別府の丘の上にEAST MEETS WESTな5つ星リゾートホテルが誕生!
日本にやってくる外国人旅行者の数が3000万人を突破したそう。確かにものすごい数です。しかしながら中国人観光客の爆買ブームが下火の今、他の3000万人レベルの国々と比べたら、実は「経済効果が薄い」と噂されています。
「来日数は多くても、お金持ちの旅行者が少ない」というのが主な理由なのだとか。お金持ち旅行者が来ない理由は「世界レベルの高級ホテルが少ないから」、というのが業界の定説であります。
しかし裏を返せば世界的規模のスーパーホテルチェーンにとっては、ある意味ブルーオーシャン。オリンピックを機に次々と日本に進出し始めています。
そんなホテルのひとつでもあるのが、8月に別府に登場したANAインターコンチネンタル別府リゾート&SPA。インターコンチネンタルグループの中でもラグジュアリーカテゴリーに位置するホテルが、新たに日本に登場。それも大都市ではなく別府に登場というのが新鮮というか、驚きというか。
何故別府? いろいろ大人の事情ももちろんあると思います。あるとは思いますが、しかしそれよりなにより、インターコンチネンタルホテルの取り組みでもあるローカリゼーション、つまり日本を代表する温泉地別府が「和とインターナショナルの調和と融合を実現するのに相応しい場所」だったというのが大きな理由なのだと思います。
◆和とインターナショナルの融合その1:色使い
ホテルという西洋スタイルの中に施された、日本の伝統色やアートなどが妙にマッチして、とても落ち着く空間になっています。
◆和とインターナショナルの融合その2:素材
日本の伝統を重んじて竹や石、焼き物などを館内の随所に配置。そのせいかホテルにいるときのあのなんとも言えない独特の緊張感のようなものを感じることがなく、いい意味で旅館に(それも高級旅館)滞在しているような居心地の良さを与えてくれます。
◆和とインターナショナルの融合その3:掛け合わせ
室内だけでなく、スパや共有スペースもコンテンポラリーと和の伝統の柄、素材を融合させたインテリアやアメニティで施され、それらのバランスがまた絶妙。
温泉ホテルらしく、部屋には下駄や浴衣も用意され、館内を下駄履きで歩いてOKという、そんな温泉旅館っぽい計らいもナイスです。
世界クラスの5つ星リゾートホテルから見る絶景は、重要文化的景観、世界の5つ星ホテルのインフニティプール、露天風呂から眺める湯けむりの町という、おそらく日本いや世界でもここだけの絶景。
別府の町の随所から立ちのぼる湯けむり。その光景は“重要文化的景観(文化財保護法で定められた文化財の一種)”に指定されていることを知ってましたか? そんなここでは湯けむりをバックに朝ヨガなんかもおこなわれています。
【NEWS】
インターコンチネンタルホテルズ&リゾーツが、世界で200軒を突破。それを記念し、各地のイメージからデザインした200本のシャンパンボトルをロンドンの現代美術家アレキサンダー・ホールが制作。世界各地のホテルでセレブレーションイベントも開催。日本では、別府で日本のインターコンチネンタルホテル7箇所(別府は8軒目)のボトルをお披露目しましたよ。
日本で8軒目となる別府に続き、横浜、沖縄と次々開業が予定されているインターコンチホテルズ&リゾーツ。日本の各地でどんなローカリゼーションっぷりを見せてくれるのか、今からとても楽しみでもあります。
取材協力/ANAインターコンチネンタル別府
山下マヌー Manoue Yamashita
雑誌編集者を経て旅行コラムニスト/作家に。渡航回数350回超、最新刊『 山下マヌーのランキンハワイ最新版』で著作は62冊に。
Travel columnist&writer after a magazine editor.
Over 350 times to foreign travel, and over 60 books of the copyright so that work.