女子には女子DNA! 消費するだけじゃない! 創作もする(?)クロシマがハマった「編み物」
友達の子供を見ているとすごく不思議に思うことがある。
まだ、本当にハイハイくらいの時から男の子はダンプカーのおもちゃに興味持っているし、私の双子の小さな女友達(って私が思っているだけだが)のキナコたちは3歳の誕生日のお祝いリクエストが、なんとマニキュアとイヤリングだった! 女子は小さい頃からお化粧に興味シンシン。
人間のDNAに刷り込まれた何万年に亘る、生き様の違い、嗜好の差って本当にすごいものがある。
オスは狩りに行き、田畑を耕す。
メスは家を守り、整え、そして種を増やす。
そんな時代から脈々とこの身体に刻まれた記憶。それが今の我々にも投影されている。なんたる生命の不思議。
なんだろねーこの違いって。
さて、話は180度変わりますが、今年は厳寒すぎて辛い毎日。そんな寒い冬を予見していたわけではないけれど、秋のはじめに友人キタガワと手袋について話をしていた。
こんなスマホが浸透している日本、そしてそんなにしょっちゅう氷点下になったりするわけでもない日本。
私はここ数年断然指が切れているタイプの(そう、筒みたいになっているやつです)手袋を推している。
「何しろ革の手袋とかだとコインとかお札とか取り出しにくいし、いちいち外すのも面倒だから絶対指のないやつが推しだわ〜」と数日後、一枚の写真が送られてきた。
指なしニット手袋だ。
たしかドゥジエームクラスの白リブニットに黒のボーダーラインが数本だけ入っている、とても洗練されたデザインだった。
「わー、素敵じゃん! 買お、買おー! 2セット買っといて」とキタガワに購入を依頼(はいお任せしました、とてもジャイアンクロシマですね)。
が、待つこと数ヶ月。。。ん? 冬終わってまうがな、おいキタガワ!
そう、なぜかその手袋は(多分あまりに人気で)、いつ見てもサイト上で購入可能になることはなかったのだった。
チーン。。。
そんな暮れも押し迫った大阪でのある日。
私は見つけてしまったのです。それも今をときめくオシャレ蔦屋書店(@ルクア1100)で!
え? 手袋を?
いえ、違います! コレですコレ!
本屋の本棚に手芸の本と美しくレイアウトされているのは、なぜか毛糸。それも『KFS』というブランドのみ。それも全て美しいメランジ(ミックス)カラーのみ。ブルー系、赤系、ピンク系…その種類にびっくり眼をみはる。
うわ! 素晴らしい存在感。エスニックでオリジナリティのあるカラーたち。絣模様みたいな懐かしさもある。
心をぎゅっとわしづかみにされた私だったが、それでも仕事の途中、毛糸なんて買っている時間もなく、後ろ髪をひかれながらその場を後にしたのだった。
東京に戻ってきてからも、あいつらが忘れられない。
きーにーなーるー。
ということで手芸セレクトショップ、「オカダヤ」に勤務のホッタくんに早速問い合わせる。
「なになに、あの綺麗な毛糸!?」
「さーすーが、見つけましたか、実は今とても流行っているドイツの小さなこだわりメーカーの毛糸なんですよ!」
それも日本では、梅村マルティナさんという日本に長く住んでいるドイツの女性が広めているらしい。確かに売り場では隣に彼女の編み物の本があったね。(蔦屋は本屋だからこっちがメインの売り物か…)
ということでホッタくんに電話で毛糸を頼んだ数日後には、彼はマルティナさんの教本と共に届けてくれたのだった。(ありがとーう)
見るだけでほっこりする気仙沼カラー。マルティナさんは東北大震災の時、気仙沼にこの糸を送り続け、避難所にいた何人もの女性たちが編み物で心を癒したという。
難しいことを考えず、ただひたすら平編みで編み進めるだけで、次々とボーダーやらチェック柄やら、不思議な柄が生まれてくる、魔法のような毛糸。色とりどりに光るオパールの石のようだということでオパール毛糸という名がついたそうだ。
何も考えたくない時、ひたすら前にすすむ。何かに没頭し、浮かび上がってくるこの柄を見て、気仙沼の女性たちはどれだけ、おぞましい震災を忘れ、生きる希望を見出したことだろう。
さて、かくいうこのクロシマ、実はおばあちゃん子。編み物は小学生の時に祖母を真似てよく、マフラーとか編んだものだ。ウン10年ぶりだが、早速トライトライ。そうです。何千万年も前から培われた女子DNAがむくむく。。。
大阪の蔦屋でこの毛糸を見た時にパッと頭に浮かんだのが、ざっくりしているけど、ほっこりし過ぎない、都会的で、週末だけじゃなくて仕事している普段から「使えるニット」というイメージ。
ということは、ステイシンプルだね。糸そのものが個性あるし。
ということで!
せっせ、せっせ、せっせ、せっせ。あと少し、あと少し。。
もう少しで色の変化も見えてくる、どうなるやら編み進めるその先に見える、この毛糸をまとっている自分の姿。
あと一段、あともう一段、いやもう一段。
仕事から帰ってきて、お酒が入っていても、眠くて目がシバシバしても…すこしずつ進んでいくその感じと浮かび上がってくる柄が楽しくて、ふっと気づくと夜中の1時とか!
はい、消費家クロシマ、この冬、完全寝不足です。
そして編み出してからほぼ2週間、
ジャーン! やっとできました〜!
そうよ、欲しかったのに買えなかった念願のニット手袋。
いえいえ、それだけではありません!
ジャジャーン
シンプルなリブ編みのマフラーまで!
どっちもただまっすぐ編むだけの超簡単作品だが、しかし全くデザインせずともこんな美しい柄が浮き上がってくるから、完成度が勝手に上がる。おそるべし。
そしてらたくさんの色が入っているという事は、何にでもコーディネイトしやすいっていう便利ものってことだ。
ややドヤ感いっぱいですが、、
いやー、やっぱり自分で作ったものって嬉しいです。
残念ながら、年々手芸人口は減ってきているらしい。こんなに女子の中には可愛いものを作りたい! っていう「創作」DNAが溢れているっていうのに!
ハンドメイドのマーケットプレイス「クリーマ」なども流行っているので、手芸女子マーケットは少しずつ大きくなっているのかと思ってたのにな。
やっぱり、簡単になんでも買えちゃう世の中、作るなんて時間もかかるし、忙しいしごとなでしこの読者には面倒!?
でも1回トライするとすごい魅力、引き込まれるのだ、編み物。
どんどん他のものも作りたくなるし、夢がふくらむ。例えばあの手袋。「赤いのだけじゃなくて、もっとグレーイッシュなやつも欲しいかも!」「少し丈も長いやつが欲しいかも!」マルティナさんの教本に出ている、ニット帽。
「これもそのうちお揃いの糸で作りたーい」かぎ針の可愛いポーチまで教本に載っている。
それもみな、まっすぐに近い編み方の簡単なものばかり。
「ポーチ作ってみんなにあげたーい」と、プレゼントしたい欲がむくむく、さらに女子DNAが増加する。
普段は毎日飲み歩いているクロシマが家にそそくさと帰る、この奇跡!
ということでクロシマ、再度、マルティナさんのオパール毛糸をゲットしに、新宿オカダヤへ!
どっぷりハマっているクロシマにはオカダヤはもはや、「ここは手芸のワンダーランドやー」!
はやる心を落ち着け、自分の使える時間を慎重に計算し、毛糸をさらに3つ購入(無駄な購入は浪費になってまう、いかんいかん)。
たーのーしーみー。
早く帰宅した夜、ネットで検索していたら、こんな編み図に出会った。
シコシコシコ。
今度はかぎ針で編み進めると。。。
ほら、こんな可愛いコースターに早変わり(ふふふ、編み図になかったけど、フリルまでつけてやったぜ)!
このくらいの大きさだったら、ほんの1時間です。(悩みながらやってもね)
今年の冬は本当に寒い。
そして、まだまだ寒さは続きそうだ。
友達と飲み歩いて温まるのもいいけれど、ちょいと針を動かしながら、女子DNAをフル活用する、この夜なべも新しく発見した、冬の過ごし方。
うまくできた作品なら、友達や彼氏へのちょっとしたプレゼントにしても、喜ばれるね♡
ということで。。。。
ほらー、見て見て、やっと完成!
色違いの指なし手袋!(ちょっと丈は長くしてみました)
今回の作品はネットで手袋チェックを欠かさずしてくれた、キタガワへ。春になる前に渡さなきゃな。よろこんでくれるかなー??? へへへ♡
#今回はオチはないよ
#女子力アピールクロシマ
#女子力DNAは女子みんなにある
#毛糸はふわふわで気持ちがほっこりする
#シンプルに編んでるだけで柄がすごく多彩なオパール毛糸素敵
初出:しごとなでしこ
黒島美紀子 MKシンディケイツ代表
消費家・商業マーケティングコンサルタント
アパレル、セレクトショップ・百貨店を経て独立起業して早や10年余。数々のお買い物の実践と失敗を繰り返し、ファッション、ビューティ、グルメ、ライフスタイルの動向を消費者目線で考察。また、世界各地の商業スペースやブランドをチェック、消費活動を通じたマーケティングを行い、企業と消費者を結ぶ。