旅行や帰省時の職場へのお土産。「買っていくべき」と考える人もいれば、「買っていく必要はない」と考える人もいます。今回は、自分の職場に買うべきか迷ったときに参考になる考えをお伝えしますね。
職場にお土産は必要? 不要?
◆休み希望を出して旅行や帰省をする場合
お土産はあった方が良さそう。シフト制の仕事の場合、誰かが連休希望を取ると、誰かが連勤になる場合があります。また、休み希望が重なってしまった場合、理由によってあなたの休みが優先されたかもしれません。こういう職場環境の場合は、「休みを取って、旅行ができたのは職場の同僚や上司の協力のおかげ」という感謝の気持ちを込めてお土産を買っていくと喜ばれますね。お土産が会話のキッカケとなって、コミュニケーションが増えます。もちろん、義務でも強制でもないので、買っていかなくてもOKですよ。
◆たまたま休みの日に旅行や帰省をした場合は?
今では格安航空券もあるので、簡単にフラッと日帰りの旅にも行けるようになりました。休日の過ごし方は人それぞれですから、わざわざ職場にお土産を買う必要はありません。コミュニケーションのひとつとして、「買いたい場合は買う」というスタンスでOKです。
職場へのお土産、どんなものが最適?
お土産は種類も豊富で選ぶのが難しいですよね。職場へのお土産として喜ばれるポイントを押さえておきましょう。
■相手が喜びそうなものは何か考える
差し上げる方の好みを熟知している場合は雑貨や小物などを差し上げるのもいいかもしれませんが、私の経験上、食べられるものが最も差し障りなく、おすすめです。
ご当地の定番の味や話題のお菓子など、「これ美味しいよね!」「これ食べてみたかったんだー!」なんて会話のきっかけになったら嬉しいもの。リサーチ不足で分からないという場合は、自分が試食して美味しいと思ったものや、店員さんに聞いて選ぶのも大いにアリ! お土産を渡す際、会話のきっかけになります。
■高すぎず、安すぎず
高すぎるお土産は、相手にとって負担になる可能性があります。「気を遣わせてごめんね」と言われるお土産より、「わぁー! 嬉しい! ありがとう!」と素直に受け取ってくれるお土産を選びましょう。
■ひとつずつ個包装されているものを選ぶ
もしかしたら食べ物にも好き嫌いがあるかもしれません。苦手なものだった場合、持ち帰れるものはありがたいですよね。また、切り分けが必要なお土産の場合、お皿やナイフ・フォークを準備したり、切り分けたりするのは手間になります。一度開封すると乾燥してカピカピになってしまい、美味しさが半減してしまうのも避けたいところ。
■手が汚れるもの、ニオイがきついものは避ける
職場に優雅なティータイムはなかなかないでしょうから、仕事の合間にサッと食べられるものが好まれます。ボロボロ崩れたり、汁が垂れたりして手が汚れるものは避けましょう。ニオイがきついものは、対面であっても空間であっても、自分が気づかなくても、相手はすぐに気付きます。仕事に影響しないかどうかも考えてお土産を選びましょう。
個別にお土産を渡す際の注意点
職場へのお土産以外に、お世話になっている方へ個別のお土産を渡したいという方もいらっしゃるでしょう。その場合、まわりへの配慮を忘れずに。たくさんの人がいる前で渡すと、「あの人だけもらっている」「自分だけもらえていない」などひがみや派閥の原因になります。女性は特に敏感なので、渡す場所やシチュエーションにも気を付けましょう。
職場へのお土産は、義務でも強制されるものでもありません。買わなかったからといって、何か言われるわけでもありません。「私はいつも買ってくるのに、あの人はいつも買ってこない」というように、見返りを求めてお土産を渡すくらいなら、最初から買ってこなければいいと思います。お互いに嫌な気持ちになるからです。
お土産がなくても普段から感謝の気持ちを伝えることは出来るはず。職場にお土産が必要か不要かではなく、職場のコミュニケーションや人間関係が良くなるかどうかを基準に考えてみませんか?
初出:しごとなでしこ
古岡めぐみ 現役ホテルマン・マナー講師
沖縄「カヌチャベイリゾート」や、大阪「大阪マルビル大阪第一ホテル」など、名だたるホテルでの勤務経験をもつ現役ホテルマン。お客様からの多くの支持を集め、また後輩育成にも力を注いできたことを認められ、過去に社内表彰されること多数。
現在は富山県内のホテルフロントスタッフとして勤務しながら、これまでの自身の経験をもとに接客マナーやホスピタリティなどのセミナー講師としても活動している。