「申し訳ありません。明日は休まさせていただきます」と、休暇を申請してきた後輩。
丁寧に言おうとしているのはわかるけれど、この言い方には違和感を抱く先輩もいるはず。
では、この文章、どこがおかしいかわかる?
日本語の「いま」を見つめる国語辞典『大辞泉』が発信しているクイズで、ことばセンス&知識に関して自己点検してみましょう。「間違いやすい表現」をマスターして言葉・表現に自信をもてるビジネスウーマンに♪
【問題】
「明日は休まさせていただきます」この文章は正しい? 誤り?
1.正しい
2.誤り
正解は?
2.誤り
「休まさせて」の言い方が誤りです。正しくは「休ませていただきます」で「さ」は入りません。このようなことばを、“さ入れ言葉”と言います。
【ことばの総泉挙/デジタル大辞泉】では90%が正解していましたが、9%つまり約1割の人が誤った表記を正しいと思ってしまっています(2018年3月10日現在)。
さいれ‐ことば【さ入れ言葉】
「…させてもらう」の謙譲語「…せていただく」に「さ」を入れた言い方。「読まさせていただく」「休まさせていただく」など。文法的には破格。さ入れ表現。
[補説]原則として「…せていただく」は五段活用の動詞に、「…させていただく」はそれ以外の活用の動詞につく。上一段動詞「着る」を「着させていただく」、下一段動詞「受ける」を「受けさせていただく」とするのは正しい形。
(ことばの総泉挙/デジタル大辞泉より)
【もっとことばの達人になりたいときは!】
▶︎ことばの総泉挙/デジタル大辞泉
初出:しごとなでしこ