30代女子が多く抱えているお金についての悩みを、プロのファイナンシャルプランナーがアドバイス!
ユニリーバ・ジャパン、面白法人カヤック、CAMPFIREなどの計6社が、企業の福利厚生の一環として、株式会社お金のデザインが提案する『お金の健康診断』をトライアル導入!
プロのファイナンシャルプランナーが一人ひとりのお金の健康度をチェックし、将来に向けた『お金』の使い方や貯め方をアドバイスする『お金の健康診断』のなかで見えてきた、20~30代女性に多かったお金にまつわる3つの悩みを、西出 滋さん、森 容明さん、外所 晋さん、3名のファイナンシャルプランナーの方にアドバイスをいただきました!
【お悩み1】老後の資金対策が必要なのは分かるけど、何をしたらいいのか分からないし実感がわかない
30年、40年先という遠い将来のことを具体的にイメージできなかったり、皆さんのご両親や祖父母の代には高い預金金利、手厚い社会保障があり特に老後対策が必要なかったので、投資や資産形成と言ってもピンと来る方も少ないでしょう、
対策としては、「人口減少経済」という、今までとは180度異なる環境だということを正しく学ぶことが必要です。
1990年代初頭までは、銀行に100万円預けると1年で5万7,000円(税引前)の利息がついたので、預けているだけでお金が増えました。現状は、銀行に100万円預けても1年で100円の利息にしかならず、実際の手取りはここから税金が引かれて80円になります。
ただ預けるだけでは純粋にお金は貯まりますが、増えることはありません。
一方物価は上がっていたり、働いて稼ぐ人口と、年金暮らしをする人口のバランスがすでに激変していて、生産年齢人口割合は、1990年の約70%をピークに、2014年には約60%まで低下しています。年金や退職金は当てになりません。
このことを考えると、預金貯金だけでは将来お金が足りなくなってしまう可能性があります。「人口減少経済」を頭において、円資産だけでなく、世界のさまざまな資産に分散して投資することを心がけ、長期的な視野で資産形成をすることが大切です。
【お悩み2】投資を始めてみたいけど、どうやったらいいかわからない
先ほどもお話した通り、銀行預金の金利はとても低くなっています。積極的に投資をしたいとは思っていないものの、『預金では老後資金が賄えないから、投資でなんとかしないと将来生活していけないのかも…』という思いで消極的に投資に興味を持つ30代の女性も増えています。
「投資」イコール「リスクがある」という情報が独り歩きしていて、まだ投資を始めたことのない人にとっては、正体が分からないおばけのようなものでしょう。
私がお金の健康診断をしているなかでも、「投資は一括でお金を預けるもの」という誤解や、「お金がたくさんないとできない」「こわい」という方がとても多くいらっしゃいました。
大きなお金を一気に投資する、というイメージがありますが、実は投資は、100円からもできるんです。
数ある投資の中でも、毎月少しずつ、時間をかけて投資をする『積立投資』は、初心者にオススメの投資法です。
投資初心者、ましてや投資のプロでも「安値で買い、高値で売る」という投資機会を見定めるのは難しいものです。『積立投資』は、毎月決まった額で同じ銘柄を機械的に買い付けて、価格変動リスクを抑えるという投資法です。
価格が安いときは多く、価格が高いときには少なく買い付けるので、結果的に平均購入単価を抑えることができます。このときに使われる「ドルコスト平均法」や積立投資などについてもっと知りたい人は、ぜひ調べてみてくださいね。
【お悩み3】どれだけお金を貯めていったらいいのか分からない
『老後に必用な資金は3,000万円』などの数字が独り歩きしていますが、3,000万という数字は納得性に乏しいし、ピンとこないですよね。
今できることとして、きちんと自分の将来のライフプランを立てることで具体的な必要資金額が明らかになり納得性がでます。一度ライフプランを立てたあとも、1年に1度を目安に、継続的に見直しを図っていくことが必要です。
必要最低限しておくべき貯金額は、失業、病気など、何かあった時のために、1年にかかる生活費の半分は貯めておくことをオススメします。
ライフプランに合わせて、将来必要な資金額を考えていく場合、このようにして考えるといいでしょう。
【例:28歳・年収400万、A子さんの場合】
30歳で結婚退職、相手は32歳、31歳で第一子(長男)、33歳で第二子(長女)を出産、住宅を購入。長女が小学校に入学する40歳くらいからパート勤務。夫が65歳になるまでに住宅ローンを完済
…などのように、まずはライフイベントを立てるとよいでしょう。
ライフプランが明確になれば、住宅購入資金、リフォーム費用、お子様の教育資金、老後生活資金等のマネープランを把握することができ、目的をもった前向きな資産形成ができます。
今回のお金の健康診断を受診した20代~30代の女性の方々は、月5~10万円貯めているという声が多く見受けられました。
趣味や結婚、出産・子育てなど、人生においてイベントはたくさん。こういったものに向けていくら必要なのか、今いくら使っているのかをしっかり把握することが大切。
ファイナンシャルプランナーの西出さん、森さん、外所さん、ありがとうございました!
生きていくうえで、切っては切れない「お金」にまつわる悩み。まずは自分の「収入と支出(家賃、生活費、趣味、保険料、あればローン)」を知り、最低限1年にかかる生活費の半分を貯めること、そして将来のライフプランに合わせて預貯金と、長期的な視点での資産形成のバランスを考えることから始めていきましょう。
取材/サワダユキコ
初出:しごとなでしこ