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LIFESTYLE

2019.04.18

【カワイイの起源】に会いに行く♪ 春から初夏の奈良の旅!

新元号「令和」の出典として話題になっている「万葉集」。その「万葉集」が編纂された天平時代の都、奈良で見つけた“かカワイイ”をご紹介します。

かわいいが見つかる「万葉集」のふるさと、奈良!

新元号「令和」の出典として「万葉集」が話題です。

その「万葉集」が編纂されたのは、奈良に都があった天平時代のこと。今あらたに、奈良が日本の文化の源の地として注目を浴びつつあります。

「小さきものは、みなうつくし(かわいい)」(清少納言『枕草子』より)

世界最初の女性エッセイストとも言われる、平安時代の清少納言は、日本女性ならではの「カワイイ」という感性を、小さなもののかわいらしさを愛でる心に見出しました。その清少納言も、京都から奈良のお寺に幾度もお参りをしています。

奈良の「かわいい像」がアツい!

東大寺『誕生釈迦仏(たんじょうしゃかぶつ)』

奈良というと、東大寺の大仏様の雄大なお姿が有名ですが、実は「小さなかわいいもの」にも溢れています。そのひとつが、同じく東大寺の『誕生釈迦仏(たんじょうしゃかぶつ)』(国宝)。

生まれたばかりのお釈迦様が、七歩歩いて「天」と「地」を指差して、「天上天下唯我独尊(てんじょうてんげ ゆいがどくそん)」と発したという伝説を像にしたものです。この言葉はよく「世界で私が一番尊い」と解釈されますが、元来は「私はただこの命だけで尊い」、つまり「他者と比べたりしなくても、私(たち)はありのままで尊い存在なのですよ」という意味になります。

作られたのは、今から遥か約1300年ほど前の、奈良が都であった8世紀半ば頃(天平時代)。高さは、わずか約47.5cmという、正に幼児のお姿です。

東大寺HP

安部文殊院『善財童子立像(ぜんざいどうじりゅうぞう)』

そして、奈良の「かわいい像」の代表といえば…安部文殊院(あべのもんじゅいん)の『善財童子立像(ぜんざいどうじりゅうぞう)』(国宝)でしょう!

高さ約1m35cmという子供の背丈しかないこの像は、斜め後ろにおられる文殊菩薩様をそっと振り返る、善財童子の立ち姿。善財童子は幼い頃に仏教に目覚め、知恵ある人々を訪ね歩き、悟りを目指します。約800年前の13世紀半ば頃(鎌倉時代)の作。仏師・快慶(運慶の父)が見事に造形した、その純粋無垢な童子の眼差しは、今に生きる私たちの心をも強く揺さぶります。

安部文殊院HP

古来から愛されてきた神さまのお使いに癒される

鹿

古来、奈良では神さまのお使いとしてかわいがられてきたのが、ご存知の鹿たちです。奈良市内の奈良公園エリアを中心に、内外の観光客に「カワイイ」と大人気。

正倉院宝物の天平文様の「樹下双獣文」

その鹿の模様として名高いのが、正倉院宝物の天平文様の「樹下双獣文」(じゅかそうじゅうもん)。樹木の下に二匹の動物が並ぶ文様で、ペルシア文化に源を持ち、今でも様々な形で使われています。例えば『阿修羅像』(国宝)で有名な興福寺の北円堂にも使われています。

興福寺HP

天平文様についてHP

春鹿

また奈良市内の日本酒の銘醸である『春鹿』(今西清兵衛商店)のシンボルマークももちろん鹿です。奈良の日本酒酒造『春鹿』の試飲コーナー。

春鹿酒造HP

奈良ホテル

奈良公園近く、創業110周年のラグジュアリーホテル『奈良ホテル』の、鹿の天平文様「樹下双獣文」コースター

奈良ホテルHP

季節によって様々な表情を見ることができる奈良の魅力!

長谷寺
▲写真提供:一般財団法人奈良県ビジターズビューロー

今からの季節、春から初夏の奈良で訪れたいのは、「花のお寺」として名高い長谷寺(はせでら)がおすすめです。ご本尊は、日本最大の木造仏像の『十一面観世音菩薩立像(じゆういちめん かんぜおんぼさつりゅうぞう)』(重要文化財)で、高さは約10メートル。

特に、4月の桜から5月の牡丹の季節は素晴らしく、古来、清少納言、紫式部など、多くの女人がその美しさを愛でています。また、長谷寺のある桜井市エリアは、「万葉集」のふるさととして知られていて、長谷寺の境内には万葉集の歌碑もあります。

長谷寺HP

季節を味わえる奈良のカワイイ×オシャレなフード

オーベルジュ・ド・ぷれざんす 桜井

奈良大和四寺巡礼の旅に便利な、桜井市の「オーベルジュ・ド・ぷれざんす 桜井」は、フランス料理店を展開する「ひらまつ」が運営するラグジュアリーなオーベルジュ。旬な食材を使った細やかで美味しいお料理が身も心も癒してくれます。

オーベルジュHP

百花繚乱のカキ氷

奈良で話題の「カワイイ」フードと言えば、百花繚乱のカキ氷(写真は奈良市「ほうせき箱」の苺氷)。
奈良県内の60店以上のお店で味わえます。

奈良かき氷ガイドHP

平安時代の歌人、紀貫之はこう讃えました。

「人はいざ 心は知らず ふるさとは 花ぞ昔の香に においける(人はさあ、心は変わってしまったかも知れないけれど、懐かしいあの長谷寺の里の花々は、昔のように美しく咲いているのでしょうね)」(紀貫之 古今和歌集より)

万葉集の歌人たちも愛でたかもしれない、奈良のちいさき仏像や鹿や花々を訪ねて、日本女性たちが受け継いできた、「カワイイ」の起源に会いに行かれてはどうでしょうか?

<うまし うるわし 奈良>ホームページで「長谷寺・奈良大和四寺」編を展開中!

平安貴族もあこがれた、花と天空の御寺「長谷寺」。三人寄れば文殊の知恵の格言でも有名な「安倍文殊院」。厄除け信仰はじまりの地ともいわれる「岡寺」。古くから女性の参拝を受け入れてきた女人高野「室生寺」。

「うまし うるわし 奈良」サイトでは、それぞれの魅力あふれるこれら奈良大和四寺を巡るオススメの旅プランや、見逃せないグルメ・お土産情報を紹介しています。4月下旬からは、奈良大和四寺を巡る、京都駅発着の便利な日帰りバスツアーもスタートします。詳細は以下をご覧下さい。

うましうるわし奈良HP

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Oggi12月号で商品のブランド名に間違いがありました。114ページに掲載している赤のタートルニットのブランド名は、正しくは、エンリカになります。お詫びして訂正致します。
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