病院に行くほどではないけど、なんだかちょっとツライときの解決法や、医者様に聞くほどでもない健康にまつわるウワサの真相。知っておきたいあれやこれやを「しごとなでしこ」編集部が、お医者様に直撃して聞いてくる「OL保健室」をお届けします!
楽しいはずの飲み会が一転して地獄に…二日酔いの原因は、脱水症状と胃酸過多
やっと金曜日♪ 今日はパ~っと飲んじゃおう! とハメを外して飲みすぎ、二日酔いで土曜日1日をムダに過ごしてしまった、なんてことありませんか? 楽しいメンバーだったり、お料理が美味しかったりすると、ついついお酒が進んでしまいますよね…。
「アルコールに含まれるアセトアルデヒドという有害物質が分解されないと、頭痛や吐き気が引き起こされ、二日酔いに悩まされてしまうのです。さらに、アルコールを摂取すると、体内にある水分が尿として排出されやすくなって脱水症状になり、頭痛の原因に。また、アルコールは、胃の粘膜に刺激を与えるので、胃酸と胃粘液のバランスが崩れたり、胃の運動機能が低下して、胃がムカムカしてしまうのです」(代官山クリニック 蘆田英珠先生)。
二日酔いを防ぐには、スポーツドリンクより水を飲むことが大事!
「アルコールを飲むと、1.1倍の水分が体から排出されると言われています。250mlの缶ビールを1本飲んだら、275mlの水分が尿として排出されるという計算。二日酔いにならないようにするには、お酒を1杯飲んだらお水も1杯、飲んで欲しいですね。医師としては、二日酔いにならない適量を飲んで、と言いたいですが」(蘆田先生)。
飲んだあとにスポーツドリンクを飲むといい、という話を聞きますが。「アルコールを摂り過ぎて脱水状態になっている場合、ミネラルも不足しがちなので、ミネラル入りのスポーツドリンクを進める場合があるようですが、私はお水をおススメします。肝臓ががんばってアルコールを分解して解毒しているときに、糖分が入っているスポーツドリンクを飲むと、その糖分を分解しようとまた肝臓に負担をかけてしまう場合があるからです。同じ理由で、二日酔い対策のサプリメントや栄養ドリンクもありますが、添加物が入っているようなものは、あまりオススメできません。ピュアなお水がオススメです」(蘆田先生)
二日酔いになっちゃったときも、やっぱりお水がクスリになります!
飲み初めはお酒とお水を交互に、なんて思っていても、飲み始めるとついついお水を飲むことを忘れてしまったり、自分の適量を忘れてしまいがち。朝起きて頭が痛い…、気持ちが悪い…、となってしまったら?
「二日酔いの朝も、やっぱりお水をたくさん飲んでください。二日酔いになっているときは脱水状態なので、水分補給をすることが大切だからです。また、水をたくさん飲むと、アルコールに含まれるアセトアルデヒドの血中濃度を薄める効果が期待できます」(蘆田先生)。
熱めのシャワーを浴びると、スッキリするという人もいますが。「汗をかくとアルコールの分解が進むと考える方がいるようですが、アルコールのほとんどは肝臓で処理されるので、入浴やサウナが二日酔い対策にはなりません。それよりも、熱いシャワーを浴びて血行を促進させるくらいにして。血行が活発になると、アルコール分解力を高めることができます」(蘆田先生)
楽しく飲んだ翌日、二日酔いで楽しかったことがチャラにならないように、常に適量と、「お酒を飲んだらたっぷりの水」を心がけましょう~。
初出:しごとなでしこ