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LIFESTYLE

2023.11.18

2年8ヵ月ぶりのアルバムでindigo la Endが見せた変化とは?「近すぎないくらいが心地いいし、適度な距離感でやれている」〈DJ・サッシャがナビゲート Vol.1〉

J−WAVEの人気ナビゲーター・サッシャさんが旬のミュージシャンと対談する音楽連載。今回のゲストは、『名前は片想い』のバイラルヒットでファンをさらに拡大している4人組ロックバンド、indigo la End。2年8ヵ月ぶりのアルバムが生まれるまでの〝変化〟を聞きました。

【働く私にMusik】2年8ヵ月ぶりのアルバム『哀愁演劇』は、indigo la Endの〝今〟が表れている

indigo la End

Guest Musician:indigo la End
川谷絵音(Vo.・Gt./中左)、長田カーティス(Gt./左)、後鳥亮介(Ba./中右)、佐藤栄太郎(Dr./右)からなるロックバンド。歌とギターのツインメロディと独創的なバンドサウンドが魅力。『名前は片想い』のバイラルヒットで若い世代のファンが急増中。

indigo la Endの軌跡
2010年、川谷絵音を中心にグループを結成。2014年ミニアルバム『あの街レコード』でメジャーデビューし、翌2015年にメンバーチェンジを経て、現メンバー体制に。2019年TikTokをきっかけに『夏夜のマジック』がデジタルヒット。2022年に初の日本武道館ライブを開催。2023年『名前は片想い』がバイラルヒット、2年8ヵ月ぶりのアルバム『哀愁演劇』をリリース。

◆久々のフルアルバムはトライアンドエラーが見えてくるアルバムに

サッシャさん(以下、サ):なんと2年8ヵ月ぶりのアルバムリリース! 前作からの間隔が長いからでしょうか? 先日発売された新アルバム『哀愁演劇』は、全15曲と収録曲数がずいぶん多いですよね?

川谷さん(以下、川):本当はもっと前にアルバムを出す予定だったんです。だけど、「あれもこれも…」とやっていたら、いつの間にか今になっていました。

長田さん(以下、長):期間こそ空きましたが、その分だけ僕らも大人になったと感じます。前回のアルバムももちろんよかったけど、さらによくなったな、と。

indigo la End×サッシャ

サ:前作と比べて、具体的にどんなところが変わりました?

長:それぞれの演奏力やアレンジ力は、確実に上がっている。さらに、そのパワーをみんなで上手に押し引きできるようになりましたね。

佐藤さん(以下、佐):アルバムの曲を時系列順に聴いてみると、トライアンドエラーが見えてくるんですよ。右に行ったなら次は左に… 上に行ったなら今度は下に… と、変化していっている。それはすごくいいことなんじゃないかと思います。

後鳥さん(以下、後):それでいて、アルバムの曲順に流していくと、また過去の曲が新しく聴こえてくるようになっているんです。それがすごく成功していて、いいアルバムになったなと思いますね。

佐:変化の道程が見えるんです。みんなプロフェッショナルなんだけど、さらに強くなったというか、経験を積んだ音になったというか…。

indigo la End

サ:計算されたアルバムの曲順を楽しみながら、レコーディングをした順番でのプレイリストとかつくってみてほしいです。

川:それ、面白いですね! そうしたら、今回のアルバムの1曲目はいちばん最後に回るんですよ。最初にレコーディングした曲と、最後にレコーディングした曲とでは、考えていることは変わりましたね。

◆バイラルヒットで気づいた、今求められている音楽

サ:考えが変化するきっかけみたいなものはあったんですか?

川:『名前は片想い』という曲がバイラルヒットしたことは、アルバム制作の方向性が切り替わった要素のひとつだと思います。

サ:今までの〝indigo〟とは、また違うキャッチーさのある曲でしたよね。

川:大衆音楽というか、ポップスとしてちゃんと聴かれるものを… と。今回のアルバムの中には、それを機に捨てた曲もあれば、新たにつくった曲もありますね。僕らは、〝ザ・ロックバンド〟にはなれないなって。なりたいわけでもないんですけど。

indigo la End・中田カーティス

長:川谷は、昔からキャッチーさを意識して曲をつくっていますけど、最近はその精度があがっているように感じます。

後:ロックバンドなんだけど、ポップミュージックが成立できている。今回のアルバムは、そんな作品でもあると思います。そういう観点からも聴いてほしいですね。

川:僕自身、朝食中とかはBGM的なプレイリストをかけちゃうんですけど、今って気楽に聴けるチルさ… 集中して音楽を聴くことより、いかに心地よくラクに聴けるかが大事になってきていて。極論ですが、プレイリストの上位に入って売れたいなら、チルな曲をつくればいい。でもそれはひとりでアコギでもできてしまうわけで…。

indigo la End・佐藤栄太郎

佐:ロックバンドとしてのアンビエントな音楽とはなんなのか、これを追求して答えを出したいですよね。

サ:答えを模索している… そんな〝indigo〟の今が表れているところも、このアルバムの魅力といえそうですね。

長:今やれることのすべて… というと、どこか仰々しいですけど「今、僕らはこんな感じです」といえる作品です。

川:過去の曲と今の曲を比較して、どちらがいい、という比較はできないしね。

サ:だからこそ、その両方がアルバムに収録されているんですよね。

◆リリースしてみなければ曲の評価はわからない

川:曲って、リリースしてみないと正解がわからない。僕らが100点だと思っていた曲がリスナーにとって80点だったり、その逆だったりもする。だから、自分を100%で信じないようにもなりました。今までいいと思っていなかった音楽を、あえて聴くようになったりとか…。

indigo la End・川谷絵音

サ:自分の中の〝許容量〟が増えてきたんですね。そういう考え方は、音楽以外のところでも生きてくるのでは、と思います。たとえば人間関係もそうですよね。

川:「苦手な人とは無理してつきあわなくていい」みたいな金言をSNSでよく見かけますけど、僕はどんどん関わったほうがいいと思うんです。Oggi世代って、ちょうど自分の考えが固まってくるころじゃないですか。だからこそ、ときには考えが違う人と関わって、いい意味で自分の考えを壊したりすることも重要ですよね。

◆バンドの音楽だけではない、自分自身の変化とは

サ:Oggi世代… という話が出たところで。川谷さんは34歳。まさにOggiの読者世代なんですが、長田さんと佐藤さんも同年代ですよね。先ほど佐藤さんが、このアルバムができるまでに〝強くなった〟ともおっしゃっていましたが、バンドの音楽だけではない自分自身の変化も感じますか?

長:これくらいの年齢になってくると、どうしても現状にあぐらをかいてしまいますよね。「ある程度できるから、それでいいや」って。でもそれだけでは足りない部分が見えてきて、音楽の理論的なところを改めて勉強するようになりました。20代後半とか、もう少し若いころからやっておけばよかった… という反省でもありますけど(苦笑)。

佐:僕は、人間関係における喪失とか拒絶とか、ネガティブな出来事が起きても、その中にあるポジティブな一面にフォーカスできるようになりましたね。成長したというか、歳をとったなと思います(笑)。

サ:後鳥さんは3人よりも先輩の42歳。Oggi世代へのアドバイスってありますか?

indigo la End・後鳥亮介

後:人に期待しないこと、ですね。若いころって見返りを求めてしまうんですけど…。

サ:相手が自分の期待に応えてくれるかどうかはわからない。あくまでも自分軸で捉えることが大切だ、と。

後:そのほうが、気持ちがラクですからね。でも今、大事だと感じているのはバンドが続けられるように健康でいることかな…。

川:Oggiさんで健康ネタ? (笑)

後:これくらいの年齢から考え始めることが大事だから。このバンドが続けられるよう、健康でいたいんですよ。

◆30代半ばと40代前半、〝大人なバンド〟の距離感

サ:後鳥さんがそんなふうに話す〝indigo la End〟。こうして皆さんと話をしていると、ベッタリしているわけじゃない、でも事務的なわけでもない…〝大人なバンド〟だなと感じます。

indigo la End

川:〝indigo〟は、あまり仲がよくない… みたいなのを売りにしてるんです。ちょっとした冗談でやっているんですが、たまに本気にしている人もいて(笑)。

サ:本当のところは? (笑)

川:今はフェスとかも多くて、バンドメンバーで会う頻度も多い。近すぎないくらいが心地いいし、その適度な距離感でやれているなと感じています。

indigo la End×サッシャ

佐:私生活にはみんな干渉しない、だけど仲がいい。言葉にすると、ちょっと胡散臭く聞こえるかもしれないですけど(笑)。

サ:プロフェッショナルとして、4人が音楽でつながっている、それが心地よさの理由なんでしょうね。このバンドが続いていくならサウンドが変化していってもいい?

後:それは気にしません。このメンバーでやっていきたいですから。

<Vol.2へ続きます>

【Information】NEWアルバム『哀愁演劇』発売中!

indigo la End NEWアルバム『哀愁演劇』

メジャー7枚目のフルアルバムは、大充実の15曲入り。初回生産限定盤A・Bには初の日本武道館公演のライブ映像やライブフォトブック、Cには2枚組のライブ音源やポスターサイズブックレットも封入。[A・C]各¥4,950・[B]¥5,500(ワーナーミュージック・ジャパン)

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[衣装・サッシャさん分]ジャケット¥462,000(イザイア ナポリ 東京ミッドタウン〈イザイア〉) その他/スタイリスト私物

●この特集で使用した商品の価格はすべて、税込価格です。

2023年Oggi12月号「働く私にMusik」より
撮影/黒沼 諭(aosora) スタイリスト/金光英行(indigo la End分)、久保コウヘイ(サッシャさん分) ヘア&メイク/小林麗子(do:t/indigo la End分)、坂口勝俊(Sui/サッシャさん分) 構成/旧井菜月
再構成/Oggi.jp編集部

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サッシャ

Navigator:サッシャ

1976年、ドイツ・フランクフルト生まれ。日本語・ドイツ語・英語のトライリンガル。J-WAVE『STEP ONE』ナビゲーター、NHKラジオ第1『アニメ・ステラー』MC。『金曜ロードショー』(日本テレビ系)にレギュラー出演するほか、各種スポーツ実況など多方面で活躍中。
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