先輩を交えながら打ち合わせをしている場で、「想像と違くて驚きました。先方はこんな条件を提示しているんです」と、報告した後輩。
この会話を聞いて、どこかに違和感を抱いた方もいらっしゃるかもしれません。
さて、この後輩の「違くて」という発言は日本語として正しい? それとも誤り?
日本語の「いま」を見つめる国語辞典『大辞泉』が発信しているクイズで、ことばセンス&知識に関して自己点検してみましょう。「間違いやすい表現」をマスターして言葉・表現に自信をもてるビジネスウーマンに♪
【問題】
「想像してたのと○○○○驚いた」あなたは、どちらを使いますか?
1.ちがくて
2.ちがって
正解は?
2.ちがって
「違う」は、ワ行五段活用の動詞なので「違わ(ない)・違い(ます)・違う(とき)・違え(ば)・違お(う)・違っ(た)」と活用し、「違くて」「違かった」は、文法的に誤り。
しかし最近のPC変換では「ちがくて」と打つと「違くて」が出るほど、誤用が一般的にも!? だけどビジネスシーンで使っていたら、恥ずかしい!
【ことばの総泉挙/デジタル大辞泉】では60%の人が正解していましたが、39%つまり約4割の人が、誤った活用を正しいと思ってしまっています(2018年1月10日現在)。
ごだん‐かつよう【五段活用】
口語動詞の活用形式の一。
語形が五十音図のア・イ・ウ・エ・オの五段の音で語形変化するもの(さらに、連用形には音便形を含む)。本来、四段活用と同じであるが、現代仮名遣いでは、その未然形に「う」の付いた、たとえば「書かう」を発音に従って「書こう」と表記するため、この「書こ」も未然形の一つと認めて五段活用とよぶことになった。(後略)
(ことばの総泉挙/デジタル大辞泉より)
【もっとことばの達人になりたいときは!】
▶︎ことばの総泉挙/デジタル大辞泉
初出:しごとなでしこ