【33歳の妊活日記】by OLライターHana
バリバリと仕事をしてきた20代、30歳を越えこのまま独身バリキャリを貫くのかと思ってた矢先に社内の先輩男性と縁あって32歳で結婚。
さぁ次は妊娠と考えた2016年5月から、未だ妊娠に至らず…自分の努力だけでも越えられない壁があることに気がつき、同時に同じ悩みを抱える30代女性の多さを知る。
自分は妊娠できるのか、その答えはまだ見つかっていないけれど、同士のような女性たちへのエールもこめ、またこれから先、妊娠に悩む女性たちに少しでも役立てばと、実録で33歳兼業主婦ライターが妊活をリポートします。
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#42 ヒューナーテスト、いつ? セックスの翌日の午前中! 撮影は痛くないもの
なんとか院長先生と鍼灸師の鈴木さん(仮名)の言う通り、ミッション(排卵日とその前日のセックス、計2回)を終えた私。ついに、我々夫婦の、いや、夫の? 子孫繁栄力を測られる「ヒューナーテスト」に向かったのでした。
このヒューナーテスト(フーナーテストともいう)とは、指定された日にセックスをしたら、その翌日の午前中に病院にいき、 頸管の中に精子がどれだけいるのかを確認すると言うものです。
本当、なんて言うか、すごいですよね・・・正直ギョッとしちゃいます。不妊治療をしている私ですけど、それでも人間ってここまでしていいのかとテストの内容を知るうちに疑問に思いました。人工授精や体外受精の話を聞くよりも若干の抵抗感が・・・
病院に着いた私は、看護師さんから今日のヒューナーテストの説明を受けました。なんと、頸管の中をカメラで撮影をして、 精子の確認をするとのこと!?
て言うか、カメラで内診されるとかどんな罰ゲームよ!
いえね・・・実は私、本当にバカ過ぎて誰にも言えなかったのですけど、なぜこんなに戸惑い、動揺したのかと言うと、先生がいつもみたいに内診をして精子がちゃんといるのかを確認すると思っていたのです(爆笑)。
でも冷静に考えてみると、肉眼で精子が見えるわけないですよね(笑)
だけど、なんて言うかヒューナーテスト自体が人間の自然な行動ではないから、想像力が全く働かない・・・人間な自然な行動って何よ? って言われたらそれまでですけど、少なくとも江戸時代の大奥で、将軍様の跡取りが産まれなかったとしても、こんなテストをされた人はいないでしょ? この例えすらもどうかと思いますけど、それくらい不自然なテストに私は感じられたのです。
そんなこんなで、診察室に呼ばれると・・・いつもとは何やら違う感じの内診をされたようでした。何をされていたのかはもはやわからない・・・ただ、ヒューナーテストの撮影は痛くもないし痒くもないし。まあ、説明の通りただカメラで撮影されたのでしょうね。。。
そうして、再度診察室に呼ばれるのを待ちます。
なんとなくそわそわどきどきしていました。別に、期待していてそわそわどきどきしていたのではないですよ。いつもどんな結果が来ても狼狽しないように心がけていたので、期待をしないように、がっかりしないように、平常心を保たねばという「そわそわどきどき」でした。
初めてのヒューナーテスト。私は不良と言われず、判定不可という結果に…
再び診察室に呼ばれ、中に入ると初めましての若い綺麗な女医の方が座っていらっしゃいました。
先生「Hanaさん・・・えーっと。今日のヒューナーテストですが・・・この画面を見ていただけますか?」
と先生のパソコンモニターが私の方に向けられました。
Hana心の声「お!!!! 精子くんたちだ!!!!」
そう。カワイイかはわからないけれど、いづれ私の子供になるやもしれぬ精子くんたちがたくさん映っていたので、なんだか愛着が・・・しか〜し・・・
先生は何やら重たい表情・・・
先生「えーっとですね。今日ヒューナーテスト初めてですよね。こちらに映っているのが精子なんですが・・・ これ実は動画なんですよ。」
Hana「ええっ! 何も動いてないですけど? 動画なんですか?」
先生「そうなんです。本当はこの精子たちが動いてくれているところが撮影できるはずなんですが、今回精子が不動化してしまっているのわかりますよね?」
Hana「はい。全然動いてないですね。え、本当に動画ですか? 静止画みたいですねえ。」
冷静な私。
先生「そうなんですよ。動画なんです。今日は運動している精子が一つもないので、今回のテストは判定不可ということになります。次回もう一度やってみて、その結果で今後の治療方針を決める形になると思います。
ただ前回、ご主人がお一人で受けた精液テストでは問題がなかったので、可能性としてはHanaさんに抗精子抗体といって精子を殺してしまう抗体を持っていることが考えられます。ただそういう方の割合って本当に少ないんです。なので、あまりこの結果に左右されずに普通に過ごしてくださいね。」
Hana「はあ・・・先生。そうなると、今回は妊娠の可能性は0と思っていいのですか?」
先生「いえいえ、このテストはあくまでも可能性を図るものなので、0ではないですよ。今、子宮頸管に残っていて、カメラで撮影できた精子は不動化していたということがわかっただけで、他の精子がどうだったのかはわからないですからね。判定不可とまでしかいえないですね。」
Hana「そうなんですね。わかりました。」
先生「ヒューナーテストは判定不可なのですが、次回はHanaさんが排卵したかを確認するので、数日後にまた予約をしてくださいね。」
Hana「わかりました。」
最後まで冷静を保ち続けた私だけど、心の中ではなんども「 ガーン」と叫んでいました。排卵するのにこれだけ苦労して、注射打ちまくって、言われた通りに頑張って「ヨル」のミッションを遂行して、それでこの結果かよ!!! もうなんなんだよ、いい加減にしてくれよ! とやけのやんぱち、心の中が暴風雨になりました。
しかも夫に検査結果をLINEすると・・・「やっぱり! 殺された! 俺はそんな気がしていた」と返信が(苦笑)
殺されたってねえ。。。でもなんとなく言われていることはわかるんです。女性に精子抗体があると、頸管に入ってきた精子を異物? 敵? と思って攻撃してしまうんですって。それがいわゆる、相性らしいですけど。
私たち夫婦、私の方が明らかに攻撃的ですからね。検査結果が私たちの関係性を象徴しているようで・・・ それがまた私を落ち込ませる・・・。
今日の検査結果に落胆した私は、ションボリトボトボと駅まで歩き、夫の迎えの車を待ったのでした。
なぜか車に乗ったら夫に謝っちゃった。別にわざと精子を殺してしまったわけじゃないのに。。。 なんで私が謝らないといけないのよ。
殺されない強い精子だったら良かったのに。
排卵できない苦しみから、一歩前進したとはいえ、また新たな壁が立ちはだかる。なんだか妊活って少女漫画みたい。少女漫画ってライバルいなくなると、また新しい登場人物が出てきて主役の二人をかき乱すでしょ。妊活とは、そんなイメージです。次から次へと、新たな敵、ライバル、壁が立ちはだかる。
それでも少女漫画みたいに長い連載の末には、 ハッピーエンドになるのかしら? ハッピーエンドじゃない少女漫画ってあったかな? なんて考えながらその場からピューっと走り去ったのでした。
つづく
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※この連載は個人の体験です。治療や薬の処方などに関しては必ず医師に相談してください。
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Hana 33歳兼業主婦ライター
広告代理店で働くアラサー主婦OL。結婚2年目。主婦業、仕事に追われながらも、ただいま子作り奮闘中。夢は、家族でハワイ移住。