「良い日」とは?
何か新しいことを始めたいとき、同じスタートを切るならゲンを担いで「縁起の良い日」に予定を合わせたいと思う方も多いのではないでしょうか? 「良い日」に対しての考え方は人それぞれ。しかし、人生のビッグイベントの際には、縁起の良い日を選ぶと天が味方してくれるような、心強い気持ちになれそうですよね。
古来から、日本人は暦に沿って暮らしてきた民族です。その名残として、今でも縁起が良いとされる日や、不吉な日を気にする慣習があります。よく耳にするのは、芸能人などの開運日に合わせた入籍報告。「良い日」は今でも日本人には欠かせないものとして、多くのカレンダーやスケジュール帳にも記載されているようです。
「縁起の良い日」とされている日はいくつか存在しますが、一般的にメジャーなものはおもに以下の二つ。
一粒万倍日(いちりゅうまんばいび)
一粒万倍日とは、一粒の種子をまくと、その万倍になって稲穂が実るという意味から「一つのものが、万倍にもなって返ってくる日」とされています。
月に数回あり、比較的スケジュールと合わせやすいので気軽に取り入れられそうですね。特に、種まき、投資、起業などを行うと、リターンが多いともいわれています。反対に、借金をするのは良くないといわれています。
暦上の他の良い日とは、必ずしも一致しないケースも珍しくはありません。一粒万倍日にスタートしたことは「ゆくゆくは大きなものとなる」と考えられている幸運な日です。
天赦日(てんしゃにち)
天赦日とは、年に片手で数えられる程度しかない貴重な幸運日です。春は戊寅(つちのえとら)、夏は甲午(きのえうま)、秋は戊申(つちのえさる)、冬は甲子(きのえね)の日と言われるように、四季にそれぞれ一回ずつ存在します。
この日は、天が全ての罪を許すという最大のラッキーデイとされています。一般的に、天赦日には一粒万倍日のような「避けるべき行動」などはないようです。

一粒万倍日にすると良いことは?
何かを始めるのに「良い日」とされている一粒万倍日ですが、人に対して失礼な態度をとったり、人からお金やものを借りたりすることはあまりよくないと言われています。なぜなら、良いことと同じく、「苦労の種も万倍になってしまう」とされているからです。
一粒万倍日にトラブルを倍増させないためにも、タブーな行動は避け、ふさわしい行動をとりたいもの。以下では一粒万倍日にやると良いとされているものを紹介します。
結婚関連
大切なビッグイベントである「入籍」や「結婚式」。新たな人生のスタートともいわれているからこそ、縁起の良い日に合わせたいと考える方も多いでしょう。
特に他の吉日や、土日祝日と一粒万倍日が重なる日は、結婚式を挙げる日としても人気。早い段階で結婚式場の予約が埋まる可能性もあるので、検討されている方は早めに行動されることをおすすめします。
周りの人にプレゼントする
自分へのプレゼントももちろん素敵ですが、開運日にあえて普段お世話になっている身近な人へのプレゼントはいかがでしょうか。「情けは人のためならず」ということわざのように、徳を積むことで、最後は自分に良いことが返ってくるかもしれません。
プレゼントに限らず、ボランティアなど人の役に立つことをするのも良いですね。
財布を新調する
「一粒万倍日に新しい財布を購入すると、金運アップが期待できる」と聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。
金運の象徴でもある、財布をこの日に新調することで金運が「万倍にもなる」効果が期待できそうですね。財布の新調以外にも「投資」や「宝くじ購入」にもおすすめの日といわれています。

銀行口座を開設する
金運アップを狙って、一粒万倍日に新たな口座開設もおすすめです。一粒万倍日の「幸福の種が、のちのち大きく膨らんでくる」イメージにふさわしい行動といえるでしょう。
2025年の一粒万倍日
ここでは、2025年1月からの一粒万倍日を紹介します。月に数回あるので、イベントに合わせた開運日を選ぶことができるはずです。一度チャンスを逃してしまっても大丈夫。次のタイミングを待ちましょう。
2025年1月
7日(火)、10日(金)、19日(日)、22日(水)、31日(金)
2025年2月
6日(木)、13日(木)、18日(火)、25日(火)
2025年3月
2日(日)、5日(水)、10日(月)、17日(月)、22日(土)、29日(土)
2025年4月
3日(木)、4日(金)、13日(日)、16日(水)、25日(金)、28日(月)
2025年5月
10日(土)、11日(日)、22日(木)、23日(金)
2025年6月
3日(火)、4日(水)、5日(木)、6日(金)、17日(火)、18日(水)、29日(日)、30日(月)
2025年7月
12日(土)、15日(火)、24日(木)、27日(日)
2025年8月
5日(火)、11日(月)、18日(月)、23日(土)、30日(土)
2025年9月
4日(木)、7日(日)、12日(金)、19日(金)、24日(水)
2025年10月
1日(水)、6日(月)、16日(木)、19日(日)、28日(火)、31日(金)
2025年11月
12日(水)、13日(木)、24日(月)、25日(火)
2025年12月
6日(土)、8日(月)、9日(火)、20日(土)、21日(日)
神社参拝に良い日
「パワースポット」と呼ばれる有名な神社に参拝するときや、何かお願いごとをしに神社へ参拝に行こうとしたときは、特に「いつが参拝にふさわしい日なのかな?」と気にした経験がある方も多いかもしれません。
基本的に、神社へのお参りは「直感で行きたいと思った時に行くのがベスト」といわれていますが、できればより最適な日に行きたくなるもの。神社参拝には、「一年を通して参拝におすすめの日」もあるようです。神社参拝におすすめとされている日を紹介します。

毎月1日
月初めの1日に、新たな気持ちでの神社参拝はいかがでしょうか? 前の月の神に、今まで無事に過ごすことができた感謝を伝え、新たに始める月の神に、お守りいただけるよう祈願します。
1日に行うお参りは「お朔日参り(おついたちまいり)」と呼ばれており、神社によっては、毎月1日に「月次祭」が行われているようです。
毎月15日
月の中盤である15日も神社参拝にふさわしい日といわれています。昔から、月は新月からおよそ15日経つと、満月になるといわれていました。満月には不思議なパワーがあるとされており、日本人との生活に月の満ち欠けは深く関わっていたようです。そのことを考えると、「その日にお参りをしよう」と考えるのは、自然なことだったのかもしれませんね。
ちょうど月の半分である15日に神社参拝を行なうことで、その月の前半の反省を振り返り、また後半を感謝と共に過ごせるようにお祈りしてみるのもよいでしょう。
最後に
何かをする時に「良い日」に重きを置くことは大切ですが、その日にあやかるだけではいい結果は期待できないかもしれません。日頃からの振る舞いや、感謝の気持ちを大切にして、天から背中を押してもらえる「良い日」の力を借りて良いスタートがきれますように。
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