暖かそうな見た目に反して「寒性」の柿
温かみのあるオレンジ色の「柿」ですが、実は薬膳的な性質を見ると、体を冷やす「寒性」。お腹が冷えやすい人や、産後、冷え性、貧血気味の人などは食べ過ぎに注意が必要です。ともに秋〜冬の寒い時期に美味な「蟹」と「柿」は食べ合わせが悪いと言われていますが、これは両者とも寒性に属する食材のため、体を冷やして下痢などを招く可能性がある、とされているためです。
でも、柿には役立つ効能もたくさん!
体を冷やす性質があるものの、それによって「体の余分な熱をとる」には有効な柿。効能としては、お酒によるほてりや不調、二日酔い、口の乾き、口内炎、熱性の下痢(脂っこいものの食べ過ぎなどによるもの)、発熱、熱を伴う咳などの改善に効きます。飲みすぎた時の熱っぽさにはもってこい!
食後や、温かい飲み物と一緒に
冷え性の人は食べてはいけない、というわけではなく、適量であればもちろんOK。柿には冬の体に嬉しいビタミンCやカロテンなども豊富に含まれています。体が温まっている食後や、体を温める効能のある紅茶やジャスミンティーなどと一緒に食べるのもオススメです。
大木さと子
国際中医薬膳師・漢方アドバイザー。国立北京中医薬学大学日本校卒。普段はメーカー勤務、よく食べよく飲むアラサーOL。ふだんメシをアップするinstagramにて、薬膳の情報も発信中。