大阪スパイスカレー特集! 二泊三日、週末食い倒れ旅行へGO♪
ここ数年でスパイスカレーが一大ブームとなっている大阪。今や大阪グルメといえば粉モノよりスパイスカレーと言っても過言ではありません。
実際に大阪市内のお好み焼屋とたこ焼き屋を合わせた数と、カレー屋の数を比べるとどちらも約2000軒ということで、ほとんど同じくらいの数があるんです。お好み焼屋のみ、たこ焼き屋のみで考えるとカレー屋の方が上。これはすごいことですね。ここ数年で一気にお店の数が増えた大阪のカレー屋。これはもう大阪カレー食い倒れの旅に出るしかありません\(^o^)/
実際、僕も何度もカレーを食べる為だけに大阪へ行ってるのですが、今回はまだ大阪カレーを知らない方の為に、大阪カレー食い倒れ旅行に出るなら、入門編的にこのあたりのお店に行くのが良いのではないかというおすすめを、週末の二泊三日シミュレーションでご紹介していきたいと思います。
大阪は深夜バスなら5000円程度から行けちゃいますし、ゲストハウスに止まれば一泊3000円以内で済むことも少なくありません。最近のゲストハウスは綺麗だったりしますから女性でも安心。どうぞ気軽に「カレー食べに大阪まで行ってくるよー」と、旅立ってみてください!
■金曜日1:女性ファン多数! 見た目もゴージャスな「ナッラマナム」
せっかくなら朝から行った方が良いので、有給を取って金曜日から大阪入りしてみてはいかがですか。まず最初に行ってほしいお店は、堺筋本町にある「ナッラマナム」。
こちらのカレーは南インドとスリランカの雰囲気をベースに、独自のセンスで上品にまとめあげた他にないゴージャスなミールスがいただけます。2種類のカレーを頼んでも、副菜がたくさん付くので写真を見ての通り。それぞれが確かな美味しさであり、メニューは日替わりなのですが、台湾の屋台飯である魯肉飯のカレーアレンジが出たり、とにかく独創的。接客も丁寧で、お店もおしゃれ。女性ファンも多く、大阪の凄さがわかるお店です。
■金曜日2:大阪スパイスカレーの火つけ役「カシミール」
カレー食い倒れ旅行なので、もちろん“はしごカレー”は当たり前! 次に目指すは北浜の「カシミール」。
ナッラマナムから徒歩圏内にある大阪スパイスカレーの元祖的お店のひとつです。こちらはスタート時間が気まぐれ。13時開店の時もあれば15時近くになってようやく開店することもあり、行列必至でとにかくハードルの高いお店ですが一軒食べた後ならお腹が空いてイライラすることもありません(笑)。
お店に行くと今日はだいたい何時からスタートか張り紙をしてあるので、それをチェック。タイミング良ければそのまま並ぶも良し、時間があるようなら散歩するも良しです。
こちらはサラサラタイプのカレーに様々な具が乗るミックスがおすすめ。肉や野菜、豆腐なんかも乗ってくるのが面白いところです。ご飯少な目で頼めばサクっといけちゃいますよ。ここから大阪スパイスカレー文化に火がついたと言っても過言ではないお店です。もし空いてたら確実におさえておきたい所です。
■金曜日3:もはや予測不可能!? 独創性あふれる「堕天使かっき〜」
その後は、せっかくですから観光もしてください。通天閣があるエリアはディープで面白いのですが夜にはちょっと治安がよろしくない場合もあるので、昼間の散策が良いでしょう。
夜になったらまずは阿倍野へ。青空食堂で間借りカレーを出している「堕天使かっき〜」で一杯飲みつつ、カレーをいただきましょう。
不定期営業なのでFacebookなどでチェックが必要ですが、金曜か土曜かどちらかの夜には営業していることが多いお店です。立飲みスタイルのお店なのですが、堕天使かっき〜がお店に立つ日はオープン時間から大盛況! 開店時間ちょっと前から待ち構えていた方が良いかもしれません。
かっき〜の凄さはその独創性。思いもよらない発想のカレーを、毎回確実に美味しく作り上げてしまうとんでもないセンスです。炊き込みご飯と一緒に食べるカレーは量も小さ目、値段も安いので、はしごするにももってこいです。是非この超個性を体感してください。
■金曜日4:多くのカレーマニアが集う「虹の仏」
まだまだ飲み足りない! そんな時は四天王寺エリアにある「虹の仏」へGo!
阿倍野から歩いていけなくもないですし、タクシー乗っちゃえば真っ直ぐですぐに着きます。
こちらは出汁キーマが名物。和を感じさせるスパイスカレーは実に優しい美味しさ。食べ過ぎたしめくくりでも優しく胃袋におさまることうけあいです。また、カレー以外にもディナータイムは個性的なおつまみも色々とあります。スパイスを使ったなめろうや、白子マサラなど、やはり和食を感じさせつつスパイスを使って美味しく仕上げた料理が日替わりで出てくるのも見逃せません。カレーライスはもう食べられないという状態だったらおつまみとお酒でも十分楽しめます。
カレーマニアが集まるお店でもあるので、ここで大阪カレーの情報をゲットできるかもしれませんよ。ただ、貸切になっていることも少なくないので予め確認してから行ってみてください。
これだけ行けば十分でしょう。もちろん全部行かなくても構いません。ちなみに阿倍野や四天王寺界隈で泊まるには、天王寺駅近くにあるゲストハウス天王寺がおすすめです。和室を中心とした広いゲストハウスで、ゆっくりとリラックスできます。穴場中の穴場ですよ♪
■土曜日1:圧倒的インスタ映えを狙うなら「ボタニカリー」
金曜に食べ過ぎたとしてもスパイスカレーは意外と消化が早いので、土曜のお昼にはお腹がすいているはず。
まずは本町の「ボタニカリー」へ行って整理券をゲットしましょう。10時から整理券配布開始です。超のつく人気店ですが、10時ちょっと前に行けばお昼時には食べることができるでしょう。空いた時間でお腹が空いてしまったら、すぐ近くにあるパンデュースというパン屋のカレーパンも美味しいので、それを食べながら待つのも良いでしょう。
ボタニカリーはインスタ映えするカレーが多い大阪カレーの中でもトップクラスのルックスの良さ。若い女性に人気が高いお店です。これを食べてインスタに投稿すれば「いいね!」が沢山つくこと間違いなしです! もちろん味も「おいしいいね!!」
■土曜日2:プロからも支持されるインド料理店「シンズキッチン」
続いては日本橋まで移動。日本橋は東京でいう秋葉原に近い街。市場もあり、うろうろするだけでも何だか楽しいエリアです。
そしてここにあるインド料理店「シンズキッチン」には土日限定のビリヤニがあり、これがおすすめなんです。ちょっと怪しいお店なので入りにくいかもしれませんし、入ったら入ったで怪しさ満載なのですが、味は正統派の美味しさ。
こちらのお店は大阪のカレー屋さんにファンが多いお店、つまりプロから支持されているお店で、特にビリヤニは関西でもトップクラスに美味しいと言われています。ビリヤニにカレーもちょこっとついてきてお得。大阪はスパイスカレーだけではないんです。インド料理でもここのように美味しいお店があるんです。
■土曜日3:マスターはイケメン! 最高に美味しいスリランカカレー「アノニマス」
土曜の夜を締めくくるには心斎橋の「アノニマス」が良いでしょう。外から見たらカレーがあるお店だとはとても思えません。いや、お店の中を見てもカレーを出すとは思えず、カレー目当てで行くとちょっと不安になるほどにおしゃれなバーなんです。
しかし実は、こちらのマスター黒田さんは大阪カレー界の牽引役の一人といっても過言ではない存在。最高に美味しいスリランカカレーを出してくれるんです。黒田さん自身もカレーマニアなので、大阪カレー情報を聞くと色々と教えてくれます。それもスパイスカレーのみならずカレーうどんなんかまで押さえてあるその知識量は流石。さらにはイケメン!予約しないと入れないことも少なくないので、事前に確認しておきましょう。
■日曜日1:激戦区の中でも絶対に欠かせない「旧ヤム邸」
最終日。激戦区谷町六丁目へ。大阪スパイスカレーを語るには欠かせない人気店「旧ヤム邸」の本店へ。
空堀商店街という風情ある商店街の中にある古民家カフェ的スパイスカレー店です。旧ヤム邸は大阪に三店舗、東京にもお店を構える人気店なのですが、お店によってそれぞれ雰囲気が違います。個人的には本店の雰囲気が一番好き。
メニューは日替わりで、千変万化する変幻自在のキーマカレーが楽しく、美味しいです。人気店なのですが、このエリアはカレー激戦区なので最近はそこまで長蛇の列になることは少ない気がします。早めに行って並んでおけば確実ですね。
■日曜日2:ちょっとした息抜きに♡ 絶品ジェラート「チルコドーロ」
このエリアにはデザートで超おすすめがあるんです。「チルコドーロ」というジェラート専門店。
こちらのマスターが絵に描いたような大阪のおっちゃんで最高に面白いんです。店に入るといきなり大阪弁のイントネーションで「ボンジョルノー! お客さんも一回言うてみて! イタリアの風が吹きまっせ!」というテンションで攻めてきます(笑)。息子さんが接客の場合もあるのですが、息子さんは上品に優しく「いらっしゃいませボンジョルノォ」と。上品でいながら「チョコをチョコっとサービスですぅ」なんてお茶目に言ってくるので油断できません(笑) その面白さだけでなく、味も絶品なので是非!
■日曜日3:本場ネパールで修行を積んだ日本人シェフが作る「ダルバート食堂」
谷町六丁目界隈ではせっかくなのでもう一軒。「ダルバート食堂」もおすすめです。スパイスカレーのお店が本当に多いエリアなので、他にもご紹介したいお店がありすぎるのですが、あえてのネパールカレーで。
ネパールカレーといっても作るのは日本人。しかし日本人といってもただものではありません。ネパールのカトマンドゥの人気店で修行した方なんです。実は僕がネパール旅行した際に行ったお店で、ネパール人オーナーに「イマ日本人の女の子が修行しにキテルンダヨー!」と紹介されたのがこちらの方。
本場仕込みでありながらも、良い意味で日本人向けにアレンジされたダルバートは絶品! 東京の新大久保エリアは本格的ネパール料理のお店が多いのですが、東京は逆にこのスタイルで美味しいお店が少ないので要注目です。
■日曜日4:大阪スリランカカレーの火付け役「ロッダグループ」
沢山食べましたね。でもまだ終われません。最後はドーム前千代崎へ。
大阪といえばスパイスカレーだけではなくスリランカカレーの激戦区でもあるのですが、大阪スリランカカレーの火付け役的存在である、「ロッダグループ」で旅の締めくくり。
スリランカカレーは完全に西高東低。東京よりも大阪の方がレベル高いお店の数が多いんです。そして大阪スリランカカレーの火付け役であると同時に、こちらのお店の味やスタイルに影響を受けてスパイスカレーを作るようになったシェフも少なからずいるというくらいに、大阪スパイスカレーの火を付ける手伝いをしたとも言える重要店です。
名物のギャミラサはカレー、スパイスで作られた様々な副菜とご飯をワンプレートで一緒に食べるスタイル。大阪スパイスカレーの原点のひとつはスリランカにあることが感じられるでしょう。お店の雰囲気も定食屋っぽくて面白いです。
色々とご紹介しましたが、あの店が入ってない、この店を押さえるべきだ、色々ご意見があることでしょう。
それほどまでに大阪スパイスカレーは幅広く、種類が多く、それぞれの味覚次第で好きな店やこだわりも変わってきます。僕もまだまだ行きたくて行けてないお店だらけ。ああ、また大阪行きたくなってきちゃった\(^o^)/
気軽に行けるのが大阪の良い所です。カレー遠征するようになると、余計カレーが楽しくなってきます。さぁ、あなたも是非、大阪スパイスカレー食い倒れの旅へ!!
初出:しごとなでしこ
AKINO LEE カレーおじさん\(^o^)/
ヴォーカリスト、パフォーマーとして自身の活動の他、様々なアイドルの作詞作曲振付プロデュースを担当。ヴォイストレーナーとして後進の育成にも力を注いでいる。音楽ライターとしても各種雑誌、ムック本などで執筆を担当。また、カレーおじさん\(^o^)/としても知られ、年間平均900食以上のカレーを食べてきた経験と知識を活かしてTVや雑誌など各種メディアにおいてカレーについて語っている。
http://www.akinolee.tokyo/