トータル・ファイナンシャル・アドバイザーの石川福美(いしかわふくみ)です。
私たち働くアラサー女性の毎日は、遊びにキャリアに大忙し。思いっきり働き、思いっきり遊ぶために、“かしこく“、“効率的に”おカネに働いてもらう仕組みづくりをご紹介します。ぜひ通勤時間を有効に使って自分のマネーに対して理解を深めてください。
「そろそろしっかりとしたマネープランを立てなければ」と思っていても、運用となるとなかなか積極的には取り組みづらいのが現実です。その原因のひとつが「心のブレーキ」。特に女性が心に持っている代表的な3つのブレーキとその対処法についてご紹介します。
“心のブレーキ”の3つの解除法
心のブレーキ1.
「不確定要素が多いから」→「事前の準備で多様なライフスタイルに対応」
女性のライフスタイルは多様化が進んでいます。キャリア、旅行、住宅購入、結婚、出産、育児…そして思わぬ病気やケガも。不確定要素が多いうえ、節目で日常生活がガラリと変わってしまうことも少なくありません。お金のあれこれを考えるのも、つい「結婚してから本格的に取り組もう」「子育てが落ち着いてからにしよう」と“落ち着く”のを待って、先送りにしてしまいがちです。
でも実際には、“落ち着く”時期なんてなかなか訪れないもの。最初から「多様なライフスタイル」に対応できる柔軟なマネープランを考えていくほうが現実的なのです。
心のブレーキ2.
「勉強してから」→「運用しながら知識を習得」
お金の勉強をいざ始めるとなるとけっこう大変です。銀行預金、投資信託、国債、株式、債券、保険、外貨預金、不動産投資、FX…ほかにもたくさんの金融商品があり、さらに金融情勢も刻々と変わっていきます。キャッチアップしていくのは容易ではありません。
また、勉強するにはそれなりの時間も必要です。勉強している間、お金が銀行の口座やタンスでお留守番をしているだけ、というのはもったいない話。百聞は一見に如かず、実際に運用しながら、必要な知識を習得していくのがカシコイやり方なのです。何がクリアになれば行動できるのか、自分の中でのボーダーラインを明確にしましょう!
心のブレーキ3.
「リスクゼロの完璧な商品を求める」→「リスクを理解し、バランスよく運用」
残念なことに、ローリスクハイリターンという魔法のような金融商品はこの世に存在しません(正確に言えば、私たち一般投資家の手に届く範囲では…)。ローリスクな金融商品は同時にローリターンでもあります。安全性だけを求めていては、いつまでたってもお金が増えません。
かといって、ハイリターンを求めて一か八かの勝負をするわけにはいきませんよね。大切なのは「リスクゼロ」にこだわるのではなく「リスクに対する自分の許容範囲を決める」こと。ここまではOK、というラインを決めてその中でバランスよく運用していきましょう。
石川福美 ファイナンシャルプランナー
貧困女子出身のアラサーファイナンシャルプランナー。定期的に開催している女性限定セミナーや、各メディアなどで、自身の経験からくる効率的な将来対策・万一のリスク対策の必要性について、多くの女性へ向け発信している。さまざまな金融商品を組合せることによって、“今の充実”と“将来の安心”のバランスを考えたライフプランニングを目指す。株式会社クレア・ライフ・パートナーズ所属。