Amazon Fashion Week TOKYOに行ってきました
こんにちは。ブランディングコーチの大島文子です。
桜も咲き始め春満開の季節を迎えましたが、ファッション業界もイベント花盛りの3月でした。前回ご紹介した「エルメスの手しごと展」や、表参道で開催されていたシャネルの「COCO CAFE」。そして昨日まで東京の各エリアで「ファッション・ウィーク」というイベントが開催されていたことをご存知ですか?
3月上旬に2017年秋冬の「パリコレ」が終わり、続けて3月20日(月)~25日(土)の期間、「Amazon Fashion Week TOKYO」が開催されました。
【ファッション・ウィーク】とは…
年2回、世界のファッション都市(パリ、ミラノ、ロンドン、ニューヨーク、東京)で開催される次シーズンのコレクションを発表する機会。ファッションショーや展示会で発表される最新コレクションから、次のシーズンのトレンドが生まれています。東京は、一般社団法人日本ファッション・ウィーク推進機構(JFWO)が主催し、毎年3月と10月に渋谷ヒカリエと表参道ヒルズを拠点に開催されています。
東京をベースとして活動するデザイナーにとって2017年秋冬コレクション発表の場。本来はプレスやバイヤーなどプロ向けのイベントです。でも昨今はネットによる情報拡散力により、ショーで発表したルックスが即インスタグラム等で見ることができ、発表された最新コレクションがタイムラグなく一般のユーザーに届くように。そうなると「支持される発信力のある人=プロとは限らない」ので「業界人だけの内輪イベント」では成り立たない。ファッション・ウィークのあり方も変わってきました。そんなタイミングで昨シーズンから、冠スポンサーがメルセデスベンツからアマゾンに変わったのです。
先シーズンは決定直後の開催だったので、この2017年秋冬コレクションが「Amazon Fashion Week TOKYO」(以下AFWT)の本格的な展開と思い興味津々でいくつかのショーやイベントに参加しました。メイン会場のひとつヒカリエホール(渋谷)のエントランスはYORUKO BANZAI氏によるキーヴィジュアルが柱巻きに。ヒカリエ館内ではロゴを一新したAmazon fashionのADヴィジュアルパネルも目立ちます。
会場内のパネルではショーのスケジュール情報の他、合同展示会やコラボパーティ、そして「渋谷ファッションウィーク」や「銀座ファッションウィーク」の紹介が掲示されています。AFWTでは銀座や渋谷の商業施設と連携し、街を上げて「ファッションイベント」を盛り上げています。
渋谷では西武渋谷店各フロアで「ホワイト」をテーマに国内外の気鋭のクリエーターのコレクションが展示されて、東急本店では4/15公開の映画「メットガラ ドレスをまとった美術館」とコラボしたイベントが企画展示されていました。他、各商業施設が春のキャンペーンと連動して「ファッション」を打ち出し、AFWT最終日の3/25には「SHIBUYA FASHION FESTIVAL」も開催。新しいクリエイションを体験したり、ファッションを着て楽しい時間を過ごせるイベントがいっぱいの1週間でした。
デジタル連動としてはアプリ「NEARLY」のダウンロードキャンペーンやヒカリエのインスタキャンペーンなどが見られましたが、それほどの盛り上がってなかったよう。リアルとデジタルの連動、まだこれからですね。
中でも注目するブランドは!?
そんな中では、やはりAmazon Fashionが深く取り組んだ「AT TOKYO」が抜きんででいました。
「BEDWIN & THE HEARTBREAKERS」「House_Commune」「GROWING PAINS」の3ブランドを取り上げ、デザイナーやブランドの紹介、2017AWコレクションの情報と春夏商品の販売、そして「各デザイナーが、自身の東京ライフスタイルに欠かせないアイテムを Amazon.co.jp からセレクトして紹介・リンクで買える」特集など、たった3ブランドですがとてもうまく「ファッション」とAmazonを繋げています。ページレイアウトも今までよりファッション的♡
余談ですがGROWING PAINSはショーのモデルに、宝塚を卒業して間もない元トップスター龍真咲を起用して話題を作るなど、デザイナー マドモワゼル・ユリアの個性、コレクションと共に発信力もダントツでした。
今回はファッションイベントとしてのAFWTの取り組みの一部をご紹介しました。2017年秋冬コレクションを発表した各東京ブランドの詳細は、WWDのサイトなどで既に見ることが出来ます。ラストの写真はtiit tokyoのショーの模様。小松菜奈や松井愛莉がランウェイら登場し多くのインフルエンサーが来場した、熱気あるショーでした。
Amazon Fashion Week TOKYO としては2シーズン目のファッションウィークですが、「東京コレクション」としての歴史は古く、30年程前はコムデギャルソンやヨージ ヤマモトも参加していました。
チカラをつけたブランドは海外に発表の場を移す中、若手クリエイターの発掘や「ファッションの楽しみ」を提供する機会、そしてデジタル発信・ECとミッションは移り変わっても、ファッションの魅力を伝える機会であることには変わりません。
しごとなでしこの皆さんも、さまざまなイベントやショップに足を運んでファッションのドキドキを楽しむ春を過ごしてください。
初出:しごとなでしこ