「割愛する」ってどんなときに使う言葉?
後輩から「同期がつくったこの書類、明らかにムダが多いんです。ムダな部分はためらわずに割愛していいですか?」と尋ねられたら、日本語の使い方に違和感を覚える? それとも、なんとも思わない?
「割愛する」はビジネスシーンでも時おり耳にする言葉だから、この機会に正しい用法を知っておきたい!
日本語の「いま」を見つめる国語辞典『大辞泉』が発信しているクイズで、ことばセンス&知識に関して自己点検してみましょう。「間違いやすい表現」をマスターして言葉・表現に自信をもてるビジネスウーマンに♪
【問題】
「むだな部分はためらわず割愛する」この文章は正しい? 誤り?
1.正しい
2.誤り
正解は?
2.誤り
「割愛する」は、大切なものを惜しがりながらも捨てることをいう言葉なので「ムダなもの」を捨てるときには使いません。
【ことばの総泉挙/デジタル大辞泉】では、65%が正解していました(2018年7月12日現在)。
かつ‐あい【割愛】
(1)惜しいと思うものを、思いきって捨てたり、手放したりすること。「紙数の都合で割愛した作品も多い」
(2)公務員が、他の自治体や民間企業などへ籍を移すこと。また、大学の職員が、他大学へ籍を移すこと。手続きの形式上、移籍先が「人材を割愛してほしい」と申請することから。
(3)愛着の気持ちを断ち切ること。恩愛や煩悩(ぼんのう)を捨て去ること。
※ ※
「愛」は大切なものという意味で、大切なものを惜しがりながらも捨てることをいう言葉です。
(ことばの総泉挙/デジタル大辞泉より)
【もっとことばの達人になりたいときは!】
▶︎ことばの総泉挙/デジタル大辞泉
初出:しごとなでしこ