あれこれ手を出す前に知っとくべき、家具作りの「基本のき」
家の隙間にちょうどいい家具が欲しい、欲しい家具が高かった、子どものために置きたい家具がある、家具を作りたいと思う理由は暮らしの中にたくさん。そんなとき、自分でつくる! という選択肢が持てると、ぐんと生活が豊かになります!
【目次】
・【DIY家具】机や椅子作りにも役立つ基本ステップ4
・【DIY家具】木材を接着、組むときの注意点
・【DIY家具】手作りするのに欠かせない道具
【DIY家具】机や椅子作りにも役立つ基本ステップ4
家具作りの基本は、行き当たりばったりではなく、やっぱり下書き、図面を描くことです! 面倒くさがらず、ひとつひとつステップを踏んで行きましょうね。
【STEP1】サイズを決める
まずは、欲しい家具のサイズ、置く場所のサイズを決めます。
【STEP2】簡単に全体のイメージ図を書く
自分の中でイメージできればOK! デザインはSNSで好みを探してみたり、インテリアショップで好きなテイストや形をリサーチして考えてみましょう。
【STEP3】図面を書いてみよう
もちろん専門的な知識や技術がなくても大丈夫。幅◯cmのところに置くから、幅は◯cmにしよう、隣の家具と奥行が揃っていた方が綺麗だから奥行は◯cmがいいかな、などと電卓で計算しながら、全体の寸法を決めてみて。
そうすると、板が何枚必要か、どれくらいの脚が何本必要なのか、とだんだん見えてくるので、書き出してまとめていきましょう。
【STEP4】3で書いた図面を元に、材料を揃える。
ホームセンターで安価で手に入る木材を塗装して楽しんだり、インテリアショップで見た質の高い木材をオンラインショップで頼んだり。スチールやアイアンなど、価格も材料も多様なので、自分の欲しい家具のイメージに合うものを選びましょう。
木材を揃える場合、慣れないうちは自分でカットしなくても、ホームセンターやDIYショップで木材カットしてもらえるので安心! カットしてもらえば、あとは組み立てるだけ!
【DIY家具】木材を接着、組むときの注意点
木材は簡単にDIYできる反面、接着や組み方を間違えてしまうと、壊れてしまう可能性があります。基本をしっかり覚えて、作業してくださいね!
■DIYではボンドの併用が基本!
小学校や中学校で工作の時間に木工用ボンドって使ってましたよね。その木工用ボンドが、DIYにも使えるんです。他には、クランプもあると安心。手で押さえながら釘やネジを打つのは難しいかと思います。
まずは、ボンドでしっかり圧着させ、クランプで固定すると格段に作業がしやすくなります。
■最初はロの型や、コの字家具が作りやすい
部材を組むなら、ロの字、コの字が基本。理にかなった構造なので、安定しやすいんです。椅子やテーブルなどの4本脚の家具は、少しのズレでぐらつきやすいので、ちょっと慣れてきてからのほうがいいかも。
■クギかネジが迷ったら、強度で選ぼう。
DIYでの家具作りには、やっぱりネジがおすすめ! クギとネジ、それぞれの特長を見ていきましょう。
〈クギ〉
クギは電動工具ではなく、金槌で簡単に打ち込むことができるので手軽。しかし、まっすぐ打ち込むのは意外と難しく、縦からの力に弱いため、釘を打った反対側から叩いたらすぐに抜けてしまいます。クギを使った椅子などを作る場合は、ボンドとしっかり長さと太さのあるクギを用意してくださいね。
〈ネジ〉
家具を長く使っていると、緩むこともありますが、締め直しがすぐにできるのが強み。ネジは手回しのドライバーでも小さいものなら打てますが、木材にしっかり簡単に速くネジを打つなら電動ドライバー! 失敗しても抜くことができるのもDIY初心者さんには安心なポイント♪
【DIY家具】手作りするのに欠かせない道具
釘ネジを打つ位置を決める墨付には、さしがねがおすすめ。ここでは、さしがねの使い方をご紹介します!
さしがねって何?
さしがねとは、L字の形をした金属製のものさしのこと。これひとつで、さまざまな使い方ができるので、DIYには欠かせない存在です。直角に曲がったさしがねは、長い方と短い方がありますが、長い方が長手、短い方が妻手(短手)と呼ばれています。
墨付けで直線を引く
墨付けとは木材にクギやネジを打つための印をつけることで、絵でいうと下書きのようなもの。いわばベースですね。さしがねを木材に引っ掛けるようにして、直角に線を引きましょう。
等分、直角、角度を測る
さしがねは、等分割したり、直角を確かめたり、角度を測って線を描くことができます。こうした作業が効率をガンガン上げてくれるので、ぜひ使ってみてください!
等間隔にネジやクギを打つときに大活躍♪
切った木材が直角がでているかを確認!
棚板をつくるときに、直角がでていないと、棚受けにバランス良く乗らないこともあるので、この作業は重要です。
正確な角度でビスやクギを打つ!
2点から中心を測る場合や、角度を測って墨付けする場合には、この作業を。
元堤理奈子
「DIY FACTORY」ショップスタッフ。
神戸芸術工科大学で家具デザイン・製作を学んだのち、DIY FACTORYのオープニングスタッフとして株式会社 大都に就職。大阪店、二子玉川店に勤務し、現在は主にワークショップのコンテンツ開発や、スタッフへのDIY指導を行っている。
エイ出版社「世田谷ライフ」等、雑誌連載も多数担当。6月より環 境省広報誌「エコジン」での連載も開始予定。