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2025.09.13

【本日開幕】34年ぶりに東京で「世界陸上」が開催! 注目選手や見どころは?

34年ぶりに東京での開催となる世界陸上。だれもが経験したことのある走って・跳んで・投げる! その限界に挑むアスリートたちの姿が、人間の無限の可能性を教えてくれるんです。そんな世界陸上の見どころや注目選手をたっぷりお届けします。

スペシャルキャスター・高橋尚子さんに聞いた! 見どころや注目選手は?

世界一決定戦の見どころや、注目選手は? スペシャルキャスターを務める高橋尚子さんにお聞きしました!

世界陸上について教えてくれるのは…

スポーツキャスター/元マラソン選手・高橋尚子さん

▲スポーツキャスター/元マラソン選手・高橋尚子さん
たかはし・なおこ/岐阜県出身。2000年シドニー五輪のマラソンで優勝し、国民栄誉賞受賞。’01年ベルリンマラソンでは女性として初めて2時間20分を切り世界記録(当時)を樹立する。愛称は〝Qちゃん〟。世界陸上は1997年のアテネ大会に5000mで出場。

2000人以上の選手が東京に集結。49種目を競う!

Oggi編集部(以下Oggi):9月13日から9日間、世界陸上が開催されますね。

高橋さん(以下敬称略):東京での開催は1991年以来2度目。2007年には大阪でも開催されました。4年前の東京オリンピックは無観客で行われたので、今回は盛り上げていきたいですね!

Oggi:世界陸上って、オリンピックとは何が違うんですか?

高橋:世界陸上は2年に1度WA(世界陸連)によって開催される、世界選手権大会。つまり、陸上競技だけの〝世界一決定戦〟です。200を超える国や地域から2000人以上の選手が集結し、トラック・フィールド・ロードなど49種目で競い合います。’83年に第1回大会がフィンランドで開かれ、今回は20回目。オリンピックが国を挙げて盛り上がる〝お祭り〟的な側面が強いのに対し、こちらは純粋な実力勝負の場といえます。

Oggi:そうなんですね。世界陸上の魅力ってなんですか?

高橋:おそらくだれもが体験したことがある「走る・跳ぶ・投げる」という動きを、極限まで突き詰めたアスリートたちの姿を見られることでしょう。たとえばスウェーデンのアーマンド・デュプランティス選手がつい先日更新した棒高跳の世界記録は、6m29。棒一本で信号機の高さを悠々と越えてしまうんです!

トップ選手たちのそんな人間離れした技を通して、〝人類の可能性〟に出合えるのが、世界陸上という舞台。通常8月に開催されることが多いですが、今回は東京の猛暑を避け、選手がより安全・快適にパフォーマンスを発揮できるよう、9月に実施されます。夕方から夜にかけて行われる競技も多く、仕事終わりに観戦できるのもうれしいポイントです。

高橋さんもエール! 祖国への誇りを胸に戦うアスリートたち

ウクライナのマフチク選手
©️ロイター/アフロ

ウクライナのマフチク選手は、ロシア侵攻を受けて国外で避難生活を送りながらも、昨年走高跳の世界新記録を樹立。「彼女の強い思いに競技の見え方も変わります」(高橋さん・以下同)

タンザニアの長距離・シャウリ選手
©️ロイター/アフロ

一方、世界には女性のスポーツがまだ十分に認められていない国も。「たとえば私が訪れた国ではタンザニアなど。国の代表として彼女たちが挑戦を続ける意味は大きいんです」(右端はタンザニアの長距離・シャウリ選手)

あらゆる競技で注目選手がズラリ!

Oggi:世界的に見て、日本の陸上界のレベルは今、どんな感じなんでしょう?

高橋:’80〜2000年代ごろの日本は〝マラソン大国〟として、長距離種目に強い国というイメージがありました。’91年の世界陸上東京大会を振り返ってみても、入賞した日本人選手6人のうち、4人がマラソン選手。スピードやパワーを競う種目は、なかなか海外の選手にかなわなかったんです。

でもここ10年ほどで、短距離走や跳躍、投てきなど、あらゆる種目で世界と戦える選手が育ってきています。背景には、科学的なトレーニングの導入や海外遠征の強化が。世界トップレベルの環境で切磋琢磨することで、日本の陸上界全体の競技力が底上げされてきたんです。

Oggi:それは楽しみですね。特に今回、注目の選手は?

高橋:たくさんいますよ! 競歩の山西利和選手ややり投の北口榛花選手は金メダルが期待されていますし、3000m障害の三浦龍司選手もメダル圏内です。かつて〝日本のお家芸〟とされていた400mハードルでは井之上駿太選手、逆に〝日本は世界で戦えない〟といわれていた110mハードルでは村竹ラシッド選手と泉谷駿介選手という期待の選手が。

ほかにも先日、8年ぶりに9秒台を出した100mのベテラン桐生祥秀選手に、「20秒の壁を越えるか?」と期待のかかる200mの鵜澤飛羽選手…。マラソンも若手とベテラン選手がバランスよくそろっていますし、とにかく注目選手を全員挙げたらキリがないほど、あらゆる競技で期待の選手が目白押しなんです!

興奮や熱狂、感動…歴史的な瞬間をぜひその目で

Oggi:日本で開催されるということは、生で観戦できるということですよね?

高橋:競技場では、複数の種目が並行で行われていて、トラックでは100mのレース、フィールドでは走幅跳にやり投…と、さまざまな種目を同時に楽しめます。会場全体がひとつになる興奮や熱狂も、現地観戦ならでは。短距離走のスタート前、物音ひとつしないくらいに会場が静まり返る緊張の瞬間や、スタートの号砲が鳴ったとたん、地響きのようにわぁっと会場が沸き立つ瞬間…。記録が塗り替えられる歴史的な場面に立ち会えることもあって、私も、これまで観戦した中で忘れられない記憶がたくさんあります!

Oggi:新記録樹立の場面をこの目で見られたら最高ですね。

高橋:国や順位に関係なく、選手を応援する空気が会場全体に生まれるのも陸上競技の魅力。最後のランナーがゴールするまで温かな拍手を送り、圧巻の記録が出れば自国の選手でなくても盛大に称える。跳躍種目では観客に手拍子を求める選手もいて、そんなときは選手のパフォーマンスに自分も貢献しているような、誇らしい気持ちになれるんです! たとえ競技場のチケットを予約していなくても、たとえばマラソンは沿道で応援することもできますし、テレビ観戦では専門家がわかりやすく見どころや競技の流れを解説してくれるというメリットが。

Oggi:最後に、Oggi世代が世界陸上をもっと楽しむには?

高橋:仕事やプライベートで壁にぶつかったとき、限界に挑戦する選手たちの姿を見れば、「私ももう少しがんばってみようかな」と勇気をもらえるはず。世界陸上のホームページや本などで予習すれば、観戦の楽しみも倍増。私も毎日会場にいますので、テレビで、会場で、ぜひ一緒に応援しましょう!

高橋さんの胸に残る伝説のシーンといえば? 〝ボルトが見た世界陸上の光と影〟

ボルト 世界陸上の名場面
©️築田純/アフロスポーツ

〝世界陸上の名場面〟の高橋さん的ナンバーワンは、2009年ベルリン大会でボルト選手が100m9秒58の世界記録を出した瞬間。「私はゴール付近で見ていたんですが、大歓声の中、ボルト選手がものすごい勢いで走ってくる姿は圧巻でした」

ボルト
©️AP/アフロ

「そんな彼が2年後のテグ大会では、まさかのフライングで失格。肩を落として退場する姿や会場のどよめき…あの明暗は忘れられません」

メダルを手にするのはだれ!? 「東京2025世界陸上」注目選手たち

【競歩】山西利和選手

山西利和選手
©️YUTAKA/アフロスポーツ

20kmの世界記録保持者。世界陸上2019年ドーハ、’22年オレゴン連覇。「今回優勝して個人1種目で世界陸上3つの金メダルとなれば、ウサイン・ボルト選手と並ぶ栄誉に」

【100m・200m・4×100mリレー】ノア・ライルズ選手

ライルズ選手
©️AFP/アフロ

アメリカ代表。’23年のブダペスト大会で100m、200m、4×100mリレーの〝短距離3冠〟を達成。「日本のアニメが好きで、ゴール後に〝かめはめ波〟のポーズを決めるおちゃめな一面も」

【棒高跳】アーマンド・デュプランティス選手

アーマンド・デュプランティス選手
©️TT News Agency/アフロ

スウェーデン代表。力強さとしなやかさを併せ持つ跳躍で、世界記録を更新すること13回。「’24年パリ五輪での記録更新は私も現地で目撃し、圧倒されました。東京でもぜひ!」

【1500m・5000m】田中希実選手

田中希実選手
©️長田洋平/アフロスポーツ

東京五輪では女子1500mで日本人初の3分台をマーク。「ランナー一家に生まれ、コーチはお父さん。ひたむきな性格や世界を相手に全力で挑む姿で、新たな歴史をつくってほしい」

【3000m障害】三浦龍司選手

三浦龍司選手
©️YUTAKA/アフロスポーツ

東京五輪で日本勢として49年ぶりの決勝進出。今年7月のダイヤモンドリーグでは、自らの日本記録を6秒近く更新。「実力と勢いを兼ね備えた23歳。金メダルも十分狙えます」

【やり投】北口榛花選手

北口榛花選手
©️AP/アフロ

’23年のブダペスト大会で、トラック&フィールド種目では日本女子初となる金メダルを獲得。’24年のパリ五輪でも優勝。「豪快な投てきで、世界ナンバーワンの座を守り抜いて!」

覚えておきたい「世界陸上」のキーワード

1. WA

WA
©WCH Tokyo 25

陸上競技の国際競技連盟であるワールドアスレティックス(World Athletics)のこと。世界陸上やダイヤモンドリーグなどの大会を主催し、ルール制定・記録公認も担う。1912年設立。本部はモナコ。

2. トラック・フィールド・ロード

世界陸上の競技は大きく分けて3種類。トラック競技は短距離・中距離・長距離・リレー・ハードルなど。フィールド競技は走高跳・走幅跳・棒高跳・三段跳・砲丸投・やり投・ハンマー投など。ロード競技はマラソン・競歩など。

3. 競技場

今回の世界陸上の舞台は、2021年の東京五輪でも使用された東京・国立競技場。反発力が高くより速く走れるように設計されたイタリア・モンド社製のトラックが採用されている。通常時約6万8000人を収容可能。

4. 予習

東京2025世界陸上 応援MOOK『GET SET GO』(小学館)

織田裕二さんが目印の東京2025世界陸上 応援MOOK『GET SET GO』(小学館)は、大会の見どころのほか、注目選手たちの撮りおろしグラビアやインタビューも満載の観戦ガイド。推し選手を見つけて応援するお供に!

※掲載している情報は2025年8月13日現在のものです。

2025年Oggi10月号「Oggi大学」より
構成/中村茉莉花、酒井亜希子(スタッフ・オン)
再構成/Oggi.jp編集部

Oggi編集部

「Oggi」は1992年(平成4年)8月、「グローバルキャリアのライフスタイル・ファッション誌」として小学館より創刊。現在は、ファッション・美容からビジネス&ライフスタイルテーマまで、ワーキングウーマンの役に立つあらゆるトピックを扱う。ファッションのテイストはシンプルなアイテムをベースにした、仕事の場にふさわしい知性と品格のあるスタイルが提案が得意。WEBメディアでも、アラサー世代のキャリアアップや仕事での自己実現、おしゃれ、美容、知識、健康、結婚と幅広いテーマを取材し、「今日(=Oggi)」をよりおしゃれに美しく輝くための、リアルで質の高いコンテンツを発信中。
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発売中のOggi10月号にて、都市別・遠征先ホテルリストの記事に誤りがありました。
P.130に掲載しましたレム新大阪さんのサービス紹介で、ドリンクサービスのアイコンを載せましたが、こちらのホテルではドリンクサービスはごさいませんが、ロビーにティーバッグ等のご用意があります。
お詫びして訂正いたします。
【消費税の価格表記について】 記事内の価格は基本的に総額(税込)表記です。2021年4月以前の記事に関しては税抜表記の場合もあります。

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