毛塚千穂さんってどんな人?
今回ご紹介するのは、神戸市にある須磨海浜水族園の獣医師・毛塚千穂さん。
須磨海浜水族園は、通称“スマスイ”と呼ばれ、60年を越える歴史をもち、かつては東洋一とも評された水族館。毛塚さんは、そんな“スマスイ”初の女性獣医師として活躍しています!
子どもの頃から「将来は動物園か水族館のスタッフになる」と決めていた毛塚さんですが、プラスαの技術を身につけるため大阪府立大学の獣医学科で学ぶことに。
そして、卒業後は夢が叶って“スマスイ”に採用されます。
上司曰く「はじめは頼りなかった」そうですが、いまでは獣医師として、園内で飼育されている約600種、1万3千匹の命をたった一人で守っています!
毛塚千穂さんの「7つのルール」
さて、そんな毛塚さんが「いつもしている7つのこと」=「セブンルール」とは…
■1.爪は0ミリ
毎日多くの生き物と接する毛塚さんが気をつけていることは、爪を短く保つこと。野生から預かっている大切な命だから、人間が管理することによって生き物が傷つくことは絶対に避けたいのだそう。
■2.園内は笑顔で小走り
お客さんが驚いてしまうため、園内では走ることは禁止。そのため、毛塚さんは、緊急時でも笑顔で小走りすることを徹底しているという。
■3.同僚に「先生」と呼ばせない
園内の他のスタッフとも自然体で接する毛塚さん。本来、獣医師は「先生」と呼ばれるのが一般的ですが、毛塚さんは「みんなとフラットな関係でいること」を大切にしているため、「先生」と呼ばせないようにしているのだとか。
■4.残業代は動物に返す
動物の治療や検査、出産のモニタリングなどをしたときに発生する残業代は、動物に返すことに決めているという毛塚さん。残業代が出ると、高価な専門書などを買ったりして勉強するために使っているのだそう。
■5.月に一度 宮田さんに褒めてもらう
毛塚さんが月に一度必ずすること、それは、大学のクラスメイトだった宮田さんと会うこと。会うといつも応援してくれる宮田さんから元気をもらっているのだとか。
■6.飼育員の言葉を100%信じる
飼育員の言うことは正しいと信じているという毛塚さん。数値に出てこないような生き物の異変に気づいてくれることがあるので、どんな治療のときも飼育員と密に相談して決めることを徹底しているのだそう。
■7.「お客さん」だったことを忘れない
毛塚さんが、日々の仕事に追われたとき、心をリセットしたいときに訪れるのが、イルカのショー。お客さん側に立つことで、自分がお客さんだった頃の「生き物が好き」という初心を忘れずにいるのだとか。
たった一人で約1万3千匹の命を守りながら、常に志を高くもっている毛塚さん。生き物への並々ならぬ愛情と、信念の強さのようなものを感じました…!
次回の「7ルール」の放送は、6月12日(火)よる11時~11時30分です。主人公は、出島光さん。ミシュランガイドで二つ星にも輝く和食の店「一汁二菜うえの 箕面店」にて、26歳の若さで料理長を務める女性です!
しごとなでしこでは、番組を振り返り、仕事をする女性たちへのヒントを見つけていきます! ぜひチェックしてみてくださいね♡
初出:しごとなでしこ
獣医師 毛塚千穂
埼玉県出身 31歳。神戸市にある須磨海浜水族園で約600種、13,000匹の生き物の命を守る獣医師として勤務。子どもの頃から動物が好きで、将来は動物園か水族園での仕事を夢見る。大阪府立大学生命環境科学部獣医学科で学び、2011年に須磨海浜水族園に獣医師として就職。園内でたった一人の獣医師として8年目を迎える。