,400円・税別 小学館)
大人気アカウント「きょうの140字ごはん」から、「いいね!」多数の200レシピを掲載した充実の1冊。レシピはもちろん、愛用の調味料や、料理道具、器も多数紹介。毎日料理をつくり、記録し続けている「家庭料理人」ならではの知恵とアイディアがギュッとつまっています。
著者/寿木けい(すずきけい)
2010年からツイッターで「きょうの140字ごはん」(@140words_recipe)を発信。早稲田大学卒業後、出版社勤務。会社員として働きながら、暮らしや女性の生き方に関する連載を持つ。東京で夫とふたりの子どもと暮らす。富山県出身。
ライター/田中美保