吉田恵美さんってどんな人?
今回ご紹介するのは、アメリカを舞台に活躍するインテリアデザイナー・吉田恵美(よしだ さとみ)さん。
世界最大の住宅デザイン情報サイト「Houzz」から5年連続で表彰されるなど、日本人でありながらアメリカでトップクラスの評価を受ける実力の持ち主。
また、そのデザインは、アメリカの大物政治家や大企業経営者からも支持され、現在は、1軒数億円する高級住宅地のインテリアデザインを中心に依頼が絶えません!
さらに、ドナルド・トランプ大統領がかつて手掛けたカジノのデザインチームに参加した経験もあるそうです。
そんな驚異的な経歴をもつ吉田さんですが、渡米した背景には挫折の経験が。
幼い頃、父親から「女性も手に技術や職をつけろ」と言われて育った吉田さんは、高校時代は理系の医学部や薬学部を目指していたのだとか。
しかし、大学受験に失敗。19歳のときに2年間の語学留学の予定で単身渡米することに。
そこで「海外の建築と日本の建築の違いってすごい」と建築の面白さに目覚め、そのままオハイオ州立大学でインテリアデザインを学び、大学を首席で卒業。
大手建設会社を経て28歳でフリーのインテリアデザイナーとして活動を開始。
渡米して30年経つ現在は、ファッション業界で働くアメリカ人の夫と、19歳と16歳の2人の息子と暮らしています!
吉田恵美さんの「7つのルール」
さて、そんな吉田さんが「いつもしている7つのこと」=「セブンルール」とは…
■1.嫌いなデザインを聞く
吉田さんがクライアントに会うと必ず最初に確認することは、「どういうデザインが嫌いか?」ということ。あえて嫌いな色や形、素材などを確認してデザインの選択肢を狭めることが、効率よく理想のデザインにたどり着くために必要なプロセスなのだとか。
■2.息子の送り迎えをする
多忙を極める吉田さんが母として大切にしていることが、息子の送り迎え。忙しいからこそ、息子と過ごす短い時間も貴重なんだとか。料理も息子のことを考え、自炊。母としても抜かりがないところも感服します…!
■3.1セントまで予算管理をする
吉田さんが、そのデザインセンスに加えて信頼される理由は、たとえ数億円の物件を所有するクライアントが相手でも、1セント単位で予算管理する几帳面さにあるようです。
■4.疲れたら15分“power nap”する
睡眠時間が平均4時間だという吉田さんが、体を休めるために欠かさないことは、「nap(=昼寝)」をすること。短時間でも昼寝をすることで疲れがとれたという経験はありますよね!
■5.週に1度はNYへ行く
ニュージャージー州に住む吉田さんが週に1度訪れるというのが、NY。NYは世界のものがたくさん集まっていて、さまざまな商品や作品を見てることで刺激を受けることができるのだそう。
■6.プロジェクト後もお付合いする
クライアントとは、プロジェクトが終わった後でも付き合うことにしているという吉田さん。プライベートでの親交に加え、自分が作った住空間のアフターケアをすることで次のビジネスに繋がることもあるのだとか。
■7.薬師丸ひろ子から活力をもらう
いまや異国の地で依頼の絶えないインテリアデザイナーとして活躍する吉田さんですが、日本が恋しくなることも。そんなとき、吉田さんを元気付けるのが薬師丸ひろ子さんの歌。優しい歌声から活力をもらっているのだそう!
一人でアメリカへ渡って、30年。その間、愛する家族ができ、天職にも出合えた吉田さんがいま挑戦したいこと、それは、自分が生まれた国で仕事をすること。現在、日本で一から新しい仕事をすることを計画中なのだとか。
吉田さんが日本でどのようなチャレンジをされるのか、注目したいです!
次回の「7ルール」の放送は、6月5日(火)よる11時~11時30分です。主人公は、神戸市にある須磨海浜水族園の獣医師・毛塚千穂さん。巨大水族館でたった一人13,000匹の命を守る女性をご紹介!
しごとなでしこでは、番組を振り返り、仕事をする女性たちへのヒントを見つけていきます! ぜひチェックしてみてくださいね♡
初出:しごとなでしこ
インテリアデザイナー 吉田恵美
1968年生まれ 福岡県出身 50歳。19歳でアメリカの短大に語学留学し、アイオワ州立大学芸術学部でインテリアデザインを学ぶ。卒業後、アメリカの大手建設会社で勤務。28歳で独立しフリーのインテリアデザイナーとして活動を始める。世界最大の住宅デザイン情報サイト“Houzz”が選ぶ「ベスト・オブ・ハウズ賞」を5年連続受賞。現在はアメリカのニュージャージー州とニューヨーク州に拠点をおいて活動中。アメリカ人の夫との間に2人の息子を持つ母でもある。