「デートしませんか?」って、もしかしたら人生で初めて…!?
▲田中さん(仮名・精密機器メーカー勤務・29歳)
都内の大学卒業後、新卒で現在勤務する会社に就職。多忙な日々を送っているが、コロナ前に彼と別れて以来、恋愛はご無沙汰中。でも不自由は感じず結婚願望も低め。
▲ソジュンさん(仮名・外資系企業勤務・36歳)
L.A.生まれ、日本人の母と韓国人の父を持つ日韓ミックスで、日韓英の3か国語を話すエリート。妻も日本人だが子なし。趣味は早朝ランと筋トレで胸板厚め。
妻帯者のくせに胸キュンさせる、けしからん日韓ハーフ
彼とのメール、こっそり公開しちゃいます
意外にも韓国系の男性がこの連載に登場するのは初めてかも? 今月は取引先だという日韓ミックスの男性、ソジュンさんと恋が芽生えつつあるという胸キュンストーリーです!
… と言いたいところですが、妻帯者かーい。しかし取引先の男性と、なぜ個人メールで繫がっているのでしょうか?
「実は先日、弊社がサイバー攻撃を受けて社内のシステムが完全にダウン。仕方ないので喫緊の連絡が必要な取引先様とは、プライベートの携帯でメールを繫げさせていただいたんです」
なるほどー。
「これは打ち合わせ終わりに食事に誘われ、タクシーで送っていただいた後のやりとりです」
ポイントはなんといってもこのくだりでしょう。
《田中さん、忘れもの!》《次の約束し忘れました。》
まるで韓国ドラマ!
断ったり躊躇したりする時間を与えず、《店予約したら連絡します。》まで一気にもっていく強引さ、まんざらではない相手なら、ときめいてしまうのは致し方あるまい。
「私は〝デート〟という言葉が新鮮で(笑)。ごはんや飲みに行こうではなく、〝デート〟しませんか? と誘われたのは、もしかしたら人生で初めてかもしれません」
結局〝デート〟は盛り上がった一方、手を繫ぐなどかわいいイチャイチャ以上のことにはならず、現在のところは「不倫関係」未満。
「奥さまには迷惑をかけない範囲なら、たまにデートくらいはいいでしょうか?」
知らんがな。でも、かわいいイチャイチャ(笑)は正直うらやましい。けしからん!
2023年Oggi11月号「メール内男心連絡網」より
文/岡村佳代 イラスト/平松昭子
再構成/Oggi.jp編集部
岡村佳代(おかむら・かよ)
文筆家、ときどきメール内「男心」研究家。この連載を愛読してくださっている女子たちと、ここに晒されるとは知らず面白メールをしたためてきた男性たちのお陰でしぶとく続くこのコラム。ネタは→のアドレスまで、絶賛募集中です♡ oggi@shogakukan.co.jp