これまでは老人に多く見られた目の病気が、今30代に急増しているんです!
原因はパソコンやスマートフォン、テレビゲームや受験勉強など。
近くでものを見続ける作業が日常的に増え、眼精疲労が原因で目の病気が引き起こると言われています。
自覚症状のでにくい病気もありますので、眼精疲労が気になる方はケアをしっかり行っていきましょう。
若い世代に急増している目の病気とは?
30代に急増している目の病気は、主にドライアイと緑内障です。
<ドライアイとは?>
目の現代病とも言われるドライアイは、現在3人に1人の割合で発症。
単純に「目が乾きやすい」と思っているだけで、深刻に考えていない人が多いとか。
ドライアイになると、通常なら涙で潤っている目の表面が乾燥し、細菌やホコリによって角膜に傷がついてしまいます。目が痛い、光をまぶしく感じるなど、さまざまな不快症状を引き起こしてしまうのです。
<緑内障とは?>
なんと、成人での失明の原因第2位となっています。
スマートフォンやパソコンのブルーライト等の強い光が網膜まで到達し、視神経に障害をきたすことによって眼圧が上昇、視野がだんだん狭くなる病気です。
遺伝の場合もありますが、房水(眼球を充たす体液のことで、眼圧を保ったり、角膜・水晶体の栄養補給の役目を果たす)を排出するシュレム管という穴が、何らかの理由で詰まることでも起こってしまいます。
また、特別な原因がなくても、年をとればシュレム管にはさまざまな物質がたまるため、緑内障はこれまで老人の病気といわれてきました。
途中で失明することも多いのですが、重くなるまで自覚症状がないため、8割の人が進行を放置してしまっている状態です。
早期発見の第一歩はやはり検査!
どんな病気も早期に発見することが大切です。目の病気を発見するには2つの検査が必要です。
<眼圧検査>
検査機器で空気を吹き付けることで『眼圧』を測る検査です。眼球内部の房水によって保たれている目の圧力が、低い場合は緑内障、高い場合は高眼圧症などの病気の疑いがあります。
<眼底検査>
瞳孔を広げる散瞳薬(さんどうやく)と呼ばれる目薬を点眼し、30分後の目の状態を眼底カメラで調べる検査。これにより、緑内障、白内障といった目の病気だけではなく、動脈硬化の程度、高血圧などを調べることも出来ます。
病気を防ぐには日頃のアイケアがポイント
病気にならないためには、日頃のアイケアも重要です。
・目を定期的に休ませる
・遠くを見たり眼球を動かしたりして、目の緊張をほぐす
・目の周りをマッサージして血流を促す
・まばたきの回数を意識的に多くする
・十分な睡眠をとるように心がける
・目薬を適度に使う
・普段のアイメイクに気をつける
特に女性に注意してもらいたいのは、アイメイクの方法。目の粘膜ギリギリまでアイラインを引いてしまうと、目の表面に油膜を作って目の乾燥を防ぐマイボーム腺を塞いでしまうことになります。
マイボーム腺がふさがれると、ドライアイはもちろん、ものもらいの原因にもなるので気をつけましょう。
また、目薬の使い方にも注意してください。
点眼する際は、目薬の容器が目に触れないようにし、1滴目に入れたら目を閉じて約1分待ちます。まばたきをしたりしない方が、効率的に目薬の成分が全体に広がります。
また、ドライアイ対策には防腐剤が入っていない、涙に近い成分で、かつヒアルロン酸入りの目薬がおすすめです。
特にソフトコンタクトレンズを装着している方ですと、レンズと眼球の間に防腐剤が入り込み、角膜障害を起こす可能性も懸念されています。
ヒアルロン酸成分が入っていることにより、水分の蒸発をできるだけ防ぐことができますので、点眼回数を減らすことにも繋がります。頻回に目薬を利用する方は、特にこれらのことについて注意して選んでください。
そして、必ず使用期限を守って使うようにしてください。
人間ドックでは、『眼圧検査』と『眼底検査』が基本プランに含まれている場合が多いのですが、緑内障により一度欠けた視野は二度と回復しません。
少しでも目の疲労が気になる方は、定期検診の受診を忘れずに、病気のリスクを減らしましょう。
初出:しごとなでしこ