パリで美しい着物と口紅をまとって…が叶うブティック
日本文化を愛するフランス人のお友達に「私たちにぴったりなイベントがあるから行こう!」とお誘いを受けて、パリのサンジェルマンにあるビューティブティックを訪れました。Franges Divines(フレンジェ ディヴィヌ)というブティックで、日本の色彩からインスピレーションを受けて作られたリップ・ネイルアイテムを扱っています。
日本の言葉に「紅をさす」という表現がありますが、紅には口紅・赤色という2つの意味を含んでいます。フランス語のRouge(ルージュ)もまさにその2つの意味を持っています。日本とフランスを「口紅(ルージュ)」で繋ぐこのブランドは、MADE IN JAPANらしさをフランスで表現するべく、「着物を着て紅をさしてお散歩を」という素敵なイベントを開催されていました。
日本の様々な「紅」を表現する、サンジェルマンのブティック


40色という圧倒的なカラーバリエーションのリップ、上品な色味のネイルを取り扱うこちらのブティック。日本の美を発信していることから、定期的に「着物を着付けて、お気に入りの口紅を見つけて、パリをお散歩する」サービスをされています。ずらっと並ぶリップの豊富さにうっとり。サンジェルマンという文化地区にあり、ゆっくりと口紅とネイルを選ぶことができるシックな空間です。
FRANGES DIVINES SAINT-GERMAIN-DES-PRES
住所:18 Rue Mabillon, 75006 Paris, France
TEL:+33619208952
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口紅を選ぶ楽しみと「着物でパリ」は魔法のような時間!

今回は、「着物の着付けサービス・お好きなリップ1つ」で60€のサービスに参加しました。様々な色味のリップがあり、選ぶのに私もお友達も嬉しい悩み時間が……リップ選びのプロであるブティックのディレクターの方々にアドバイスいただいたのが「自分に似合いそうかを考えずに、直感でときめく色味をぜひ選んでください!」とのこと。
リップのケースにもときめいたのですが、螺鈿(らでん)という貝の装飾、切子のようなカッティングをイメージして作られたものだそうです。日本のお姫様の口紅は美しい貝の中に入っていたことをインスピレーションに、このようなデザインにされたのだとか。光に当てると、薄紫のような淡いピンクのような…繊細で絶妙な色味に煌めきます♡

様々な色味をつけさせていただき、今回は初めに手に取った左のピンクのリップを選びました。右のネイルは、このリップに似た発色のものをご提案いただいたもの。各リップ、ネイルには日本名がついています。私が選んだこのリップは「SHITATSUYU」という名前です。

ブティックの方に着物を着付けていただき(着物はブティックのものでレンタルです)選んだ口紅をさして、サンジェルマンを1時間ほどお散歩してきました♡ サンジェルマンは歴史的なカフェや画廊、ブティックが立ち並ぶエリア。ブティックの方に写真を撮っていただきながら、公園やカフェ・ド・フロールでお茶をしたり、楽しみました。
外国で着物を着てお散歩することで、予想以上に嬉しい反応が。一緒に写真を撮ろうと街の方々が声をかけてくださったり、カフェでは良い席を用意していただいたり(笑)。「まるでVIPになったみたいだね〜」とお友達と笑顔になりました。
ブティックではネイルサービスも!

ブティックではネイルケア、カラーリングのサービスもされています。ネイルケア・ネイルカラーに使用されるのは、すべてCausette.Joli(コゼットジョリ)という同会社の、ネイルブランドのアイテムです。電話で予約もできるので、パリでネイルもドレスアップしたいとき、ぜひ訪れてください。
ブティックを改めて取材させていただいた時に、ネイルをしていただきました。青みがかったピンクのリップに近い「SHAKUYAKU TANREI」という色は上品でこっくりとしたカラー。日本の四季がインスピレーションのネイルは、一つ一つの色が絶妙で繊細な発色なのが魅力的。

ブティックでネイルをしてくださった、Kirikaさん。着物をリメイクしたドレスを着用されていて素敵でした。ディレクターのSachikoさんは店頭にいらっしゃる際、いつも着物を着られていて凛とした姿が美しい!
渡仏してから、着物の魅力に惹かれていくようになりました。今回のイベントに参加してさらに着物の楽しさ・日本の色彩の魅力を感じ…これからパリを訪れる方に、ぜひ「着物でパリ散歩」トライしてほしい!と思います。今後もこの「リップ+着付けサービス」のイベントは行われるそうなので、ご興味がある方はブティックにお問い合わせください。
Ayami Okura
パリ在住スタイリスト・エディター。ファッション&ライフスタイルの記事を通して、「フランスの今」をお届けします。
instagram:@ayamiokura